花鏡

Rie

― 四季巡り ―

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春は淡し

微風に誘われて花はほころび

儚き息吹に己を重ねる


夏は燃ゆ

肌に灼けつく陽よりも烈しく

紅蓮のごとく、心焦がれたり


秋は沈む

色づく葉のひとひらに想いを託し

落葉に散る情を抱く


冬は凍る

白雪に映える花ひとつ

清らかに咲き 凛として心を磨かれ


恋も夢も

うたかたの世に散りゆけど

儚きものもまた

我は我なり


誰がために生まれ

誰がために泣かん


一輪の花として

散り際さへも 美しくありたし




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花鏡 Rie @riyeandtea

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