お題②古代のアーツ&サイエンス【タグ設定:粋な市井文学(古代A&S)】

 人間とは何だろうかと考えた時、やはり浮かぶのは創作魂と自然現象への興味、そして未来思考でしょうか。

 歴史的な発明をした人や功績を残した人は創作の題材になりやすく、小説や漫画、朝ドラや大河ドラマなどに取り上げられることで、その人物や各分野の歴史への興味が深まります。


 ですが探究の根源はを見つけるところにあり、古くは市井の暮らしの中にこそアーツ&サイエンスの営みがあったのではないか、と想像します。

 生活の中で工夫を凝らして見出したこと、手を動かしているうちに気づいたこと、改善したくて試行錯誤を繰り返したこと。そんな一見地味な繰り返しの中にあるアーツ&サイエンスをテーマとした小説を募集します。


 歴史的にも「市井の創造性が活発な時代」と「宗教や中央政権が強大な力を持つ時代」が繰り返され、中でも飛鳥時代、江戸時代、昭和後期などは、市民の創造的活動・探究活動が活発だった時代なのではないか、と勝手な想像をしてしまうのは私だけでしょうか。


 例えば飛鳥時代の遺跡として発見されているものの多くは、祭礼のためのものではないかと推測されていますが、個人的には『酒船石』などは画期的な芋洗いシステムだったのでは? なんて考えたりします。生活に直結するところを効率的に仕組み化していこうと文化から文明へと磨き上げた時代でしょうから。

 ただ古い時代すぎて近隣の出土品や構造から察するしかありませんから、いっそのこと創作上は様々に解釈して物語を編んでみても面白いのではないでしょうか。


 「古代の」とは書いていますが、これも現在、過去、未来、どの時代設定でも構いません。要は、面倒な実験作業などは人を使って済ませデスクで論文を書いて交流のための出張三昧というタイプの研究者ではなく、自分の手でコツコツとひたむきにやらずには居れないタイプの実直な探求者の物語を読みたいのです。


 史実はあくまで事実としても「記録には残っていないが実は……」という庶民の話だったり、遠い未来にどのように繋がってゆくかを思索しながら今の時代に探究している職人だったり、暮らしの中の発見から人間関係が構築されていったり、どんな切り口のお話が集まるか楽しみです。


 あえて自由な解釈をヨシとするため厳密な時代考証は求めませんが、異世界やファンタジーではなく、あくまでこの現実と結びつくものをお願いします。サイエンスについても同様です。

 また説明書きは最小限に、中学生やサイエンスの素地がない方にとっても興味の入り口になるような解像度でお願いします。


 ちなみにアーツ(アート)とは「人工物」のことで、例えば田んぼや畑、植林もアートの一種として解釈してください。


【募集ジャンル】

・歴史小説

・SF

・現代ドラマ


【混同しやすいジャンル】

オカルト、ファンタジー、現代の知識を過去に持ち込み無双する筋書きはこの募集に該当しません


【注意事項】

厳密な時代考証、SF考証についてのコメントはお控えいただき、ストーリーに関する視点の面白さや感想や気づきについてのコミュニケーションをお願いします

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