第16話 魔法少女は悪を知る!
「おぉ〜!かっこいいですね!!!紫炎の魔女会!!!」
「そうかい?
白い部屋に!
木のテーブル!!
それに長い椅子!!!
なんだかおしゃれです!
おしゃれ魔法少女!再びです!!
そして!
朝ごなんをくれました!!
良い人ですね!!!
「パンです!!甘いパン!!・・・・・・はむっ」
「そのまま聞きな、ドール。紫炎の魔女会は・・・・・・知らなそうだなぁ。なら魔法少女崩れって知ってるか?」
「んっく。むむぅ。ん〜〜!!聞いた事があるような、無いような!そんな感じです!!」
「なら、教えてやるよ」
「ごちそうさまでした!!!」
「ゴミはそこだ。で、アタシら魔法少女崩れだが、魔法少女を有する魔物対策委員会とは別組織だ」
「ふむふむ?」
「まぁ、違いは後でわかるだろうよ。
「はいっ!でもワタシは魔法少女!!
人々を助けに行かないといけません!!!
あれ?そういえば!昨日、警察さんとお話してたのでした!」
こーばんから起きたら知らない所!
不思議っ!!
「あぁ。それなら気にするこたぁは無いよ。アタシの魔法があるからね。ここの魔対の奴等に接点を持たれるくらいなら、アタシらが介入しようってね」
「おぉ〜!物知りです!!」
警察の電話相手はこの人だったらしいです!!!
あれ?
でも別の組織?
???
「何。アンタと敵対しようって訳じゃあ無いんだ。むしろその逆。アタシらは本当に仲良くしたいと思ってる」
「仲良しっ!良い事ですね!!」
さゆとふりも仲良しです!
プリンちゃんとノーレンジも仲良しです!・・・・・・多分!!
お姉さんが席を立ちました!
「そう。だからこそドールも仲間に紹介したいんだ。着いてきなぁ」
「おぉ〜!!良いですね!!楽しそうです!!!」
⚪︎⚪︎⚪︎
「あれ?リーダー?・・・・・・どったのその子。うわなに。てかちっさ。顔かわよ。肌、陶器みたいな白さじゃん。その笑った顔デフォ?なんか怖くね?」
「くずり。他の奴らは?」
「いや。まだ戻って来てねーすっね〜。おー。よく見たら愛嬌あるね〜可愛いね〜」
「むぎゅっ!?ふぬ〜!!!」
顔が!
挟まれてしまいました!!
ムニムニにです!!!
「柔らかっ!もっちもちじゃん!」
「!!!うぇあ!やうぇてくたひゃい!!!」
頭をぶんぶんと降って退散です!
しゅたたた〜!!
「おや?アタシの方に来んのかい?まぁいいさ。くずり。話を始めるよ」
はて
ここは何処でしょう!
屋根が高いです!!
細長です!!!
おぉ〜!
大きなカラフルガラスの下に十字の何かがあります!!
「不思議っ!!でも!お話です!人助けです!」
「随分と元気なこった。あぁその通り。
⚪︎⚪︎⚪︎プリンスブレード 視点 ⚪︎⚪︎⚪︎
「プリンスブレードとサポーターののあ。只今到着致しましたわ」
「あぁ!よく来てくれたね。
俺の名は
まさか3位が来てくれるなんて」
「仲間の大事。それもロスト・タイムが囚われたと有れば
眼鏡を掛けており、猫背気味。
猫背を考慮するなら身長は平均より少し高いくらいかしら。
事務作業が専門だろう事もあり、動きはそれほど。
何処にもいる大人って感じの見た目ですわね。
胡散臭い笑みを除けばですが。
それに、随分と若い男性ですわね。
まぁ学生である
「それでもだよ。まさか俺の代でここの結界の攻略が始まるとは思わなかったからね。疲れただろ?参加してもらうのは明日からになる」
「明日ですの?ロスト・タイムはさておき、他魔法少女も囚われている今。少し悠長ではなくて?」
「いや。こちらにも段取りがある。
「はぁ。・・・・・・わかりましたわ。行きますわよのあ」
「はい。プリンスブレード」
ここの支部長は明日からと言ったけど、今はまだ昼前。
九州大規模揺らぎの時に現着で作戦に参加できたのは、
だが今回はあくまで結界内の出来事であり、被害という面で見れば細かな電子機器や魔法少女だけである。
釈然としない。
そうした気持ちを抱え、2人は×△支部の執務室から退出した。
⚪︎⚪︎⚪︎
「はぁ。なんだか嫌ですわね」
「随分とストレートに言いますね」
今いるのは×△支部では無く、その近隣にあるホテル。
×△支部にも宿泊設備はあるが、
「×△支部長、
2人部屋で、椅子に座っているのがのあ。
ベットに腰をかけているのがカナタ。
「あら?支部長とは世襲制でしたの?」
「本来は本部で研修を終えた所謂エリートが各支部へ派遣されます。
現地で実習という顔合わせや引継ぎを終えた後、支部長の地位に着きますね。
ですが例外はいくつかあります。特徴的なのが私たちのトップである
彼女みたいに元魔法少女が支部長になるケースはいくつか存在します」
「つまりあの方は例外と。魔法少女に対する理解があると良いのですけどれど」
「少なくとも魔対で行われている研修への参加はしているでしょうから、そこは大丈夫だと思いたいですね。・・・・・・実際。前任から今まで大きな衝突は起こっていないようです」
のあが所有するタブレットは市販のものでは無く、⚪︎⚪︎支部から支給されている物になる。
高校生という事で扱いとしてはバイトにあたる彼女には、まだ過去の事件を覗けるほどの権限は与えられていない。
が、これに手を回していたのは
理由としては、即時対応に必要な資料閲覧権限の譲渡。になるのだが目的は×△支部長への懸念も多分に含まれる。
「なら、ある程度の自由行動はしても良さそうですわね。
細かな申請はのあに任せますわ。ひとまず結界に行きますわよ」
魔法少女は組織としての活動が実は得意ではない。
それは彼女たち一人一人に夢があり、それが力となるため。
己が最強で無敵と称する彼女たちと、組織として型にハマった戦力を求める大人。
この2者は過去,少なくない回数の衝突を起こしている。
つまり、先程の魔法少女への理解とはこの事だ。
まだ初対面を終えたばかり。
だけど、ここの支部長は⚪︎⚪︎支部長の
だけど、それは魔法少女が動かない理由にはならない。
⚪︎⚪︎⚪︎魔法少女 視点 ⚪︎⚪︎⚪︎
「どこでしょう!新しい場所です!!」
ドールは今っ!
山を登っています!!
2度目の山です!!!
「着いたらわかるさ。なぁドール。さっきの話ちゃんと聞ぃてたかい?」
「はいっ!!!悪について!!!です!」
最強ですから!
覚えてます!!
「なら理解したはずさ。魔物対策委員会が悪。ないしはそれに準ずるとなぁ」
「むむぅ。難しいです!」
「ちゃんと考えな、ドール。魔対は何のために魔物を倒してる?」
「!人を助けるためです!!」
「なら助けた人はその後どうなる?」
「ふぬ〜ぬっ。生きます!!!」
遊園地はみんな幸せそうでした!
魔法少女は人を助けてますから!
「漠然としすぎちゃいるが、まぁそうだ。なら助からなかった人はどうなる?」
「ふにゅ〜。ん〜〜。むむぅぅぅうう」
助けられなかった!
つまり魔物に負けた!
「でも最強です!魔法少女は負けません!」
「仮にだよ。いつも誰もが強いって訳じゃない。中にぁ自分の願いに気づかずにこの世を去る魔法少女だって居る」
ふぬぅ。
難しいです!
でも。
魔法少女が負けた時・・・・・・
最強が負けた時・・・・・・
人を守るワタシたちが負ける時。
「・・・・・・守れなくなります。助けられなくなります」
「あぁ。ならその助けられない。って責任は誰だ?悪いのは誰だ?」
「マモノです!!!魔法少女を倒したマモノです!!!」
「正解だ。だが世間は違う。魔物を倒せなかったのは魔法少女のせいだと騒ぐ輩が現れる」
!!!
なんと!!!
マモノが人を襲って、魔法少女がそれを倒しています!
倒せなくてもリベンジです!
でも魔法少女が居なくなっちゃったら人々は悲しんでしまいます!
でも魔法少女は悪くないです!!
「???あれ???」
「襲うのが魔物。襲われるのが市民。
守るのは魔法少女。守られるのは市民。
戦えない。を盾に奴らはずっと被害者で、
魔法少女と魔物ってのは勝手に騒ぐ奴ら。
奴らにとって守る対象じゃあない」
「人を助ける!!!魔法少女を守る!!!んみゅ?・・・・・・むぅ。違う事?でしょうか!」
「あぁ違うね。話を戻そうか。悪とはなにか。その答えは、無関係な人間だ。
奴らには当事者意識が足りてない。次は自分がヤられる番だと理解していない。
そして悲しい事にそれは魔物対策委員会にも蔓延っていやがる」
・・・・・・無関係
マモノに襲われるた人は関係があがあります!
遊園地ではみんなが可哀想になりそうでした!!
自分の番・・・・・・
ふぬぅ。
多分またみんなは遊園地に行きます!
楽しいですから!!
でも魔法少女があそこに居なかったら、みんな急に悲しくなります!!!
「ですが!
そんな当たり前な人達を守るのが魔法少女です!!!」
「なぁドール。魔法少女ってなんだ?
人を守る事に全てを費やし、負ければ非難を受ける。当事者じゃ無けりゃまともに感謝もしない。
あっても精々エンタメとして俯瞰した。謂わばアニメや漫画のキャラに対して「感動した」ってくらいの感謝だ。
全く。・・・・・・魔法少女ってなんなんだろうねぇ」
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