第壱話弐、陰謀
琵琶法師は語った
源高杖はかく考え、いかにし平壇上正宗を討つか、にしかし考えておった。源高杖は真に秀才とも知れ、かく素晴らしきお方であった。
源高杖「平家がまたも襲来しおったか」
源氏の宇宙戦艦、タメトモは平家戦艦、カズサノスケに激壊をし、沈没しかけておった。タメトモは平家破壊型強襲戦艦ではなかったので、非常に相手に合わせ辛い存在でもあり、苦戦を強いられていた。
源高杖「平家共め、この和田宇宙峠は越えさせんぞ!!来るなら我が身ほんいなれど玉砕としこの宇宙ごと藻屑に変えてくれるわ!!」
高杖は窮地に一生。またも武勇を言われ、天に布武した高杖なれど、この圧倒的な平家の前にはあまりにもかく儚き存在とも知れる。まっこと平家は恐ろしい存在とし宇宙全体に悪名と武勇を轟かせ。遂には天照太陽朝廷の上さえも自分に組み込んでしまった。真に恐れしき平弾正阿龍。この男は平に非ずんば人に非ずとし強制的に平家に他氏、他人種を排斥し、優生平家保護法を可決させた銀河系第六天魔王のような男とも言い切れる。
そして必死に刀と時代遅れの源氏製防具を使う源高杖を見、平安孫狢はかく嘲りおった。
”これが源氏?いつの世もお互いに肩を並べた先祖もこのような失態かくお怒りになろうぞ”
源高杖「貴様!!平安孫!!」
源高杖は殿上人宇宙ルームで平安孫の姿をまみえた。その時ほど源高杖が怒りや憎きものを持った時に他に非ず。源高杖と平安孫はお互いに生死を分け隔て、橘希恵也国司と戦いあった仲であった。
源高杖は怒りを満ち。すぐに宇宙戦艦タメトモから脱出し、平家に対する特攻を仕掛けた。
源高杖「平家!!貴様らの犬になるくらいなら我が身、貴様にくれてやる!!」
しかし、源高杖を載せた小舟はカズサノスケにすぐ撃墜されてしまった。正しく人の一生は短くけれ。なれば空しき。
源高杖を載せた小型宇宙船は粉々と宇宙の藻屑と消え、そして滅んでいった。
平安孫「源高杖、貴殿は実に勇敢なれど、知略が足りませぬな」
「源高杖の事だ。地獄に行っても鬼を切っているのだろう」
平安孫に対して平家古参、900歳の平彰人がモニター越しで答えた。900歳とも言う大樹のような長い一生を過ごしてきた見た目は人の見た目というよりかは奇異の見た目であった。
顔は浮腫み、目は飛び出、髪の毛は逆立ち、そして体はフルメタルで代用された鋼鉄製の平家。顔の肌は白色の着色料で塗られ。白面の奇異とも言うべき恐ろしき姿であった。
平安孫「ならば、鬼よりも強き、われらが平家でしょう」
平安孫と源氏破壊型強襲戦艦カズサノスケはタメトモを破壊した。正しく白色で塗りたくられた戦艦は平家を象徴するような高貴さと不気味さを両立していた。
カズサノスケは軌道をずらし、元居た方向に戻ろうとした。
平安孫(源高杖よ、貴殿が平家であったら誠どれだけ素晴らしかったのか筆舌、これに尽くしがたき、しかし我が平家の野望を打ち砕くが如き存在は何人なれど始末し候
まっことそれが平入道。願いなり)
平安孫は源高杖を討ち。高揚していた。軌道衛星上に偶然いたとはいえ、これは大きな大金星であった。
そして平安孫が軌道衛星上を確認しようとしたその時、ある恐ろしき色が衛星上に確認された。これは奇怪な色をしていった。人間の色ではない何かであった。
軌道衛星上のモニターを確認しても、その姿を確認するのいと難しき。されば衆は暗黒物質が如き目視が難しい存在かと口々に騒ぎ立てた。
源高杖の怨念ではないかという、話さえもまじけれ。
平安孫(これはなんぞ?かく恐ろしい。)
しかし、恐ろしい色が目視出来ぬ瞬間。閃光の如き、闇の光が戦艦を照らした。戦艦は粉々に破壊された。
戦艦は破壊され、平安孫とその衆は一同、源高杖の下に向かう事になった。
この事件は平家だけでなく源氏や橘やなんと藤原の氏達も騒ぎ立てた。ある者は平将明に匹敵するが如き源高杖の怨念など。もう一方は源高杖が用意した隠し兵器。そして更なる陰謀論は藤原氏が仕組んだ。平将明の霊が動いた。
等々であった。しかし、そのどれもが正しかった訳ではない。そして間違いでもなかった。答えは一言で全てを内包していた。
平家に殺され非業の怨を辿った物の復讐の成り果てのよる銀河系を巻き込んだ大戦争が始まろうとしていた。
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