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すっかり意気消沈した寺嶋とトビーを連れて山の散策を続ける。

トビーの背に乗った寺嶋は器用に転げ回っている。


「本当にすいません。俺の悪ふざけがホウチュン君の気分を悪くして…。」


「いやいや、もう大丈夫ですよ。こちらこそすいません。冗談が通じなくって…。」


トビーが豊虫に何度目かわからない謝罪をする。

寺嶋は転がるのをやめて前を見る。


「俺はもう許してもらったからな。トビーもしつこく謝ったら逆にうるせえって嫌われんぞ。」


そうつっけんどんにいうとひぐっさんの肩まで飛んでいく。


「すいません。寺嶋さん、あんなんだけどすごいいいスズメなんです。僕の育ての親ですし。」


「それ本当だったんですね。寺嶋さんがいいスズメなのは知ってますけどたまに有る事無い事いうから…。」


ピュロロロと笑いながらトビーは頷く。


「それは正しいですよ。けど彼は自分の良さをそうやってふざけて隠しているだけなんですよ。」


「なるほど。よければ道すがら寺嶋さんの話を聞かせてもらえませんか?」


「そうですね。さっきの謝罪になるかわかりませんが話させていただきましょう。」

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