プロローグ
俺の幼馴染の
容姿端麗、文武両道。聖人君子。人望も厚い。カリスマ性とリーダーシップを兼ね備えている。挙げ句の果てには超大手企業の創業家の御曹司というオマケ付きである。
こんな「理想のスペックをすべて詰め込みました!」みたいなゴテゴテとした肩書き、普通ならば嘘のように思えてしまうが……残念ながら全部本当だ。むしろ現実は想像を超えていく。
ビジュアルはイケメンそのもの。
中性的で彫刻レベルに整った顔は夢から召喚された王子様そのものだ。微笑まれると男の俺でさえ思わず心臓が止まりそうになる。
成績は当然のように学年主席である。それを入学以来ずっとキープしているから怖い。
さらには生徒会長を務めている。
数多の無茶振りやトラブルをカリスマとその手腕で片っ端から解決していく姿はもはや英雄だ。
表舞台に立てば、その威風堂々とした立ち振る舞いには誰もが魅了される。
どの角度から見ても完全無欠、非の打ち所なし、四方八方全てよし。完全に無敵です。本当にありがとうございました。
そんな
答えはもちろん「ノー」である。
――とあの出来事が起きる前の俺ならそう断言したに違いない。
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