信じろ。売れるわけがない。

エリー.ファー

信じろ。売れるわけがない。

 もしかして、私のことを知っていますか。

 いや、知らない。

 あぁ、そうですか。

 なんていうか、ただの勘違いだったってことですかね。

 まぁ、いいです。なんだっていいので。

 私からすれば、売れるか売れないかなんてのは、信じることで決まると思うんですよね。

 つまり、商材ですよ。

 商材に対する愛。

 それ以外のものが必要ですかって本気で思ってるんですよ。

 何も間違いじゃないとおもうんです。

 だって、兵隊にできることって、そこしかないじゃないですか。

 提案をしたところで受け入れてもらえるわけじゃないんだし。

 何もかも、丁寧にやった所で、私たちの所に入って来る、お金って雀の涙ほどじゃないですか。

 悲しいですよ。

 頑張ってるのに、ここまでのことしかしてもらえないって言うのは。

 ずっと、不満をため込んで。

 いつか、爆発して。

 その商材を使って、人を殺して回りたい気持ちになるわけです。

 本当ですよ。

 本気で思ってますよ。

 だって、そのための予行練習をするために、今、いこういう状況になってるわけじゃないですか。

 このコミュニティの中で、自分の生き方を芯をもって行う方法ってそれしかないと思いませんか。

 私の勘違いですか。

 いや、そんなことないですよ。

 だって、私は、今、少なくとも自分の中にある真実と向き合っているんですから。

 このままだと自分を失って死んでしまって、心から考えてしまうから、私は私を守るための手段を身に着けようと必死なんです。

 分かってくれますよね。

 そのために、あなたがここにいて。

 もうすぐ死ぬことになってるんですからね。

 そこを理解できないと、ただ寿命を短くするだけですよ。

 流れ出して来た音楽に身を任せて、自分が何者かを定義するなんて、ほとんどの人がやっていることですけど、残念ながら、誰もがそれで自分の人生に魅力を感じられるわけではないでしょう。

 ねぇ。

 何が脅迫になっているか分かりますか。

 何が脅される理由になっているか分かりますか。

 何があなたの首に押し付けられているか分かりますか。

 私が何者か分かっていますか。

 ここに人間がいないことについて、気が付いていますか。

 本当は、何もかも、私たちが作り出した幻も含めて価値を見出すことができるのは、限られた人ではなく、全ての人に可能であると伝わっていますか。

 もしかして、あなたも、私も、本当は同じだったんじゃないですか。

 いや、やめます。

 私は、ここから降ります。

 自分の中で、自分の好きなものを作り出す人生を生きていきます。

 さようなら。

 いや、やめない。

 いや、やめる気はないと思うけど。

 でも、何となく、繋がってみる。

 それは、あなた。

 あなたが作り出した世界と繋がるという意味です。

 このままずっと、死を待っているのも、さすがにつまらな過ぎるので。

 一生に一度の自分の生き方を、みすぼらしく伝えるのも飽きてしまいました。

 虹色でも、金色でも構いません。

 これからずっと先の自分の在り方を考えてみようと思います。

 でも、それもまた芸術になるならいいかなって本気で思ってます。


 という、それっぽい言葉の羅列で遊ぶのが好きだということです。

 では、あなたを殺すための時間が始まります。

 あ。

 もう、死んでる。 

 え、嘘でしょ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

信じろ。売れるわけがない。 エリー.ファー @eri-far-

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ