第2話 

 翌日学校で僕は優さんに昨日の公園での出来事を話したのだった。優さんはそんな僕の話を嬉しそうに聞いてくれていた。


 「ところで昨日は公園で待ち合わせをしてその後は何する予定だったの?」


 優さんに尋ねたが別にそこまで何か予定があった訳ではないとはぐらかされてしまった。しばらく雑談を続けてから僕は優さんにある提案をした。


 「今日学校が終わったら、公園に行ってみない?」


 優さんは昨日ドタキャンした埋め合わせめもしたかったし、良いよとすぐに返事をしてくれたため、放課後は一緒に公園に行くことになった。




 少し遅くなってしまったが、公園に到着するとそこには昨日出会った女性がまたいたのだった。


「あの人が昨日公園で出会った女性だよ」


優さんに説明すると優さんは意外なことに、


さきさんでしょ? 知ってるよ」


その女性の名前を教えてくれたのだった。何で名前を知ってるのか、知り合いなのか優さんに尋ねたが答えてはくれなかった。

 僕はモヤモヤした気分になりながらも、咲さんという女性に話しかけた。


 「こんばんは。今日もペンダントを探してるんですか?」


 尋ねるとやはり今日もペンダントを探しているらしい。さらによくよく聞くとほぼ毎日探してるみたいだった。余程大切な物なのだろう。

 今日は3人でペンダントを探したのだが、結局は今日も見つからなかった。本当に公園で落としたのか? いつ落としたのか? 咲さんに確認してみたが、公園で落としたのは確かだが、落としたのは去年だというので、僕は内心それなら見つかるはずはないだろうなと思いつつも、それでも絶対に探してあげたいと言う気持ちが強かった。

 僕は人に助けてもらってばかりで、人助けなんてできるような人間ではないはずなのだが。

 日も暮れてきたため、ペンダント探しは終了しブランコに座りながら3人で軽く雑談することになった。

 ペンダントを探していた女性は優さんが教えてくれた通り本当に咲さんという名前だそうだ。咲さんの外見を紹介すると、身長は155cmくらいで、黒髪ロングの髪型をしており、髪の毛はサラサラしていてとても綺麗だった。咲さんの瞳は吸い込まれそうなほど輝いており、僕は自然と咲さんに魅了されていた。

 優さんと咲さんは知り合いだったのか咲さんに確認したが、優さんに聞いた時と同様はぐらかされてしまった。

 咲さんと話していると意外に好きなキャラクターや音楽等が似ていることが分かり、予想外にも話が盛り上がった。優さん以外とこんなにも話すのは久しぶりだったので、僕は自然と笑顔になっていた。 

 そんな僕の顔を見て優さんはとても嬉しそうだった。


「また明日もペンダント探し手伝うよ」


 咲さんにそう提案すると、


「是非明日もお願いします」


 僕は明日こそペンダントを見つけるぞと意気込み、解散となった。

 



 家に帰り今日の出来事を振り返った。ペンダント探しのことはもちろんだが、意外にも好きなキャラクターや音楽等が共通で話が盛り上がったことにはびっくりした。

 ちなみに余談ではあるが好きなキャラクターとは星型の形をしたスター君というマイナーなキャラクターである。

 よくよく考えると探してるペンダントも星型であったため、咲さんは星が好きなのだろうかと思いつつ眠りについた。

 

 

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