第24話 啓介と静との新しい生活

 朝、用意を終えて、いよいよ静が高校三年生として、一緒に登校する。静は設定では姉だが呼び捨てに僕がすると言う事になっている。そして、八ヶ岳さん達のところへ向かった。


 「おはよう、八ヶ岳さん。暦ちゃん。」


 「おはよう。啓介君、静先輩。」


 「おはよう。茜ちゃん、暦ちゃん。」


 「啓介兄ちゃん、静姉ちゃん。おはよう。」


 見事に記憶が書き換えられている。別の生活をしてるみたいだ。静が高校三年生に変わった事により、かなり変わった。

 一緒に登校していた飯塚はいなくなって、静と八ヶ岳さん、僕で高校の方は行った。

 

 そして、高校に着くと、みんなの視線が静へと向けられるが、誰も話かけて来ない。八ヶ岳さんには、出門さんが話かけ、僕には皐月さんが話しかけた。

 

 「昨日、天界から連絡がありましたが、本当の静さんってあんなに綺麗だったんですか?みんな、いつものようにしてても、綺麗過ぎて、目立ち過ぎてますよ。」


 と皐月さんが言ったが、


 「皐月、普通にしていなさい。みんなの記憶は書き換えられてます。記憶を変えられていないのはこの学校では私達以外、皐月と出門さんくらいですよ。」


 と一人で校舎に向かおうとする静が僕達の通り過ぎる時に、横目になりながら、皐月さんに言った。


 「急に静は学校モードはあんなになったって、感じだよ。皐月さん。ほら、八ヶ岳さんだって静と一緒に来ても、当たり前のように出門さんと話をしている。」

 

 僕は皐月さんに静の事を話した。


 「分かりました。雨塚先輩も大変でしょうが、天使見習いとして、この生活に慣れるように頑張ります。」


 と研修生と言う立場に自覚を持っているようだ。


 そして、僕達も学校の教室に入り、クラス内では、飯塚が当たり前のように話かけてくれる。新しい当たり前の日常になったようだ。

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