俺の気になっている人の友達は友達以上になりたいみたいだ

@pumota

第1話 灯台もと暗し

初めましてpumotaです。初めて小説を書きます。行き当たりばったりです。はっきり言います。まったく自信ありません。文才もありませんし、センスもありません。あと趣味全開です。 ですが、もしこの稚拙ちせつな小説?に付き合っていただける方がいればどうぞよろしくお願いします。

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偶然。それはあくまで偶然だった。


俺は、帰る途中に忘れ物があることに気付いて慌てて取りに学校にに戻っていた。


俺が早く終わらせて帰ろうと教室のドアを開けるとそこには地獄があったのだ。


「えっ」


「スーハースーハ良い匂い!フッローラル!…ふふ」


あまりに驚いたせいで声が出た。


いやいや、俺こと新田にった 啓介けいすけ自他共じたともに認めるビビりでヘタレといえど、ただ放課後の教室に人がいただけでは驚かない。声も出ない。


でも、クラスメイトの女の子が自分の気になっている女の子の机で、その子の体操服と思われる物の匂いをスーハースーハしている光景には驚くよ……


そりゃ声も出るよ。


そして、あまりの光景に俺は…… 


ガチャン!


ドアを閉めた。いや、むりむり!助けてーなんとかえもーん。


なんちゅうカオスが発生しとるんだ!


悪夢か!意味不明すぎる!?


と、とにかくさいわい俺の任務(忘れ物回収)は完了済み。


早く帰ろう。触らぬ神に何とやらだ!はは!


そうして再度、帰路に着こうかときびすを返して教室に背を向ける。その瞬間、肩をガシと掴まれる。


「どこに行く気ですか?」


 「いや、母が危篤きとくらしくて今すぐ帰らないといけなくて!」


「……」


め、目が怖い。((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル 

いや、ここで負けてはいけない!


「マ、ママー今帰るよーー!!」


「もぐぞ……」


なにを!?とりあえずここは……


「すみませんでしたー!!」


俺の唯一の特技である土下座を華麗に決めたやった。


いや無理ですやん。あんなどすの利いた声と狩人かりゅうどのような目を向けられたらそりゃドMでもなきゃ耐えられるか!


あ、でも俺どっちかといったらMだったわ。と思っていたら女の子の目がゴミムシを見るような目で見ていた。か、快感!!


ち、違う!今は、自分の生存が一番だ!そして、俺の息子の生存が一番!!


「どうか命と俺の息子だけはご容赦ようしゃを!!」


「……」


無言が怖い。


そもぞも、俺が気になっている女の子、花森はなもり さくらさん。


その友達の黒崎くろさき ももさんが、友達であるはずの花森さんの体操服の匂いを嗅いでいる時点で意味不明すぎる!!


いや、なんとなく予想はつくけど関わりたくない!そんなことを脳内で考えていると深いため息が聞こえてきた。


「はぁーまあいいでしょう。ちょうど都合のいい駒が欲しかったところですし」



黒崎さんは、そういうと近づいてきて、俺の制服のネクタイを引っ張って俺を教室の中に連行した。無力とはなんと悲しい……


「座って」


床を指さす黒崎さん


「いや、床はさすがに…」


俺は床に座った。無言の笑顔と無言の圧力により俺は負けた。


「まず、あなた名前は?」


「新田 啓介です……」


「そう」


「一応同じクラスメイトなんですけど…」


「私、桜以外は興味ないの。特に男には」


だろうと思ったよ!高校入学から二か月とはいえ、さすがに俺ですらクラスメイトの苗字くらいはうっすらとは覚えているぞ!くそ、このカオス女め!


「なにか?」


「いえ、なにもございません!」


考えが読まれたかのようだった。焦ってしまった。怖い。すると彼女はこちらを値踏ねぶみするかのように見始めた。そして、言った。


「まあ、いいでしょう。合格としましょう」


「へ、なにが?」


「あなたには、私の手駒として桜と私をさらに親密になれるように働いてもらうわ」


こうして俺、新田 啓介と黒崎 桃の秘密の関係は始まった。





















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