第八話 三つの侵入

いつも通り、コエム馬車亭でセリカと合流し馬車に揺れながら学校に向かっている。


「あれから二か月、ランデックから連絡ありましたか?」

「無いわ、ニナは信用できるって言ってたけれど、、、」

「そうですか、、、」


何かしら展開はあると思っていたのだが、これじゃスタート地点に出戻りじゃないか。

一旦集会場フォーラムに向かうべきか?

それともこのままひたすら待ち続けるのか?

実際捜索は行われたが、本当に見つからなかったのか。


「どうするのシエロ?」

「少し考えますが、一旦集会場フォーラムに向かうのもありですね」

「分かったわ!今日の学校終わるまでに教えてよね!」

「勿論です」


それから僕は学校に着いてから、どうしようか悩んでいた。

午前中の授業が終わり、僕のノートにはリリア先生の似顔絵ばかり描いていた。

我ながら絵は上手いと思う。


そんなことを思いながら、ご飯を食べに食堂に向かおうと思い席を立った。

すると僕の前にルイドスが居たのだ、その瞬間すぐに思った。

そうだ!もう一度ルイドスに聞いてみよう。

というか、あの日先生が来なかった日様子がおかしかったじゃないか!!

ウザがられたり、殴られたりされても良い何か、何か手掛かりでもつかめれば僕の勝ちだ。


「や、やぁルイドス。一つお伺いしたいことが、、、」


僕が声をかけてもルイドスは無視し、友達と食堂に向かおうとする。


「あ、あの!ルイドス!一つお伺いしたいことが合って!」


ルイドスは聞く耳も持たずに教室を出た。

僕は聞くのを辞めない、ルイドスをすぐに追った。

普通に聞いても無視される、ならば賭けにでよう。


「おいルイドス!このまま知らないふりをし、取り返しのつかないことになったら大変だぞ!」


正直これでどうかなるとは思わない。完全に僕の妄想劇なんだから。

すると、ルイドスがピタリと立ち止まった。

僕の賭け言葉は効果があったようだ。


「本当にしつこいぞ!!!お前に何の関係があるってんだ!」


ルイドスは僕に向かって声を荒げた。

周りの友達は急にルイドスが声を上げたので、驚いている。

しかしルイドスは、正気を保ったのかすぐに冷静になり話を続けた。


「シエロ、お前はどうしてそこまでしてあの先生に執着するんだよ」

「それは、、、」

「どうせ、少し魔術を褒められて良い気になってるだけだろ」

「それは違います!!」

「じゃなんでだよ、、、」


確かに良い気にはなったかもしれない、いやなっていた。

でも、もしリリア先生がスカラルド家に何か関わっているなら知りたい。

それに、ルイドスの様子的に何か知っているのは間違いない。


「ルイドス、あの時の手の火傷も本当は魔術の練習で負ったものじゃないんだろ?」

「なっ!な、何を言ってるんだ」

「ルイドス、頼む教えてほしい、、、もし何かを庇っているなら、僕にも協力させてほしい」

「馬鹿か、、、馬鹿なのか!お前みたいなやつが何を出来るっていうんだよ!それに僕は何も知らない!もう消えろ!!」


ルイドスはそう言うと、走ってどっかに行ってしまった。

またルイドスを怒らせてしまった。

しかし、確実に何かある。

早く知りたいその気持ちで胸がいっぱいだった。


しかしどうするこの後は?

もう、スカラルド家にいっちょ乗り込むか?

そんな事を考えている時、後ろから誰かが走ってくる音が聞こえた。


ドドドドドド


その音が僕に近くなった時、僕の名前を呼んでいる声が聞こえた。

セリカだ。しかしこの感じ嫌な記憶がある。

というかほぼシチュエーションは同じだ。


「シエロ―――――!!!」


僕はとっさに振り向き、聖剣を守る様にガードの体制に入った。

どうだ!これで完璧に対処できるぞ!

しかし、セリカは僕の前で止まり変な目で僕を見ていた。

どうしたんだ?まさか僕の対応が早すぎて衰えてしまったのか?

だとしたらすまないなセリカ。今回は僕の勝ちだ。


「セリカさん、二度も同じことは繰り返さないのが僕のモットーなんですよ。今回奇襲が失敗したからと言ってそう落ち込まないでください」

「な、何を言ってんのシエロ、、、」


あれ?思っていた反応ではないな。


「あ、あれ、、、またドロップキックをしようとしたのではないのですか?」

「はぁ、、、違うわよ!これよ!これを見て!」


セリカは一枚の古びた紙を手に持っていた。

その紙を受け取り読んでみると、、、


悪い、連絡が遅くたっちまったぜ!

ちょいと色々あってよ

まぁそんな事よりもお前たちに渡せる情報が手に入ったんだ

お前たちが探している人物と類似している人物が、馬車に何者かと乗りヴェントスに向かったのを見たと目撃があった。二か月前にな。

俺は嘘の情報は伝えないプロとしてな。

ただ、今回の情報はこれしか出なかったんだ。

マーガレットからの依頼だ、俺も本気を出したさ。

悪いが今回はこれだけだ。


ランデック・ソリテ


ランデックからだ!

しかし、情報はこれだけなのか。


「セリカさんこれは何処で?」

「さっき先生からいきなり、渡されたのよ。ママからの手紙だって。それで見てみたらこれよ」


なるほど。

どうやって情報を僕たちに伝えるのかと考えたことは合ったが、第三者の経由でってことか。


「それでシエロどうするのよ」

「因みにスカラルド家の家の場所ってご存じですか?」

「勿論よ!スカラルド家はこのヴェントスの西にある街にあるわ!たまーに親の用で行った事があったわ!」


ヴェントス!やっぱりスカラルド家が関わってるのに違いない!

もうこのまま乗り込んで、先生を見つけるか。


「セリカさん、ここからだとどのくらいかかりますか?」

「そうね、ここからだと、、、馬車で15分くらいだと思うわ!」


15分か。ここからだと近いな。

しかし、今から乗り込むなんて事はしない。

週末の休みまであと三日。

それまでに体制を整えよう。


「もしかしてシエロ、、、、乗り込もうとしてるわけ!?」

「ま、まぁそういうやり方もあるかなーって思ってるだけですよ」

「馬鹿なの!そんな事出来るわけないじゃない!それにまた何も考えてないのでしょ!」

「いやいや、今回はちゃんと考えていますよ」


ただ、乗り込んでも子供二人来たところで相手にはされない。

だから、証拠をつかむんだ。

その為にはやっぱりルイドスが重要だ。

後はランデックだ、セリカからニナに頼みもう一度動いてもらうんだ。


「もう一度ニナさんからランデックさんに、スカラルド家について声をかけてもらうように頼めますか?」

「良いけど何を頼めば良いの?」

「そうですね、ランデックさんか他に僕たちに協力してくれる人がいれば一番良いですが、家の構造とかが分かれば良いですね」

「わ、分かったわ!」

「ありがとうございます」


良し、一旦家に帰ったら作戦を練ろう。

ランデックがまた協力してくれるとは思わず、一人でやる気持ちだ。


「それでいついく予定なのよ」

「一応三日後の休みの日と考えておりますが、、、その、、、」

「どうしたのよ」

「正直セリカさんの様な方を巻き込むのはこれ以上良くないんじゃないんかとも思っていまして」


人の家に侵入するなんて普通に犯罪だ。

これを実行した翌日には僕は、親に怒られもうこの学校にも居られないだろう。

そんな事にマーガレット家のお嬢様を加担させるのは良くない。

だがこんなことを言ってもセリカは着いていく。そういうに決まっている。

だから少し気持ちが複雑なんだ。


「はぁ!?今更何言ってるのよ!私は着いていくわ!」

「そうですよね、、、」

「私は私がやりたいことをやりたいのよ!だから今更行かないなんて選択はないわ!」

「もしかしたら学校を辞めさせられたり、もっと酷いことになるかもしれませんが、、、」

「その時はシエロがなんとかしてよね!」

「ぼ、僕がですか!?」


まぁ、どの道僕が責任を取るのは間違いない。

だけど、僕はリリア先生が捕まっていたりしているのであれば放っておくことはできない。


それから休みまでの三日間はひたすらにルイドスに話しかけたり、家での魔術の練習などをした。

ランデックから早速連絡が届いた。

セリカとニナがすぐに動いてくれたおかげだ。


ランデックから来た情報は、家の間取りと護衛の数だった。

間取りをみると分かるが、結構でかい城のような家。

僕の家が 十個以上入るんじゃないかと思う。


作戦前日の学校帰り、僕はルイドスに最後話しかけた。

多分この三日、毎日毎日話しかけているので相当ウザがられている。


「ルイドス!単刀直入に聞く!リリア先生はルイドスの家にいるのじゃないですか?」

「お前しつこいぞ!ここ数日僕に同じ質問ばっかりしてうざいんだよ!」

「それはルイドスが答えないからですよ!」

「答えているだろ!知らないって!」

「それは答えになっていません!居るか居ないかを聞いてるんです!」

「、、、居ないよ」


なんだ今の間は。

最後ルイドスの視線が下に向いた。

正直僕でも分かる。ルイドス、こいつは嘘が下手だ。

単純で生意気な餓鬼んちょだ。


「ルイドス。それを確かめに明日僕は家に行く予定だ!!」


僕はあえてルイドスの前で宣言した。

恐らく子供一人の主張だ。本気にはしないと思うが、少しでも意識してもらい焦燥感を与える。


「はぁ?お前何言ってんだよ、、、」

「そのままです!もしルイドスが嘘をついているならば、今訂正してください」

「ふざけるな!お前のふざけた発言に乗るとでも思うのか!僕は帰る!」


ルイドスはそのまま少し焦った顔をして、学校を出て行った。

だが十分だ、あの感じはもう確定だ。

明日、リリア先生救出大作戦。正義のヒーローシエロここに参上編を開始する。


その後セリカと明日について話し合い、家に帰宅した。

明日はお昼過ぎにコエム馬車停に集合する事になった。

上手く行くかなんて分からない、でも心のどこかで少しワクワクしている。


「ただいま帰りました」

「おかえりシエロ」

「お父様はまだ帰られてないのですか?」

「お父さん今日は町内の集まりで帰ってくるの遅いって」


町内の集まりか、父も大変だな。

また鍛えてもらおうと思っていたが、たまには一人で魔術の練習をしておくか。


「分かりました。僕は少し庭に出てきます」

「すぐにご飯だから早く戻るのよ」

「はい!あ、あとそれと明日昼からセリカと遊びに行く事になりました」

「あら、良いわね!どこに行くの?ちゃんと行き場所は教えてね何かあっても困るし」

「はい、明日はサフラニアに行く予定です!」


ごめんなさい。

僕は嘘をまたついてしましました。

だけど、僕にとって明日することは大事なのです。


「気をつけてね。また帰ってきたら感想を聞かせてね!」

「はい!任せてください!」


母の優しい言葉にくるものはあったが、僕はそのまま庭に出て魔術の練習を行った。


そして次の日の昼前。

天気も良好で、コンディションも抜群だ。

家を出る前に母から小遣いを渡された。

確かに遊びに行くのに、小遣いも持たずに行くなんてありえない。

父は昨日の集まりでお酒を飲みすぎたのか、まだ寝ている。


「それでは行ってきます!」

「行ってらっしゃい!セリカちゃんの迷惑はかけちゃ駄目だからね!」

「はい!分かりました!」


僕はそのまま駆け足で馬車停まで向かった。

馬車停に着くとセリカが先に着いていた。

セリカの後ろのはニナが居た。


「すみません、お待たせしました、、、ってあれニナさん?」

「シエロ、その、昨日ニナ何するのかを聞かれて、、、それで、、」

「大丈夫ですよ。セリカお嬢様達が実行しようとしてることは誰にも話してませんし、私はセリカお嬢様の遊びに出る護衛として外に出てきておりますから」

「そ、そうですか。しかしニナさんはこの作戦を聞いた時に引き留めようとはしなかったのですか?」


分からないけど、流石にマーガレット家のお嬢様を危険な事には巻き込まないと思うが。

ニナが一緒について来てくれるのは心づよいが、どうなんだ?


「はい、勿論聞いた時は怒りました。勿論今もそれをさせるつもりはありません」


やっぱり止めに来たのか。

一人で実行すべきだったか、、、どうしよう。


「そ、そうですよね、、、では僕が一人で、、、」

「待ってシエロ!違うのニナがね、もっと良い案を出してくれたのよ!」

「良い案ですか?」

「はい、流石に子供二人で侵入しても何が出来るのかと。その前に馬車に乗りましょう。話はそれからです」


良い案か!ニナは止めに来たのではなく、他の案で協力しに来てくれたのか!

それから僕たちはヴェントス行きの馬車に乗り、ニナの作戦を聞いた。


「まず私とセリカお嬢様と表の入り口から訪問します」

「表から訪問ですか!?それは流石に何か用が無いと難しくは無いでしょうか?」

「いえ、ただセリカお嬢様がルイドスさんとお茶をしたいと言うだけです」

「お、お茶ですか!?」

「わ、私も最初は反対したのよシエロ!」

「お茶しにくることなんて、マーガレット家には頻繁に誰かしら来るので問題ないと思いますよ」


な、なるほど、、、僕の家ではあり得ないことだ。

でも恐らくお茶に来ると言っても、何か訳あってくるのがほとんどだろうな。


「それから私とセリカお嬢様は中に入り、その探しているリリア先生という方を探しつつお茶をします」

「その間僕は何をすれば良いのでしょうか?」

「シエロさんは裏口から潜入して、単独行動をしてください」


え?僕だけ裏口から単独行動!?

そんなの見つかったら終わりじゃないか。


「え、えーとニナさん?」

「私はセリカお嬢様を守ることが一番です。一番危険なことはシエロさん、あなたがしてください」


なるほど、、、、あくまで僕が始めたことだからか

セリカを巻き込むなら、最低条件としてこのくらいはしろってか、、、

見た目の割に怖いメイドだ。

裏口の場所はランデックから貰った地図で分かる。


「分かりました、、、頑張ります」

「シエロ本当に大丈夫?」

「大丈夫ですよ!なんとかなりますよ!」

「そ、そう。でも無茶しちゃダメよ!」

「任せてください!」


そうしてヴェントスについた。

ヴァントスからは、ニナが用意した馬車に乗りスカラルド家まで向かった。

僕は途中で下車し、別行動を取った。


「では、僕はここで!」

「シエロ気をつけなさいよ!」

「はい!何かあれば何かしらで合図しますので、その時はニナさんよろしくお願いします」

「分かりました。では後ほど」


もしリリア先生を見つけ、閉じ込められていたり何か悪いことをされていた場合はニナに合図をして動いてもらうことになった。

僕はランデックから貰った地図を頼りに裏口の方へと向かう。

裏口までの道のりは、木々が沢山生えている獣道のような場所を通る。

正直警備という警備はほとんど居ない。

別にセリカのような大貴族でもない、少し敷居の高いだけの家計の家だ。

僕は警戒しつつ獣道を進む。



セリカ・ニナ視点


「着きましたよセリカお嬢様」

「う、うん」


本当にシエロ一人で大丈夫なの、、、


「そんなに心配ですか?あの子のこと」

「べ、別に心配とかじゃないわ!!お茶しに行くなんて滅多にしないから緊張してるだけよ!」

「そうでしたか。それは申し訳ございませんでした。でも、あの子は一人でも大丈夫だと思いますよ」

「だ、だから気にしてないよニナ!!」

「そうでしたね、では行きましょうか」


私はニナに続いて、表の門へと向かった。

門に居た護衛の兵士二人が、私たちを止め武器を取り出すがニナが対応してくれた。


「そこで止まれ!まずは要件を述べよ!」

「いきなり随分と威圧的なのですね。私はマーガレット家に仕えております、メイドのニナと申します。本日はセリカお嬢様がルイドス様とお茶をご一緒させていただきたく、お伺いさせていただきました」


マーガレット家と知ると護衛の二人は、態度を一変させた。

家でのニナは私に対して優しい顔で、一緒にいると落ち着く感じがするけれど、今はとても冷徹な表情だった。


「こ、これはマーガレット家の方でしたか!先ほどは無礼な態度をお許しください」

「別に気にしていないので中に入れてもらえます?」

「し、しかし本日、ルイドス様にその様な予定は入っておらず今は魔術の訓練中かと思われますので、、、」

「別に構いません。訓練が終わるまでお待ちします」

「ですが、、、、」

「それとも何?予定を入れないとお茶も飲めないと言うのでしょうか?」

「しょ、、少々お待ちください。今、奥様に確認を取らせていただきます」


流石ニナだわ。

私とシエロだったらもうここでおさらばに違いなかったわ。

シエロは上手く裏口にたどり着いてるのかな、、、

そう言えばニナは何をもってシエロなら一人でも大丈夫って言ったのだろう。

後でニナに聞くしかないわね。



イザトラ(ルイドス母)視点


私が机に向かい作業をしている時、私の部屋の扉がなった。


コンコン


「何かしら?今忙しいの。急ぎじゃなければ後にしてくれる?」

「いえ、それがマーガレット家のお嬢様とそのメイドの方がお見えになっておりまして、、、」

「マーガレット家ですって!?いいわ入りなさい」


マーガレット家が事前に連絡も無しに一体何の用かしら。


「失礼します」

「で?マーガレット家のお嬢さんとメイド二人で何しにって?」

「それが、ルイドス様とお茶をしたいと、、、」

「お茶ですって!?」


わざわざルイドスとお茶をする為に来たって言うの。

今あの子は、、、庭で魔術の稽古中か。

お父さんも今は不在だし、相談してる時間は無いわね。


「まぁいいわ、通しなさい。最上階のティールームに案内してちょうだい」

「承知いたしました」


何か別の理由で来ているにしろ、六歳の餓鬼とメイドごときに何か出来るとは思えないわ。

私はルイドスを呼びに向かいましょうか。



セリカ・ニナ視点


少し待っていると護衛に兵士が走って戻ってきた。


「大変お待たせいたしました。最上階のティールームへと案内させていただきます」

「ではセリカお嬢様いきましょうか」

「え、えぇ分かったわ」


シエロ、私は中に入ったわ。

難しいかもしれないけれど頑張りなさい。



シエロ視点


しばらく獣道を歩いていると、裏口についた。

特に護衛も無く安全についた。

恐らくここを裏口を知ってるものが一部しかいない為、監視もつけていないのだろう。

裏口の扉は金属の観音扉だった。


「これ押したら空くのかな、、、、てかこれ開けて目の前に誰かいたら終わりじゃないのか、、、」


しかし、周りを見ても登れそうな壁はない。

この扉を開けない限り中には入れない。


こうなったら一か八かで開けるしかない。

僕は扉に肩をつけ、体重を乗せて押した。

扉はギギギギギと音を鳴らし開いた。


やったぞ扉が開いた!

僕はおそるおそる扉の隙間から顔を出し中を除いた。

扉の先は庭につながっていた。

誰もいないことを確認し中へと侵入した。


ふと扉を見てみると何故か扉の鍵が外されていた。

おいおい、裏口だからって鍵をしないのは警戒が足りないんじゃないのか?

僕はそのまま身を隠しながら前に進んでいると、前方の方から何やら激しい音が聞こえた。

それに強い縁も感じる。


キュイィィィン ドバァーーン


僕はその音が鳴る方へと向かった。

建物の曲がり角を曲がるとそこには、ルイドスとリリア先生が居たのだ。

よく見てみるとルイドスはリリア先生に魔術の稽古をしてもらっていた。

どういう事だ、何故リリア先生がルイドスと魔術の稽古をしているのだ、、、

そうする?このまま突撃するか、、、違う一旦ニナに報告だ。


僕がそう考えていると、ルイドスとリリア先生の会話が聞こえてきた。

さらに底にルイドスの母が現れた。

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