第12話 VS 300メートルのドラゴン

黒雲が空を覆いつくし落雷と共に異世界の扉が開いて三〇〇メートルはある巨大なドラゴンが姿を現した。白い身体に白い翼。黄金色に輝く瞳が地上にいる人類を見下ろし開かれた大きな口からは真っ赤な舌がチロチロと出ている。高層ビルを鋭い爪で鷲掴みにする様は威圧感充分で地球のスケールでは考えられない脅威だった。軍隊も黙ってみているわけではなく、戦車や機関銃、戦闘機などで討伐を試みたが鱗は強固で銃弾も戦闘機によるミサイルも効果はなく、逆にドラゴンの火炎で全滅する有様だった。

都市を丸ごと破壊され数えきれぬ人々が被害に遭ったことで川村がドラゴンと対峙する。堂々とした姿のドラゴンは川村の姿を一瞥するなり唸った。自分の爪の先ほどしかない小柄な生物が途轍もない力を秘めていることを察したのだ。川村はトンッと音を立てて地面を蹴って跳躍したかと思うと瞬く間にドラゴンを切り刻んで消滅させてしまった。彼の手にかかればどれほど巨大なドラゴンであろうとも勝負にはならない。


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