非常に繊細な青年達の「いきる」物語
- ★★★ Excellent!!!
物語はちょっと気弱な主人公カナメが盾を出す魔物に憑依されてひとを殺してしまうところからスタート。
もちろん、そんな魔物に憑依されるなんて知らないカナメは生きるために親友と地元を離れる決意をする。
逃避行。愛の逃避行いや違う…男同士の熱い友情?と書いておきたいが、この二人とても繊細で、我々が「普段何気なく使うことば」がひどく重い。
魔物に憑依された能力者は異端で追われる身。軽々しく仲間仲間!なんて言えない世界で疑心暗鬼。
途中から仲間に加わるヒロイン(?)マリア。これまたツンツン要素満載のクールビューティ。
逃避シーンと、ジンVSマリア(お手合わせ)のシーンは激熱です。
望まない力に苦しむ青年たちが、精一杯生きていく物語。
テンプレに全く乗っ取らないので解釈はひとそれぞれかと思いますが、成長譚としてゆっくりと活躍を追わせていただきます。
紅茶をじっくり味わうシーンや、随所でカナメがツッコミしている脳内セリフがほっこりします。ほっこりとダークファンタジーのバランスがキャラを引き立てるので良いですね。