世界の救世のために『恋』をしなければならない。そんな義務恋の行方は!

「聖女が恋をしないと世界が滅亡する」という理不尽で一方的な世界感の設定からして、すでに優勝。

 このとんでもない宿命に、主人公タクアンヌが放つ「恋とはしようと思ってするものではありません」という一言は、心のどこかで感じる物語の違和感を見事に言語化してくれています。

 本物の恋を自由に思考してできるなら、苦労はしないはずで、いい寄る男たちに、王侯貴族だろう誰だろうが拒否する。そんなタクアンヌの歯に衣着せぬ言葉は常に痛快です。

 タクアンヌの周囲に寄ってくる身分の高い男たちは、それぞれ魅惑的なスペックを持っており、彼らの魅力も物語に華を添えています。
 ちなみに私の推しはシャケードです。

 
 ともかく面白い。読み始めたら、ページを捲る手が止まらない。
 文章のうまさもですが、リーダビリティに富んだ作品で、さくさくと読んで、感動に至ります。

 乙女ゲーム的な「逆ハーレム設定」を現実的な視点でバッサリときる傑作作品です。どうぞお読みください。

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