薬害

@Memeqo

第1話

2023年1月31日、狭い診察室、パソコンしか見ない精神科医は言った。

「このお薬をとりあえず2週間飲んでみて2週間後に様子を教えて下さい。」彼は一度も私の顔を見ず、診療時間は3分も無かった。

私はその日から出された薬を飲む事にした。

出された薬は、ラツーダ30mg、この薬は半年前位から飲んでいて、この時用量が20mgから30mgに増えた。

そして、もう1つの薬リボトリール0.25mg。私を地獄の底に叩き落とした薬だ。

私は、薬が処方されたら、すぐにネットで調べる。

リボトリールと検索すると「リボトリール 悪魔の薬」というキーワードが出てきた。

帰って主人にこの薬が出された事を話した。

リボトリールはベンゾジアゼピン系と言われる薬で、海外では2週間以上の処方が禁止されていたり、頓服使用のみ許可されていたりする。

主人はベンゾジアゼピン系の薬の離脱症状で酷い目に遭った人のネット記事を読んだ事があったので、怪訝な顔をして「そんな薬簡単に処方する医者は信用出来ない」と言った。

その時、主人の言葉を信じて飲んでいなければ、私の人生は転落する事は無かっただろう。

その当時、合わない幼稚園役員の仕事でストレスが溜まり体調が悪かった私は、楽になるのならと飲み始めてしまった。

2週間が経過し、再度受診した。

そこでまた医師は私の顔を一切見ずに、「同じ薬、4週間分出しておきますね」と言った。

不安になった私は、薬局で薬剤師に何度も「この薬は6週間も飲んで良いのですか?」と確認した。薬剤師は「先生が処方されたので大丈夫です。まずは体調を整えて下さい。」と言うだけだった。

そして4週間が経った。次の診察で「リボトリールを飲むとぼーっとするんですが」と言うと医師はあっさり「じゃあ、今日からやめて良いですよ」と言った。

私は舞い上がった。辞めたかった薬を辞められる!

そして地獄が始まった。

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