こんな小説はIdeal? 〜AIでやる小説アイデア集〜

紙月三角

①ドレス・コード・ブレイカーズ!

第1話(AI)

プロンプト:

以下の二人のキャラクターでバトルアクションを書いて。


【名前:カチューシャ】

・ピンク色のロングヘアー、女の子向けのお人形のような容姿。

・上品な仕草、言葉遣い。野蛮なこと、醜いものは嫌い。

能力「箱入りお嬢様」

どんな物でも、小さな箱に仕舞うことが出来る。箱に入れた物を好きなタイミングで出すことも出来る。


【名前:ユーリア】

・男のような見た目。

・乱暴な仕草、言葉遣い。好戦的。負けず嫌い。

能力「白い手のイゾルデ」

右手で触れた物を真っ白に変えることが出来る。自分を真っ白にすることによって、白くした背景に溶け込むことも出来る。



――――――――――――――――――――


 ノブレス学園の、長い絨毯が敷かれた厳かな渡り廊下。最高のお嬢様を決めるこの神聖な場所で、二人の少女が対峙していた。


 カチューシャ。薄いピンクのロングヘアーは、まるでロシア皇女ツァーリヴナのよう。頭に結ばれた大きなリボンと、パニエでスカートが膨らんだゴージャスなドレスが、その容姿の完璧さを際立たせていた。

 カチューシャは、愛用のロシアンブルーのぬいぐるみ――マチルダを優しく抱きしめる。

「見ていらっしゃい、マチルダ。すぐに、このわたくしにふさわしい、美しくて完璧な勝利を見せてあげますからね」

 そして、そのぬいぐるみを近くの絨毯の上に丁寧に置き、戦いに備えた。

「あなた様のような粗野な方が、この学園の空気と、わたくしの美意識を汚している。それだけで、わたくしはもう限界です」


「ふんっ」

 対するユーリア。白髪のショートカットは無造作に跳ね、ラフに着崩した制服は、まるでドイツの傭兵のようだ。制服のブレザーは肩に引っ掛けただけで、インナーは袖のちぎれたTシャツ。好戦的な目つき。カチューシャとは、全てが正反対のようだった。

「へっ、お嬢様の『美意識』なんて、クソの役にも立たねーな。オレはアンタみたいなヌルい奴をブチのめして痛い目見せるのが、大好きなんだよ。御託はいいからとっととやろーぜ? その『箱』から何か出してみろよ、飾り人形!」

 ユーリアは廊下の壁に右手を触れる。その一瞬で、高級感のある黒檀のパネルが張られた壁が無機質な白に染まった。


「『白い手のイゾルデ』……でしたか。あなた様のような粗暴な方が、『清純』を象徴する白を操る能力をお持ちだなんて、理解に苦しみますわ」

 カチューシャの表情には、強烈な不満が滲んでいる。ただ、そんな感情を持っていても、カチューシャは美しさを少しも失っていない。

「ふんっ……」

 ユーリアは、苛立たしそうに鼻を鳴らす。そして、自分の能力によって自分自身の体も白くすると、影が薄れるように白い背景に溶け込み、姿を消した。


 カチューシャは冷静に、懐から手のひらサイズの金色の木箱を取り出し、開けた。中から音もなく出現したのは、ユーリアが消えた空間を囲むように展開された、巨大な鉄の柵だった。

「あら?」

 しかし、柵の中にユーリアの姿はない。ユーリアはすでに白く溶け込んだまま、カチューシャの斜め後方に回り込んでいた。

「子供だましだぜ、お嬢様! その箱、飾りつけには丁度いいな!」

 ユーリアの甲高い声が響く。カチューシャは慌てることなく、優雅に身を翻した。

「ち、避けたか……でも、どんどんいくぜ!」

 ユーリアが、すぐに追撃しようとする。

 しかし、

「お待ちになって。その前に、お願いがありますわ」

 カチューシャは懐から別の小さな箱を取り出し、その中から、豪華で繊細な純白のドレスを取り出した。

「わたくし、あなた様のその格好が、見ていられないのです。まるで浮浪者のような……とても、最高の淑女を決めるこの学園に相応しいお姿とは思えません」

 カチューシャは、そのドレスをユーリアの前に出す。

「よろしかったら、これに着替えてくださいませ? その方が、わたくしにとっても目障りにならず、この戦いに集中できますわ」


 それは、カチューシャのお気に入りで、いつも着ている服なのかもしれない。彼女自身のカモミールのようなフルーティーな匂いが、その服からも漂ってくる。デザインも、可愛らしいカチューシャによく似合う、可愛らしいものだ。まばゆいばかりのその美しさに、ユーリアの胸の奥に、キュッと締め付けられるような感覚が走った。

「う……」

 白の中から現れるユーリア。一瞬、憧れに導かれるようにそのドレスに手を伸ばしかけるが……自分の内なる荒々しい闘志が、その「心の迷い」を叩き潰した。

「ハ、ハァ⁉ イカれてんのか、お前⁉ て、てめぇの上品ぶったクソ趣味を、オレに押し付けんじゃねーよ! い、いらねーよ、こんなモン!」

 ユーリアは、差し出されたドレスを右手で乱暴に叩き落とした。


「あら、まあ?」

 カチューシャはそれを見ても、表情を大きく崩さない。野蛮な者は、美しさを理解できない。それは、当然の理ということなのだろう。

「そうですか。やはり、あなた様のような方には美しさは理解できませんでしたか」

 カチューシャはそう呟くと、冷めた瞳をユーリアに向けた。

「仕方ありませんわ。ですが、醜いものは排除しなければならないのが、わたくしに課せられた使命。お覚悟を」

 ユーリアはカチューシャの冷徹な言葉に「ケッ!」とツバを吐き捨て、また、真っ白な世界に完全に溶け込んだ。


 お嬢様と白い荒くれ者。相容れない二人の戦いが今、始まったのだ。

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