第6話

目が覚めると、またあのジジイがいるところにいた。


『おぉお前か、死ぬの早く無い?』


『いやお前がわけわからんスキル持たせて転生させるからでしょ、なんやねん英検3級って。』

『俺そのスキルのせいでやばい仕事押し付けられてショック死したし。』


『いや英検3級って結構すごいぞ、大人でも中学生レベルの基礎英語ができないやつなんてザラにいるし。』

『あとどんな仕事したらショック死するの?英検3級活かせる仕事でショック死とか聞いたことないぞ。』


『外交で通訳ミスって戦争が始まった。』


『それはお前が悪いわ。』


『なぁ今度はもっとマシな異世界に飛ばしてくれよ、スキルとかなくてもいいからさ。』


『えぇ、注文の多いやっちゃなぁ。』

『じゃあ今度はまともな世界に飛ばしてやるからスキルカスでも我慢しろよ。』


『あぁそれでいいよ、英検3級以外ならなんでもいい。』


『じゃあ飛ばすぞ、それ!』


そうして俺は目の前がまた真っ白になって、意識を失った。



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る