しりとり妖怪から名前を奪われないよう立ち回れ!

 いきなり人間にしりとりを吹っ掛けてきて、勝ったら相手の名前の末尾(しり)を奪(と)ってくる「しりとり妖怪」。

 僕が負けたら「順位」にでもなってしまうのか、と本当にどうでもいいことを考えてしまいました。

 そんな素敵な設定が光る本作ですが、本作が真の意味で牙を向くのはそれ以降です。どうやら「しりとり妖怪」はしりとりで過去に無敗だというのです。

 果たしてなぜ「しりとり妖怪」は勝ち続けることができているのでしょうか。

 しりとりを吹っ掛けられた主人公の「私」はいかにして抵抗を図るのでしょうか。

 そんなミステリ的要素も含まれており、文章が読みやすいこともあってグイグイと惹き込まれました。

 そしてラストで迎えるオチ。ショートショートのお手本のようなオトし方に感動すら覚えます。星新一のような不思議な世界観に浸かることができました。

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