ラビリンスの袋

僕は誰にも興味が無い。

でも、人と話すのは好きだ。


いろんな気持ちを知れるし、

いろんな顔があるって思えるから。


君は、僕によく話しかけてくれる。

活発な君。


最初は怖かったけれど、意外と繊細な所もあって話も合う。

君と話すたびに、勝手に人を決めつけてはいけないと、思うようになった。


でも、ある日の事だけは、僕には分からなかった。


突然、目をつぶって、何かを待つ君。

その瞼は、微かに揺れていた。


時が止まったようだった。

この人の時間だけが、青さの中にあった。

いや、僕だけが取り残されているのだろうか。


隔たり。

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ラビリンスの袋 @labyrinthnohukuro

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