第9話体育祭1
体育祭当日、お嬢様は熱が下がったが念のため保健委員テントで見学することになった。さすがに学校側も病み上がりの人を7月の日差しの下にブルーシートを敷いた生徒ゾーンで見学させるほど、鬼畜では無かったようだ。しかし、とうの本人はクラスのみんなと一緒の方が楽しそうだが保健委員テントで見学することになり「誠二と一緒に居れて嬉しい」と言っていたので良かったのか?とか思いながらも集合の合図でグランドに整列し、開会式が終わるとすぐに3年生から競技がスタートした。
ちなみに、旦那様は仕事で来れなくなったようで、大変ご立腹だった。
~奈織視点~
クラスに行くと、みんなが「昨日、大丈夫だった?」と心配してくれて嬉しかった。
「なーちゃん、おはよ~」とななが来たので
「おはよ、昨日はありがとね」
「いいよ、元気になったらOKです」
しばらくすると、先生がきて「菊田さんは保健委員テントで見学だから体調悪くなったらすぐ言いなよぉ~」と言ってどこかいってしまったので、誠二に「保健委員テントってどこ?」と聞くと、
「私の委員会先なので一緒に行きましょう、もし体調が悪くなったらすぐ言って下さいね。同じテントに出場種目の時以外はいると思うので」
「わかった。誠二と一緒で嬉しい」
「ありがとうございます」
そう言って一緒にテントに行って体育祭は始まった。
~誠二視点~
3年生の競技がスタートしたが、やはり最後の体育祭と言うこともあり熱の入り方が異様でリレー中に転び砂の上を滑って膝が真っ赤に染まった状態でも走り出す人や借り物競争で校長を抱えながら走る運動部の人達が居るたり、怪我をした人も後は応援したりしてそれぞれの方法で体育祭に参加していた。
2年生は組体操とリレーだけでどうやら、この組体操は代々受け継がれているらしく先生達が1年生に向けて「来年するからよく見とけよぉ~」そう言いながらまわっていた。
さぁ、1年生の順番がきた。まず最初は玉入れからで我らが1組は結構入ってはいたが惜しくも3組に負けてしまった。次は自分も出る綱引きなのだが見た目からパワーが無いと判断されて前の方になった。そして事前に決めた並び順で縄の横に並び先生の掛け声で戦いの火蓋がきられた。
最初の方は、パワーをセーブしていたが負けそうになったので少し踏ん張るとかなり縄が軽くなったのか一気に後ろへ進みまずは1勝した。
そして、決勝の前に負けた2組と3組による最弱王決定戦が始まり接戦の末に2組が負けた。
そして、おまちかねの決勝
相手の4組には、相撲部と柔道部の期待の新星と誇れる者がいるのに対して我らは1組は誇れるものといえば、イケメンの斎藤ぐらいだろうか。そして、1組対4組の戦いが始まる
最初は、やはり引っ張られて行ったが途中斎藤がいきなり
「後ろに倒れろ!」
そう言ったのを皮切りに、全員が倒れると少しずつ勝利のリボンががこちら側に寄ってきてギリギリで1組が勝った。
その後、保健委員テントに戻り体調不良者がいないか見回りに行くと斎藤が女子達から「凄いね」とか「かっこいい」とか言われて赤面になりながらもクールキャラをつきとうそうと奮闘していた。
あとがき
体育祭編次回も続きます
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