夏希【短編小説】

Unknown

夏希【約7200文字】

 夜になり、部屋が真っ暗になる。部屋の電気を点けて過ごすのは超苦手だから、ノートパソコンの光だけで夜は過ごす。

 ただ、精神薬を飲むだけの日々だ。

 正午、眉毛を整える為に鏡を見たら目が死んでいた。

 ぶっちゃけ日頃、生の実感が全く無い。

「死んだように生きている」とは、まさに俺のこと。

 ロングピースという紙タバコが好きで頻繁に吸う。


 鬱っぽくなる

 ↓

 鬱を解消したいから禁酒を諦めて、思いきり酒を飲む

 ↓

 酔って楽しくなった後、余計に鬱が悪化して死にたくなる

 ↓

 再び禁酒を始める


 という馬鹿な1週間を最近の俺は過ごしていた。


 ◆


 俺は真っ暗な部屋でノートパソコンで「アルコール依存症の治し方」というサイトを真顔で見ていた。

 そういえば、クマが人を襲うニュースを最近テレビでよく見る。

 俺は自殺するために、猟銃を扱えるハンターの免許が欲しいと思ったことが過去にあったが、精神疾患を持っている人はハンターの免許は取れないとネットに書いてあった。病気の俺はハンターの免許が取れない。

 そもそも猟銃の長さは自殺に適しているのか? 猟銃はスナイパーライフルやショットガンみたいに銃身が長いイメージだ。最も自殺に適した銃は片手で扱えるハンドガンだろう。

 もっとも、日本は銃社会じゃないから、裏社会に生きる人間でもない限り、銃なんか手に入らないが。

 ……クマ被害のニュースを見る度に、銃による自殺の事を考える俺がいる。

 ちなみにクマに襲われて死ぬのは御免だ。死に方は俺に選ばせてほしい。

 自殺、自殺、自殺。鬱っぽい精神状態の時、考えるのはそればかり。

 ああ。生きるのは、つくづく面倒だ。


「──なに暗いこと考えてんの? Unknown先生」


 真っ暗な部屋でノートパソコンを見ながらロングピースという紙タバコを吸っていたら、俺の部屋の隅から声がした。

 その声の主は夏希なつきという女だ。

 夏希はネット上の友人で、今はホームレス状態だ。1週間ほど前『家が無くなった。しばらくUnknown先生のアパートに短期間だけ住まわせて』と俺に連絡が来たので『退屈だから来ていいよ』と返信し、今に至る。どうやら彼女は友人の家を転々としているらしい。彼女の年齢は俺に近いアラサーだ。

 俺のアパートに最近居候している女は、暗い部屋の隅で体育座りをしてスマホを弄っている。その顔だけがスマホの光に照らされていた。


「今、まさに暗いこと考えてた。夏希なつきには俺の考えてることが分かるの?」

「分からない。勘だよ」

「なあ。2人でアメリカに住まねぇか?」

「なんでアメリカ?」

「アメリカに居住権を得れば、銃が買える。それで俺は自殺する。アメリカン・ドリームだ」

「Unknown先生が死んだらファンが悲しむよ」

「仮に俺が死んだとして、それを実際に確認できる人物はかなり限られてる。だから大丈夫」

「まぁ、そうだけど」

「ネット上の繋がりは儚い」

「あーあ、私いつまでホームレスでいようかな。仕事はもうしたくない。夜職も昼職も疲れる。明るい未来が見えない~」

「俺も明るい未来が全然見えない」

「じゃあ2人で死んじゃおっか?」

「まぁ俺はどっちでもいいけど。でも楽に死ねる方法はかなり限られる上に、綿密な下準備も必要になる」

「えっ、楽に死ぬ方法なんてあるの?」

「苦痛が少ない死に方は、一応ある」

「教えてよ」

「※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※」

「ふーん。なんか超めんどくさそ~」

「冷静に考えて、自殺は人を1人殺す行為なわけだからな。大変だ」

「死ぬのも生きるのも面倒だよね」

「めっちゃ分かる」

「ね」


 そこで会話は一旦終わった。

 ホームレス状態の夏希は家と仕事を見つけなければならなかった。だが、あまり気力が湧かないそうだ。

「障害年金が貰えるの羨ましいなぁ」と言われた。

 俺は障害年金+在宅の作業所の工賃で現状生きていた。

 夏希は精神の障害者手帳3級は持っているが、年金の審査には通らなかったらしい。

 ちなみに俺は手帳も年金も2級だ。

 深夜、夏希はスマホを弄って、生活保護について調べていた。

 俺もパソコンで生活保護について詳しく調べていた。夏希の為だった。


 ◆


 その頃、平行世界(パラレルワールド)の俺はベッドで寝ていた。

 朝の5時半に目が覚めると、そこは精神科病院の開放病棟の大部屋だった。ここは6人部屋である。

 朝食を食堂で摂り、薬を飲み、昼食を食堂で摂り、薬を飲み、夕食を食堂で摂り、薬を飲み、寝る前の薬を飲んで、21時に消灯。

 これ以外にやることは無い。

 入浴は週に2回しか無い。

 俺は音楽プレーヤーとイヤホンを持ち込んで、1日中、ロビーの椅子に座って音楽を聴いているだけ。

 本を読む気力も無く、ノートに日記や小説を書く気力も無かった。

 唯一の楽しみは、同世代の入院患者の佐藤夏希さんという人とロビーで喋る事だった。

 この病棟は50代以上の患者さんが大半で、アラサー世代は俺と夏希さんの2人しか居なかった。なので自然と多く喋るようになっていた。

 ある日、ロビーの椅子に俺が1人でイヤホンをして音楽を聴きながら座っていると、夏希さんが右隣の椅子に座った。俺はイヤホンを取り、


「おはよう。夏希さん」


 と言った。


「おはよう。優雅ゆうがくん」


 と夏希さんが言った。


「イヤホン、片方貸して」と夏希さん。

「いいよ」


 俺は有線イヤホンの片方を貸した。そして2人で暗い歌詞のロックを聴いた。同じ音楽を分け合うのは不思議な気分だ。

 それに飽きたら、2人で今日の食事の献立表を見た。


「夜、また魚だな。この病院って魚料理めっちゃ多くね?」と俺。

「そうだね。今朝も魚だったし。この病院は魚と鶏肉が多いね」

「俺が何年か前に入院してたX病院はもっとメニュー豊富だったし、患者も若い人が多かった」

「病院によって色々違うよねー。まぁこの病院も悪くないけどね。年配で静かな優しい患者さんが多いし」

「だな」

「ねぇ、今日の新聞読んだ?」

「読んでない。なんか面白そうなテレビあった?」

「なんちゃら歌謡祭がある。夜7時から」

「おー、じゃあ今日はそれ見ようぜ」

「うん」


 俺たちがそんなやり取りをしていると、作業療法士の男性の小池さんという人が、


「そろそろOTの時間なんで、もしよかったら、お2人も」


 と笑顔で言った。

 OTとは入院患者が行う作業療法の事だ。カラオケがある日と無い日がある。俺は小池さんに訊ねた。


「今日はカラオケありますか?」

「あ、今日は無いんですよー。来週はありますよ」

「わかりました」


 その日のOTの際、俺は夏希さんと永遠にオセロで戦っていた。

 だが途中で2人とも飽きて、多くの患者さんに混ざって2人で塗り絵をしていた。

 塗り絵を描きながら俺は隣に座っている夏希さんに呟いた。


「なんか、OTって刺激が足りないよな。パチンコとかやりたいんだけど」

「そんなOTあるわけないじゃん!」


 と言って夏希さんは笑った。

 

 ◆


 その頃、別の平行世界(パラレルワールド)の俺は、山へ芝刈りに行っていた。妻の夏希は川へ洗濯に行っていた。


「ふぅ、疲れたのう……」


 俺が山で汗を拭いていると、服のポケットの中のガラケーが鳴った。夏希からの着信だ。俺は芝刈りを中断して、電話に出た。


「なんじゃ? ばあさん」

『私が川で洗濯をしていたら、川の上流から、どんぶらこ~どんぶらことクソ大きな桃が流れてきたんじゃよ! じいさん! 早く来ておくれ!』

「分かった。今すぐ行くからの」


 俺は電話を切り、川へ向かった。

 すると、夏希の言う通り、クソでかい桃が流れてきていた。

 2人でそれを運んで家に持ち帰って、夏希が桃を切ると、なんと桃の中には男の子の赤ちゃんがいた。

 俺たちはこの赤ちゃんに「桃太郎」と名付けたのであった。無戸籍はヤバいので出生届はちゃんと役所に出した。

 思春期になると桃太郎はグレ始めて、


「学校なんてダリー。鬼ヶ島に行って鬼退治してくるわ」


 と言って反抗期に突入した。

 俺と夏希は桃太郎がヤバい奴になり始めていることに危機感を覚えたが、年老いた我々にはどうすることもできず、桃太郎は遂に中学に行かなくなり悪い仲間と遊び呆けた末に家出して旅に出てしまった。

 それ以来、何年経っても桃太郎は帰宅していない。

 一応、ガラケーで電話を掛けると出てくれるから、まぁそこまで心配はしていない。元気にやってくれたらそれでいい。

 俺と夏希は戸建ての家でのんびりと老後を過ごしている。

 休日には2人で町内会の老人たちとゲートボールを楽しんだり、2人で近所の絵画教室に通ったり、近所の老人向け卓球クラブに参加している。

 夏希は最近になってガーデニングにハマった。2人でカインズというホームセンターに行き、色んな花の株を買って、庭で育てている。フラワーアレンジメントの教室にも通い始めた。一方の俺は家庭菜園にハマっている。

 今日も夏希は川へ洗濯へ行き、俺は山へ芝刈りに行くのだろう。

 そんな事を想いながら、俺は朝の挽きたてコーヒーを優雅に飲んでいた。


 ◆


 ◆


 ◆


「……」


 変な夢を見たな。夏希と俺が精神科に入院してる夢。それと、夏希と俺が童話の桃太郎の世界で暮らしている夢……。

 朝、アパートのベッドで目覚めると、夏希の姿は部屋には無かった。

 夏希が俺の部屋に居候を始めた日、カインズというホームセンターで買った安い敷布団。そこにも夏希の姿は無い。

 どこかに出かけているのだろう。

 枕元のスマホを見ると、現在の時刻は朝7時39分。夏希からのLINEが入っていた。


『お酒とたばこ買いにコンビニに行ってくるね』


 俺は既読を付けて、返事はしなかった。

 直後、歯を磨いて、シャワーを浴びた。俺はいつも朝シャン派だ。夜ではなく朝にシャワーを浴びた方がサッパリする。

 濡れた髪と体をバスタオルで拭いて、部屋着に着替えて、部屋に戻ると、夏希はもう既に部屋に居て、缶チューハイを朝っぱらから煽っていた。そして死んだ目で紙タバコを吸っていた。


「おはよう」

「おはよう」

「Unknown先生もお酒飲む?」

「先生は酒は飲まねえ。酒を飲むと鬱が悪化するからな。酒は、幸福の前借りだ。あとになって鬱が悪化して希死念慮が出てくる」

「経験者は語るってやつだね。私もお酒飲んで酔って気分が楽になった後に急激に落ち込んで希死念慮が増したりする。まぁ普段からずっと死にたいけどね」


 夏希はそう言って、無表情でタバコの煙を薄い唇から吐き出した。

 夏希を見ていると、これから彼女はどうなるのだろうという暗い気持ちになってくる。まぁ俺に出来ることなんて無いのだが、だからこそもどかしい。

 また、俺自身も今後の人生の展望が見えてこない。見えたとしても、それはどれも暗い未来だらけで、もういっそ死んでしまった方が得なのではないか? という暗い気持ちになってくる。

 大きな分厚い鉄の壁が常に眼前にあるような気がして、俺はつい、この世に存在することを辞めたくなってしまう。


「……」

「なに? 私の顔じっと見て」

「一緒に死ぬ?」

「まぁまぁ。一旦お酒でも飲んで楽になりなよ。“先生”」

「“先生”って呼ばれるほど俺は凄い人間じゃない」

「謙遜はやめなよ。実際凄いんだから。この私がネット上で唯一認めてる作家だからね」

「作家なんて大層なもんじゃない。俺の代わりなんていくらでも居る」

「居ないから、私はUnknown先生と仲良くなりたいと思ってXでコンタクト取ったんだよ」

「そうか。それは素直にありがたい」


 俺はそう言って、ドライヤーで髪を乾かし始めた。

 乾かし終わると、夏希はスマホを操作して、部屋に音楽を流し始めた。

 俺もよく知っているバンドの曲だった。

 サビの部分が流れ始めると、夏希は小声で歌った。


「なんでだろう。私、この曲は聴いたことないのに、よく知ってる気がして、何故か歌えるの。今朝、Unknown先生と一緒に音楽聴く夢見たからかな」

「え、まさか舞台は精神科病院の開放病棟じゃなかったか?」

「そうそう! 夢の中で私たちは入院患者で、この曲を2人でイヤホン分け合って聴いてた!」

「もしかしたら全く同じ夢を見てたかもな。OTでオセロと塗り絵したり、一緒に献立表を見たりした」

「え、マジで……!? 私も一緒なんだけど」

「なんかすごいな。もしかしたら夢じゃなくて、平行世界・パラレルワールドでの出来事かもしれない」

「別の世界線ってやつだね」

「そうそう。あと、何故か童話の桃太郎の世界に夏希と俺がいる夢も見た。お互い年寄りだった」

「私もその謎の夢見たんだけど! 思春期になって桃太郎がグレてどっか行っちゃったよね」

「はははは」

「あはははは」


 夏希と俺は笑った。


「一緒に死ぬ? とか言ってる暇があったら、お酒でも飲みなよ。ほれ」


 夏希は椅子に座っている俺に下投げでふわりと缶チューハイを投げた。

 缶チューハイを両手でキャッチした俺は、


「まぁ……いいか」


 と呟いて、フタを開けて朝から缶チューハイを飲み始めた。ゴクゴクと喉を鳴らしながら、鯨飲する。


「良い飲みっぷり! 私も負けてらんない」

「なんの勝負だよ」

「私もUnknown先生もどうせまともになんか生きられないし、適当に生きてこ」

「そうだな。人生なんか適当でいい。必要以上に頑張ると疲れる。だから俺は背負うものや背負う責任は最小限にしたいんだよ」

「私の人生、背負って!」

「やだよ。めんどくせえな」

「あはは。マジでめんどくさそうな顔でウケる」

「夏希は1人で頑張れ。俺は1人で文を書くことしか出来ない」

「やっぱりカクヨムでのターゲット層は病んでる人なの?」

「そうそう。俺や夏希みたいに病んでて死にたがってる人や、メンヘラや、精神疾患の人をターゲットにしてる。まぁ、俺みたいな人を助けたい気持ちは少なからずある。でも、文章を書くこと自体が楽しいから、もう内容はどうでもいいかな」

「ふーん。あ、このマイナス196のマスカット味、美味しい」

「たしかにこれ美味しいな」


 夏希と俺は同じ缶チューハイを飲んでいた。アルコール度数は7パーセントだ。

 俺はぼーっと空気中を眺めながら、無表情でこう言った。


「俺の妹がね」

「うん」

「今月下旬か来月上旬に出産するんだ。男の子を」

「へえー、それはおめでたいね。無事に生まれると良いね」

「うん。彼女を作るまでは誰にでもできるけど、結婚して子供を作って責任を持って生活することは俺には絶対無理だから、俺は妹の旦那さんや姉の旦那さんを尊敬してる」

「Unknown先生の姉妹きょうだいは2人とも結婚して子供産んでるの?」

「うん。俺だけだ。恋人もいないのは」

「Unknown先生には孤独が似合うよ」

「そうか。今、孤独じゃないけどな。夏希が目の前にいる」

「私も迷惑はあまり掛けられないから、もうしばらく居候したらこのアパートから出て行くつもり。どこに行くかは決めてないけどね」

「放浪者だな」

「ただのホームレスだよ。救いようの無いホームレス。ほんとダメ人間」


 そう言って夏希は笑った。


「救いようが無いのは俺も同じだ。脳に蛆が湧いてる。脳が腐ってる。俺はほんとにダメ人間だ」


 俺は酒を飲んで笑った。

 朝の窓には、朝の光が差し込んでいる。

 人生の先行きなんて見えてこない。一寸先は闇。闇どころか、あの世だ。それでも俺達は昨日を生きたし、今日も生きるのだろう。死にたいと思いながらも結局生きることしかできないのだろう。完璧な正解は存在しないし、本当の自分なんてものも多分存在しない。ただ今ここに在る自分だけがいる。唯一確定しているのは、『いつかこの世に存在するものは全員死ぬ』という事。

 今この瞬間、酒を飲んでいる夏希の痛みや悲しみは、いつか死によって完璧に救済される。俺にも他の人にも同じことが言える。

 正しく生きようと頑張ると疲れてしまう。この世の汚さに身を委ね、俺の心も汚くしていこう。

 

「私、これからどうしようかなー。やっぱり一緒に死ぬ?」

「別に俺はどっちでもいい。どうせ生きてりゃ勝手に死ぬし」

「私、もう人生に意味を感じなくなった」

「それは多分、大多数の大人が同じことを心の奥底で思ってる」

「みんな『この世や人生に意味なんか無い』って内心で思いながら生きてるって事?」

「うん。生きることに意味は無い。この世に意味のあるものは1つも存在しない。でも人間は“意味”が無いと苦しくて生きていけないから、みんなで“意味らしきもの”を必死に作ってるだけだ」

「なんか、心が虚しくなってきた」

「ごめん。でも俺は普段からこういう事ばかり考えて生きてる。俺の目に映るものや俺の心で感じるもの、全てに意味が無いと感じる」

「もう心が死んじゃってるのかもね。何も考えずに楽しそうに生きてる人も多いよ」

「俺にはそれが出来なかった」

「病気だから?」

「そうかも。あと発達障害もある。生まれつき、俺の脳がこの世の定める“普通”に向いていなかった」

「私も、鬱になってから、今まで好きだったものに価値とか興味を感じられなくなったよ。絵を描くのが好きだったけど、もう何年も描いてない」

「そっか。どんな絵を描いてたの?」

「秘密……!」

「俺は今、気分変調症って診断されてる。鬱とまでは行かない軽度な鬱状態が数年以上に渡って継続する病気だ。一生治らない場合もあるらしい。俺は厳密には鬱病じゃない。だから、文章を書けるんだと思う」

「ふーん、そっか」


 夏希は缶チューハイを飲んだ。

 俺も缶チューハイを飲んだ。

 今日も、特に意味の無い1日が始まる。

 生きたアリバイを作るために、俺はノートパソコンを開いて、小説を書き始めた。













 ~終わり~












【あとがき】


 日常の中で死が頭をよぎる事はありますが、俺の精神状態はそこまで暗くはないです。全く明るくはないけど……。ちなみに酒は先週の土曜日から飲んでないです。

 最近は、もうほんとに俺はダメ人間だと自覚しつつも、なんとかやってます。

 気分が落ちた時は、夜になる前に外に出て少し風を浴びて寒さを感じるだけでも、若干リフレッシュになりますよ。運動がしたくない人におすすめです。











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