カクヨムの恐怖(夢で見た話なのでフィクションです)

 深夜、誰もいない部屋で小説を書いていた。

 カクヨムに投稿してすぐ、通知が鳴る。


「★3件」「フォローされました」


 ……こんな時間に?

 今の時刻は午前3時。

 どう考えても早起き過ぎでしょ!?


 相手のプロフィールを開くと、真っ白。

 名前は「語彙力ゼロ田」

 ちょっと待って。

 どう言うセンス!?


 ……アイコンも自己紹介も何もない。

 ただ、ひとつだけ作品があった。

 タイトルは、『あなたが今書いている話』。

 悪い冗談だと思いながらクリックした。

 本文には、私の文章がそのまま載っていた。

 しかし、最後の一行だけ違う。

 恐る恐る読んでみる。


「今、あなたの後ろにいるのは誰ですか?」


 心臓が止まりそうになった。

 後ろなんて、誰も


 ──カクヨムの通知マークが赤くなっている。


『★ありがとうございます』


 見覚えのないカクヨムユーザー。

 私がコメントをした所に返信されたみたいだ。

 コメントなんてしてないのに。

 この小説も、初めて読んだし。

 どう言う事?


 慌ててパソコンを閉じ、画面を真っ暗にした。

 ……なのに、何故かモニターの中で、いいねの赤いアイコンが。

 ひとつ、またひとつと増えていった。


 投稿していないはずの新作が、勝手に公開されていた。

 タイトルは──『ミツケタ』。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る