カクヨム攻略一日目

カクヨム攻略日記①:検索という迷路を歩く

カクヨムの街を歩いた。


最初に思ったのは、とにかく道が分かりづらいということ。

検索という入り口に立っても、探したい作品まで辿り着けない。

地図が曖昧で、看板も似ている。

まるで、街の中に光が点在しているのに、その灯りまでの道筋が霧に覆われているようだった。


作品を見つけても、次の作品に行く道がない。

「この作者の他の作品を読みたい」と思っても、そこに辿り着くまでが遠い。


UIの造りが悪い──それは単なる使い勝手の問題ではなく、

発見という偶然を妨げる構造の欠陥のように思えた。


それでも、偶然に出会える作品があった。

そして、その「偶然」には必ず、共通点があった。


たとえば「SF」で検索したとき。

僕が思いつくような単語──「AI」「仮想」「VR」「観測」……それらを入力すると、必ず出てくる作品がいくつかある。


気になって、さらに深く観測してみた。

「SF+仮想世界」「SF+VRMMO」「SF+存在」……

検索語を変えても、上位に並ぶ作品はほとんど同じだった。


その共通点は、内容ではない。

タイトル、キャッチコピー、説明欄。

その三つの入り口が、的確に設計されていた。


つまり、検索という街で目立つためには、

灯りをどこに掲げるかを知っているかどうか──

それだけで露出の差が生まれているのだと気づいた。


ランキングを上げる努力も、もちろん必要だろう。

けれど、そもそも検索で見つからなければ、どれだけ光っても誰にも届かない。


そう考えたとき、私は初めて「検索」という構造そのものに興味を持った。

上位に表示される作品たちは、偶然ではなく、構造を理解して設計された存在なのだ。


この観測の記録は、後に

《攻略その① 検索アルゴリズム編》

に整理した。

今日はここまでにしておこう。

霧の街の地図が、少しだけ見えた気がする。

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