夢日記

たゆ

第一夜

静かな夕食だった。

母は重厚な色をしたワインを飲み、姉はナイフで綺麗に肉を切っていた。兄は自身の学校生活の事をコミカルに語り、私はそれに笑っていた。

だから突然姉が得体の知れない化け物へと変化した時はドッキリか何かだと思った。

しかしそれにしてはメイクが出来すぎている。

更には近づいてきた母親の細い腕を噛みちぎったのだ。


「どうしたの⁈」


母が腕を押さえながら叫ぶ。

しかし姉は正気を取り戻す事なく母に覆い被さって母の体の肉を貪り食い始めた。

最初は痛みに悶え苦しんでいた母も徐々に顔色が姉と変わらなくなってきている。

私は兄と階段を登り玄関に逃げようとした。

しかしそれに気づいた姉らしき何かに私は組み伏せられた。

兄が私を助けようとしたが、無情にも姉は私の首に歯を突き立てた。

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