新夢見ヶ丘学園戦記外伝局地蹂躙戦線
タカシ・セイヒ
蹂躙戦線
第1話犬鳴峠にて
此処は犬鳴山にある犬鳴トンネル、とは云え人々が常用する方ではなく閉鎖されて久しい旧犬鳴トンネルの方である
夢見ヶ丘学園を巡る大規模な戦いである
「どうだタランチュラス、目的の場所は発見出来たか?」
周囲の探索から帰還して来た
「いや、発見出来なかったな、本当に存在するのか?例の犬鳴村とやらは?」
彼女達が探しているのは都市伝説で有名な犬鳴村である、その探索の為に旧犬鳴トンネルに巣食う怨霊や時折迷い込む浮遊霊をその都度、
タランチュラスはセーラー服の汚れを払いながら同僚の褐色の肌をした大型の
「そう言うな、この犬鳴山の森林地帯は広い、もしやしたら
一応は筋は通った説明だがそれならばそちらを任務内容にすれば良いものを、既に終戦から一ヶ月が経つが未だ何の成果も上がっていない
「…まあ良い、任務を完遂する為の努力は惜しまんさ」
そう言うと再び夜の犬鳴山の森林にクモを思わせる地面スレスレの低い姿勢で漆黒の夜闇の中に溶けて行く
タランチュラスは別に地位や名誉には興味はない、彼女の望みは強者との命を賭した戦闘行為である、今まで挙げた手柄や成果は
(
昆虫参謀ハガの地位や名誉への欲望は凄まじい、その出世欲と成果を出す為ならばどんな卑劣非道な手段も取る執着心を見込まれて昆虫師団に
(まあ、私からすればどうでも良いが、おや?)
犬鳴山の森深くを探索していたタランチュラスの瞳が今までと違う違和感を捉えた、バイザー越しの目には薄っすらと足跡と思しきものが確認出来る、額にある八つの瞳を総動員して辺りを伺う、深い森の中に人が常用している通り道を発見したのだ
「これは、見つけたかな?」
犬鳴村と関係ない可能性はある、しかし常用している道がある以上は誰かがこの道の先に存在しているのは間違いない
「ようやく
ようやく実った成果に満足しながら、待機している同胞達に
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