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3匹は並んで山道を歩いている。

夏の厳しい日差しを完璧に遮りはしない木々の葉たちは風が通るたびに道を細かく照らす。


「トビー。お前マジで山頂から俺らが見えたの?」


「ピュルルルル。マジもマジ。ホウチュンが調べてくれたんだけど、俺視力7もあるんだって。」


「ちゃんと検査したわけじゃないけどね。」


3匹は楽しそうにキャッキャっと話している。


「そういや、もう夏休みだな。トビーは毎日休み?」


「バカ言ってんじゃないよ。毎日俺が遊んでるって思ってる?そんなわけないでしょ。寺嶋さんに着いてって挨拶回りしたり大忙しよ。」


トビーは胸を張って得意げに話している。


「そっかぁ。じゃあ、あんま俺らと遊べないのね?」


三男雄がそう言うと慌ててトビーは前屈みになり首を振る。


「いやいやいや、そんなことはないと思うな。しばらく寺嶋さんは私用で忙しいみたいだし…俺もそんなずっと何かやってるわけじゃないし…。」


トビーは少し寂しそうに豊虫たちを見る。


「じゃあ、これからはもっと遊べるの?」


豊虫が尋ねると


「当たり前じゃん!他の何を差し置いてもホウチュンとみのっちに会いに行くよ!」


そう言うと嬉しそうにステップを踏みながら進んでいく。

三男雄はそのリズムに合わせてスキップをする。

2匹に置いていかれないように豊虫もスキップをするがうまくリズムを踏めない。


そんな様子を見たトビーと三男雄はおかしくなり笑いながら豊虫の狂ったリズムに合わせて歩みを合わせる。


3匹は三様の種族であるがそんなことはまるで関係ない。


その光景はまさにすべての動物を愛する博愛国家そのものだった。

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