まじわり輪
がおがおの
第一章 幼少期編
プロローグ
「この子ったらよく泣きますね。」
「泣くのが仕事だからな、いっぱい泣いとけよ。」
この落ち着いた声、匂いや手の温もり、すぐに分かった。
俺の父と母だ。
俺はそんな父と母に見守られ、ぬくぬくと気持ちよく泣いたり、寝たりしていた。
それは突然だった。なぜ俺は赤子でこんな事を思うのだろう。
つい先ほどまで赤子では無かったかのような気もした。
しかしそれはおかしな事だ、俺は今この父と母の子だ。ただの赤子なのだ。
泣いて寝て、泣いて寝ての繰り返しだ、、、、
ん?俺はふと我に返った。
泣いたり寝たり?
突如頭の中で、赤ん坊がする行動を今何故自分自身がやっているのか。
そんな事を考えてしまった。
そのせいだろうか、突如泣けなくなった。
なぜだろう。両親の前で涙を流すのは恥ずかしいのか、泣き方を忘れてしまったのか。
突如泣かなくなった俺を見て両親が心配してくれているのが見える。
しかし身体は思ったようには動かせない。
正直意味が分からない。
もしかすると俺は何かの実験でもされているのかもしれない。
もしかしてあれか!異世界転生ってやつ!
だとしたら俺はトラックに轢かれたか、ショック死したか。
でも、あれって大体死ぬ寸前の記憶はあるよな。
っていうか!女神!女神にもあっていないぞ!
大体、美人でスタイルの良い女神に合うだろ!!
しかし、それがないという事は転生ではない?
普通に自我を持った天才赤ん坊なのか⁉⁉
しかしどうも違和感が残る。
直近まで何かしていたんじゃないかと勝手に思ってしまう。
まぁ良い。
俺の人生はこれからだ!これから沢山母の乳房を吸ってやるぜーーー!
そうして俺はこの世界に誕生した。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます