第7話 1階層ショボくね
階段を降る、その先には
「まじか、」
降りた先には、青々としたどこまでも続いている空、広々とした緑、雄大にそびえる山があった。
「規模感変わりすぎじゃねぇかぁ」
一歩踏み出し、階段を見る。
階段はデカい木の洞にあった。
木には鳥やリスがおり、この階層は自然に溢れていると思い知らされた。
「開いた口が塞がんねんェよ。まさかここまでとはな。」
周囲をもう一度見回し改めて思う。
こいつはヤバいぞと。
「1階層あれだったがこれはヤベェな、魅せてくれるぜダンジョンはよぉ〜」
第二の世界とも思える景色、これを俺が隅から隅まで蹂躙し、破壊し、恐怖を与える。
考えただけで昂る体、滾る意志。
「最高だァ〜!」
ガサ、
気分に酔いしれている途中、草むらから音がした。
「なんだァ〜」
目を向けてると、ゴブリンが3体たっていた。
「いィーいタイミングだァ!!歓迎するゼェ!ウェルカァームゥ!!!」
ゴブリンがこちら駆け出すより先に駆け出した。
「ギャ!ギャ!」
「ギャ〜!」
「グギャギャッグ!」
ゴブリンも走ってきたので悪魔剣をぶん投げた。
「オォォォオオッラァァ!!!」
ビュン!
身体強化された筋力から投げられた剣はものすごい勢いで飛んでいき真ん中のゴブリンの腹に突き刺さり、あまりの威力にゴブリンが木に縫い付けられた。
「ストラァーイクゥ!!後2回でアウトだなァ!」
向かってきた左のゴブリンにタックルをかける。
「合ってるか知らんが、大外刈りいィィ!!」
ゴブリンをこかし、足を掴む。
「ゴブリンハンマァァァアアア!!!」
そのまま右にいたゴブリンに横凪にして振る。
まさかの攻撃に反応できなかったゴブリンは吹き飛ばされた。
「イイねェ〜、打撃系の武器は爽快感が違う!お前も思うだろ?」
ハンマーゴブリンに問いかけるが返事がない。
「お前に聞いてんだよ、ゴミがァ!」
返事を返さないゴブリンにムカついた真央はゴブリンの腹に突きをする。
「生ゴミの分際でよぉ、舐めてんじゃねぇよ」
突き刺さした手でな腹の中を掻き回し、内臓を引き抜く。
ジュルズリズリ
「ギャァァァアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!」
ゴブリンの絶叫が木霊する。
「もう使えねェーな」
真央はゴブリンを捨て、吹っ飛んだゴブリンの元へ行く。
ゴブリンは逃げようとする。剣に縫い付けられたのも同様に逃げるため抜こうと必死だ。
「逃がさないヨォ〜ン!」
できるだけゆっくり近づきゴブリンが逃げれそう、そう思ったあたりで真央は一気にスピードを上げた。
先ほどまでは逃げれそうだったがどんどん追いつく真央にゴブリンは絶叫した。
「ギャッギャッギャ、ギャァァァァアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!」
追いつかれあえなく死亡、サクッと首への貫手で貫かれた。
残るは剣を縫い付けられたゴブリンのみ。
未だ抜けぬ剣をもがきながら抜こうと必死だ、そこに死がやってくる。
ザッザッ
まるで散歩するようにゆっくりと、楽しげに。
その手いや手首には腕輪のように仲間のゴブリンが突き刺さっていた。
「ふふんふ、ふんふんふん♪」
鼻歌を歌い気分よく前に立つ。
前に立つと腕のゴブリンを引き抜き、頭を砕き、砕いた隙間に手を入れ引き裂く。
血と脳漿が飛び散る中、真央は脳を掴み動けぬゴブリンの前でかぶりつき喰った。
ぶちゅぶちゅ、くちゃくちゃ
「微妙だなぁ、蟹味噌は旨いのに、」
まさかの行動にゴブリンは半ば狂乱し、自身に突き刺ささった剣に思い切り体重をのせ、自ら命を絶った。
「なんで?」
真央は純粋に疑問に思ったが、すぐ切り替える。
「クッソ!剣試せなかったじゃねェか!!」
開幕ぶん投げといて何言ってんだ、と言われてるような感じかしたのでとりあえずまだ消えてないゴブリンの死体を踏み付けておく。
「生き物も魔物もいっぱいいそうだし次こそ試し斬りしよ」
新たな獲物、次の階層へ向けて歩き出す。
魔力視を使用し次の階層への道はなんとなくわかるが、しかし、広いフィールドに広大な自然、生命により結構魔力の流れがあやふやになっていた。
「これは1階層ダメだな、チュートリアルにもなってないな」
悪態を吐きながら歩くと周囲の魔力に違和感があった。
「なんだ?魔力感知の初当たりか?」
まだ感知範囲は自身の半径1mほどしか感じ取れない、しかし反応した。
反応したところに目を向けると、
魔力が集まり出し、形作られていく。
「これは、魔物のリポップ?」
そのままゴブリンの形になり色つき、意思が宿る。
「グッギャァアアア!!!!」
現れた。
「試し斬りだぜェ!!!」
すかさず真央は斬りかかる、狙いは足だ。
スパッ!
生まれた瞬間斬りかかられる。
避けれるわけもなく、あえなく足を膝から両断。
「ギャギャァアアアアアア!!!」
いきなりの痛みに絶叫をあげるゴブリン。
真央は気にせず剣を見る。
「強化なしでこの切れ味か、イイねェ作った甲斐があるってもんだァ!」
再び剣を振いゴブリンを斬る。
右肘を斬り、左肘を斬り、左太ももを付け根から落とし、右腿は3枚におろしてみた。
腹を掻っ捌きゴブリンの内臓も確認してみた。
ほぼ同じで人体模型みたいだった。
ある程度切れ味試したのでゴブリンを始末した。
「手に馴染んできたんじゃな〜い」
剣をくるくる回しながら先を目指す。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます