アニマルコープス
@Tubupan
召喚編
第1話
目が覚めたら底は白い空間だった。
「ここは一体なんなんだ??」
フワフワフワ……
あたりを見回しているとあたり一面人魂だらけだった。体がうまく動かないと自分自身をよく見てみると自分も人魂であることを認識した。
自分自身混乱していたがまわりの人魂を見ていると自分と同じように混乱していて逆に冷静になることができた。
状況を冷静に考えようとしたとき、ある声が頭の中に響いてきた。
「ようこそ諸君君たちはマスターとして選ばれた」
そんな言葉が頭に響いてきた。マスターとは一体なんのことを言っているんだと考えているとその声は続きを話はじめた。
「マスターといっても一体なんのことをいっているのかさっぱりだろうがまずは余の説明をよく聞くのだ。まず、貴様らにはこの世界でダンジョンの運営をしていただく。ちなみに拒否権というものはない。」
その無常な一言がひどく頭の中に響いていた。周りの人魂も慌てふためき出した。
「諸君らの存在と記憶は消去されている。だから、自分自身の記憶が曖昧であろう。それに、今さら戻ることなどできない、死にたくないならマスターとなりダンジョンを運営することだな。」
この一言を聞いて周りの混乱は少しずつ終息をみせていった。
この声は記憶がないといった記憶をほじくり返してみても自分自身の今までの記憶が何一つ思い出せないことを身をもって体感した。唯一覚えていることは自分の名前が「タクト」と言う名前であることと言うだけである。
自分自身の記憶のない気持ち悪さとなんとも言い難いこの気持ちが頭の中を駆け巡った。
「今から具体的にやってもらいたい内容について説明するぞ。まず貴様達にはダンジョンを運営してもらう。これは先程言ったが、ダンジョンにはそれぞれ固有のダンジョンとなっておる。例えばそこのダンジョンでしか出せない魔物やスキルなどが個人個人で違ったりする。
また、最奥にあるダンジョンコアと呼ばれるものを壊されたり、本人が殺されるとダンジョンは崩壊し、魔物は死んでしまうことを忘れないようにな。ああ、後ダンジョンコアが壊されたらそのマスターも死ぬからな。」
つまり、能力はオンリーワンでそれが勝負を左右するということにも捉えられるな。また、自分自身にあった能力でないと誰かに殺されたり、コアを破壊される危険性があるということか!!
「貴様らにはダンジョンを運営してもらい侵入してきたものを迎撃したり、マスター同士で争っていただく。また、侵入者を迎撃したり、マスターを倒したり、特定の条件を達成するとDPを得たり、豪華報酬を手に入れることができるぞ。ちなみにDPとはダンジョンポイントといってダンジョン運営に使ったりとなにかと必要になるからいっぱい殺し会うのだぞ」
いろいろな情報がでてきたからひとまず情報を整理しよう。
1.ダンジョンを運営すること。
2.ダンジョンにはそれぞれ固有の能力があること(魔物やスキル)
3.ダンジョンにはダンジョンコアと呼ばれるものがあり、それを壊されるとそのマスターも 死ぬ
4侵入者や他のマスターを殺すとDPだったり、豪華報酬をもらえるということ。
5.自分自身の今までの記憶が欠落していること。しかし、あくまで欠落しているのは記憶のみということ。言語だったり所作といったものは忘れていないこと。
今与えられた情報だとこんなとこか??
これだけだとまだなんとも言えないがおおまかな情報をまとめることができたな。情報をまとめてみるとそれぞれの固有能力に関しては今はなんとも言えないが、ダンジョンコア。これに関しては自分の心臓そのものであり、どう守るかがいかに重要ということだな。
DPというものについても今はなんとも言えないが、侵入者や他のマスターについてが気になる。侵入してくるものとはいったいなんなんだ??
人間か魔物かはたまた別のなにかなのか他にも考えてればきりがないのでこれ以上は後で考えよう。記憶の消去にしても謎だ。なぜ記憶を消す必要がある??消してどういう意味がある??
なにか一番引っかかってしまったポイントだったが声がまた響いてきたので、思考を一回放棄して謎の声に耳を傾けた。
「大まかなルールは以上となる。詳細なルールについてはついてから調べることだな。では、後は頑張るがよいぞ。」
その一言を最後に視界がブラックアウトした。
「さて一体どのような物が見えるか楽しみだぞ。」
誰もいない空間にその一言だけが響いたのだった。
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