第4話 ルシトレア王国の田舎町

盗賊騒動とかでこの世界の人達と普通に話せて少し自信が着いたわ

あんなに怖かったのにね┅

人を殺すのも受け入れたから┅

命が軽いってのよ~く分かったわ


そして!やっと来ました町です!

ルシトレア王国ってのがこの国で

カールランド辺境伯爵の領地よ

ガーデンス町と言うんだけど中々の町らしいわ


城壁が高く12mくらいね

辺境の地だから魔物対策で高くて厚い壁だって


こんなの建てるの大変でしょうね

そう言えば昔のイギリスとかヨーロッパはこんな城壁だったわね


中世の時代は戦国時代でドンパチだったけど壁は高くても精々8mくらいよね

5mくらいが多かったみたいよ


ズラリと並んだ列にチョコンと並んだけどかなりの時間掛かるわね


「週末はこんなだから参るよな」

「もぅ疲れた!依頼終わってからこれだから嫌になるわ」

「やっぱ西門が良かったよな?」

「あっちからだとギルド遠いわよ」

「でも待つより早いだろ?」


えっ!西門?それならそっちが良くない?


「あのぉ?この城壁には門は幾つ有りますか?」

「ん?怪しい奴だな?声からすると女だよな?初めてなのか?」

「あのね?門は東西南北と4つ有るわよ」

「ここの東門は街道に向かってるし、あの森へ行くのに良いんだ

それと農民もここが多いんだよ」

「北門は何も無いけど端っこだから町の中央迄遠いのよ

南門は役人が使うから平民は遠慮するのよ」


「へぇ~じゃあ西門が早く通れるんですね?」

「でもな?冒険者ならこの東門が一番都合良いんだぜ

なんと言ってもダンジョン街へはここからが良いからな」


「あら?でも乗り合い馬車で行くから関係無いでしょ?

ケントは歩いて行くのかなぁ?」

「ば、馬鹿な!あんな所へ歩いて行くか!途中には盗賊や魔物が多いんだぞ!」

「稼ぎながら行けば良いじゃない

盗賊ならお宝とか有るかもよぉ~アハハ♪」


「その盗賊のお宝ってのは?」

「何も知らないんだな?盗賊を退治したら持ってるモノは全部その退治した奴が貰えるんだ

アジトのお宝とか全部だよ」

「2年前の盗賊退治は儲かったよね?金貨200枚とかあれは良かったねぇ~」

「でもな?飾り物とか持ち主が判明したら話し合いで決めるんだがそれが面倒なんだよ

貴族とかはケチるからな┅」

「そうよね、貴族は無理難題言ってお金を払わない様にするね」


やっぱり貴族ってのは駄目なのが多いみたい


「私は西門へ行きますね、これだと夕方近くになるかも知れませんから」

「ああそうね、初めてならそれが良いわ

宿を取るのも早い方が良いわよ」


そう言って列から離れ西門を目指すのウフフ♪他にも同じような人達が居るのねぇ♪


この列だと4時間はみないとだからねぇ~

町に住んでる人達は良いでしょうけど旅人とかは困るわよ


西門へ行ったら列は少なく20分くらいで通れたわ♪


「次!」

「初めて来ましたけど?」

「じゃあ身分証とかは?」

「持ってません、田舎からです」

「それではこの板に手を」

「ああ!犯罪歴とかですね?ハイ!これで」

「良し問題なしだ!銀貨2枚が通行税だが冒険者ギルドや商業ギルドに登録すると身分証になるぞ

そして税も取らないからな」

「そうなんですね、冒険者ギルドで登録する予定ですから」

「無理せず頑張るんだな、次!」


へぇ~親切ね♪


どれどれ?ヒャハハ!やっぱり中世の町並みなんだ!

この道も石畳で馬車なら跳ねるわよ?


この辺りは住宅街かしらね、お店が無いわ

コンビニみたいなの無いんだね

宿はどうしましょ?┅┅テクテク

ん?あれは宿かしら?


「すみません?ここは宿ですか?」

「ハ~イ!あら?珍しいわね?ここは普通商人さんや貴族様が多いのよ」

「げっ!貴族!じゃあ客は貴族様が多いとか?」

「ウフフ♪今は誰も泊まって無いわよ、どちらかと言えば冒険者が多いわ」

「へぇ~冒険者ですか?」

「冒険者でも高ランク冒険者よ、Aクラスとかね」

「泊まれますか?」

「お金さえ払って貰えばね♪」


「じゃあお願いします!お風呂とか付いてます?」

「まぁ!風呂付きの部屋は高いわよ?」

「お願いします」

「金貨7枚よ?悪いわね」

「もしかして1週間とか大丈夫ですか?」

「良いけど金貨70枚よ?」


「食事付きですか?」

「そうよ、大抵の宿は朝と夕の食事付きよ、それより金貨70枚だけど大丈夫なの?」

「ハイ♪では70枚確かに」

「┅┅┅┅貴女は貴族様なの?」

「イエイエ!庶民!平民です!明日冒険者登録予定の無職ですよ」

「まぁまぁ!面白い子ね?まだ成人前では?」

「むっ!15歳ですよ!ああ!フードしてるから┅┅どうですか?」

「┅┅┅┅┅┅┅┅┅」

「あのぉ?」

「ああ!大変!貴女!フードを被って!良い?絶対に顔を隠しなさい!食事はそうね┅┅部屋に運ぶから部屋で食べて

それであまりウロウロしないが良いわよ

はぁ~なんだって貴女みたいな子が┅エルフじゃ無いんでしょ?」


「ええ?ヒト族ですよ」

「それも信じられないけど┅

取り敢えず部屋へ行って、明日の朝話して聞かせるからそれまでは冒険者ギルドには行かないでね」

「はぁ?分かりました」


なんだろうね?女将さんとても優しそうなヒトだったわ

なんか凄く話しやすかったしぃ♪

お風呂に入れるぅ~!

久しぶりよ!そして夕飯も楽しみ♪ウッフフン♪

可愛い女の子に案内され部屋へぇ~♪異世界の宿!


部屋は風呂付きの広い部屋でベッドもセミダブルくらい

フカフカのしっかりしたバネね♪

窓から見える町並みは普通に町ね

屋根が尖ってるのが特徴的ね


ドイツとかあんな屋根よねぇ~

色は様々で統一感は無しと


どれどれお風呂に入りましょ♪

うわぁ~広い!5人は入れるわね

シャワーは無いの?

まぁねぇ~桶は3つと、石鹸がこれでシャンプーは?

無理かぁ!知ってたけどね!それにこの石鹸!凄く硬い!


洗濯石鹸でもこんなに硬くないわよ!


う~んこれはどうにかしたいわね

あっ!あのアップナッシュの汁とかを合わせれば香りが良くなるわね

そして酸性?アルカリ性だったか?

石鹸はアルカリ性でしょ?酸っぱいのもアルカリ性って事はアップナッシュは弱アルカリ性って事ね


じゃあこの石鹸をアップナッシュの汁に浸けて置けば柔らかくなるかもね


桶に絞った汁を入れて石鹸を浸すと┅┅風呂に浸かってると柔らかくなりそう

そして錬金術で混ぜ合わせれば!


はぁ~良い湯だわぁ~

あの場所で風呂に入る発想がなかったのはそれだけ頑張ってた証拠よ

まぁクリーンに満足してたけどね


異世界か┅┅この記憶のせいで旅人感覚だけど本当はこの星の住人なんだよね

もしかしたら村とかで育ってた?

親も居たかもね┅┅

記憶のせいであんな所に落としたと思うけどね┅


あそこは何故だか魔物とか近寄らなかったから

結界かしら?そんな感じしなかったけど?

世界樹も不思議な結界で魔物やヒトを近付けないのよね


それと近くの木の実が不思議な味だったのよ

アップナッシュと違い香りが凄く有って果肉はモモみたいなの

甘くて美味しかったわぁ♪


皮ごと食べても美味しかったけど

光の粒が集まって賑やかだったのはなんでしょうね?

あれが精霊かしら、私の周りに集まって┅┅見ろうと思えば見れたかもよ


話し声は聞こえたから┅可愛い感じだったわ


ウンウンどれ?良い感じね!じゃあこの石鹸に錬金術を施すわよ!


┅┅┅アップナッシュの汁を混ぜて柔らかく┅泡が出る様に┅

どうだ!ピカァー


フフン!大きいけど柔らか石鹸ね

香りも良いわ♪

そしてこの残りのお湯はシャンプー代わりね


髪の毛長くなったけど?切るのはねぇ┅

三つ編みとか違うわね

やっぱ束ねるだけで良いわ♪


うひょ!気持ち良い!頭が軽くなるぅ~

洗ってなんぼよねぇ~

石鹸も良い感じ!汚れが落ちるぅ~


良い仕事したわ!エッヘン!


「┅┅・お客さん!お客さん!」

「ん?┅┅ああ!寝てたみたい」

「お疲れなのね、私は従業員のミコです!まだ見習いでしゅ┅」

「アハハ緊張しないで、あっ!ミコちゃんさぁ?

私の事は内緒にしてね?」

「ハイ!女将さんもそう言ってました┅┅お姉さんエルフじゃ無いのね?」

「そうよ、ヒト族よ♪やっぱエルフに見えるの?」

「うん!凄く綺麗で可愛いから!

お姉さんの名前も変わってるね?」


「アハハ♪女の子でリョウって珍しいのね?15歳よ」

「あっ!私は13歳です!

見習いで成人したら正式に従業員です!」

「偉いわね、お家は近いの?」

「ううん、女将さんの家に住んでますよ

家は遠くて通えないの、みんなそうなの」

「へぇ~お母さんとか会えるの?」

「┅お母さんは魔物に殺されたの┅弟がお父さんと畑をしてるの

でも魔物が多くて┅」


「そう┅なんかご免なさいね、そうだ!これ食べて

甘いお菓子なの、これで許してね」

「そんなぁ!もう前の事だから、でもお菓子は嬉しい!ありがとうお姉さん!」

「ウフフ♪しばらくお世話になるから宜しくね」

「はい!」


可愛い!13歳なら中学生ね、でも立派な体格だったわ

成長が早いのね、胸も大きいし┅

ミコちゃん成人したら美人さんになるでしょうね♪


夕飯は豪華ね♪シチューかしら具が入ったスープだもん

この肉はオークね、ステーキとサラダ

これはなんなの?シャキシャキしてキャベツかな?

少し甘くてサッパリしてるわ


パンは硬めの黒パン、これは無理かもぉ~

それならアップナッシュで酵母菌作ろうかしら

これでタネを作り焼けば香り良いパンになるわ

美味しいパンが良いの!


明日は冒険者ギルドと家具を買いに行かなくちゃだわ

ベッドにテーブルと調理台とかよ

下着も買いたいわね

服も幾つか欲しいし、後は市場とか有れば尚宜しね♪


ギルドで溜まったのを買い取りに出して依頼とか見てみよう!


う~ん美味しかった!ご馳走さまぁ~!



(リョウちゃんって何者かしら

お金持ちみたいで言葉使いも平民とは違う┅でも貴族じゃないなら?

あの顔にスタイルは駄目よ

絶対に狙われるわ

普通にエルフなら良かったけどヒト族なら間違いなく拐われるわ

誰か居ないかしら?

クラウス┅┅あれは駄目よ、女癖が悪いわ

絡むと思うけどこの宿では許さないからね

あ~なんで気になるの!

とても良い子だから?違うわね

あの雰囲気と何か纏ってる薫りかしら?

とても可愛い不思議な子ね┅)



(お姉さん!お姉さん!すごい!あんなヒトが居るなんて!

きっと女神様の導きだわ!だって凄く幸せを感じたもん!

それにこのお菓子┅┅美味しい!初めて食べるわ

黒くて香りが変なの、でも甘くて蕩けるの!

もっと欲しいから私がお姉さんのお部屋番になるわ!

誰にも任せないわ!私がお世話するのよ!

お姉さん┅┅リョウお姉さん┅)


チョコレートの在庫はまだあるわね?ん?全然減らないけど?

金貨もよ?

なんで?70枚払ったのよ?

それなのに300枚有るって┅

このポシェットの中身もしかしてリセットするの?増える?


それなら凄い性能ね!

じゃあテントとか大物魔物とか普段使わない道具とかはアイテムBOXに入れて生活必需品をポシェット専用にすれば良いわ

女神のギフトってチートなのね┅


特典は有り難く受けとるけどチート過ぎるのは困る!


目立たない様に!静かに暮らしたいからね

冒険者としても大人しくよ!


寝ましょ♪フカフカベッドは久しぶりぃ~♪

こんなの買ってテントの中で寝るのも良いわぁ~

冒険者って遠出するからね♪

初めては採取かな?

冒険者ねぇ┅この私がよ?フフ

なんか変なの┅┅お休みぃ~




「リョウお姉さん!お姉さん!」

「┅┅ん?ミコちゃん?┅朝なの?」

「朝と言うかもうお昼近いの!

それよりあれはなんなの?」

「┅┅ボ~┅なにが?」

「お風呂の石鹸!なんか大きくて香りが良いの!あれはお姉さんのなの?」

「ああ┅石鹸ね┅ふわぁ~良く寝たわ┅昼近いの?」

「もう!鐘が2つなったよ!」

「鐘?なんじゃそれ?」

「プッ!アハハ!なんじゃって!お姉さん知らないのね?

あのね?鐘1つか朝の鐘なの、2つは朝と昼の中間で3つがお昼よ

そして4つは夕方の中間で5つが夕方、最後の鐘が鳴ると町は真っ暗なの」


ふぅ~ん┅朝の鐘が6時かな?そして今は9時って所ね

お昼が12時で3時と5つが5時かな?6時?

そんな所ね、最後で真っ暗なら9時か10時かしらね


時計とか無いのかぁ~不便ね


「石鹸は私が造ったと言うかここに有った硬いのを変えたのよ」

「これ凄く良いです!泡もいっぱいで香りが良いの!

もっと造れないの?」

「それは女将さんと話してからね

あっ!朝食は?」

「だから呼びに来たの!早くしないと食べれないから!」

「えっ!急いで降りるから!」


バタバタで着替えて下へ!女将さんが待ってた!すんません!


「おはよ♪疲れてたのね?」

「おはようございます!なんかグッスリ眠ってアハハ」

「仕方ないわよ、旅の疲れね

さぁ食べて、話は食べながらで良いわね?」

「はい!」


それから女将さんはクドクドと顔を隠せとか狙われるから注意しなさいとか兎に角用心しろと┅

それにミコちゃんも一緒に注意するから┅┅そんなに無用心かしら?


「リョウちゃんは自覚が足りないの!あのね?貴女は凄い女性なのよ?

拐われてオークションに出されたら白金貨100枚以上なの!もう!」

「そうですよ?お姉さんは自分の価値を知らないとだめです!」

「ミコちゃんからそんな事を聞きたく無いわぁ~

これでも強いのよ?オークなんか簡単に始末するからねぇ~」


「それでもヒトの悪事は大勢で来るの、5人10人とか危ないわよ」

「それも大丈夫ですよ、来る前に盗賊団を始末しましたからね

私は悪人を許さないからゴブリンみたいに始末するんです!」

「えっ!お姉さんゴブリンを始末したの?」

「ゴブリンなら1000体は始末したわよ、もっとかな?

オークも沢山!盗賊なんて絶対に許さないからね」

「冒険者になるって言ってたから少しはと思ったけど┅

それでも用心してね?町中は特に危険だからね?」

「ハイ!ありがとうございます!」


ミコちゃん!キラキラした目で見るのは辞めて!私はそんなじゃ無いからぁ~!


「それとミコから聞いたけど?石鹸を造ったの?」

「私の部屋のお風呂に有りますよ

後で見て欲しいなら造りますよ」

「ええお願い♪石鹸の良いのが無くてね┅

宿屋仲間も困ってるのよぉ

商業ギルドに言ってるけど王都の石鹸は高いからね┅」


なんですと!じゃあ私がその良い石鹸とかシャンプーを造ります!

私も欲しいからね♪


では!冒険者ギルドへ!



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