第15章「覚醒せよ!異世界の真実が今、開幕する」

グオオオッ!




玉座の間の扉がバーンと開いた!


学生たちは目を丸くする。


まるでRPGの伝説のダンジョンに足を踏み入れたみたい!




天井は高すぎて見えない。


英雄やドラゴン、神々のフレスコ画が壁一面にドーン!




息をのむ迫力だ。


ルビーとサファイアの光がステンドグラスからキラキラこぼれる。


大理石の柱は金の模様でビカビカ輝いてる。




雰囲気、めっちゃ神聖!




中央にはドデカい玉座。


そこに座る王様——紫のマントに金の刺繍がピカピカ。


顔は厳しい…でも、どこか疲れてるみたい。




目は鋭く、突き刺さる。




隣には銀髪の姫、イリリア。


氷みたいな視線、めっちゃ威圧感。




ドレスに軽い鎧を重ねてる。


これ、飾りじゃない。戦う気満々だ!




未来の女王のオーラ——バッチリ圧倒的!




後ろには上級将軍と廷臣たち。


剣の柄に手を置いてる。




戦場をくぐり抜けたベテランの気配がビリビリ伝わる。


空気が緊張で震えてる!




レオンが片膝をついた。




「陛下! 召喚された英雄たちを連れてきました!」




王様がゆっくり立ち上がる。


声はでっかい鐘の音みたいに響いた。




「もう一つの世界の子供たちよ…」




「聖王国へようこそ!」




「今日から、お前たちは客じゃない。」




「この世界の一部だ!」




王の目は全員を鋭く切りつけるように見渡した。


その瞳には、厳しさと期待が混ざり合っている。




「過酷な道が待っている。」


王が口を開いた。




「だが…栄光もつかめるかもしれない。」


そこで、わざとらしく言葉を切る。




「明日から訓練が始まる。」


「今夜は…休め。案内人を用意させる。」




イリリアが顎を上げた。


その視線がナギにチラリと向く——




興味? 疑い? それとも警戒?




場の空気がピンと張り詰める。


まるで刃物みたいだ。




誰かがゴクリと唾を飲んだ。


誰かは目を逸らした。




「父上。」


イリリアの声が響く。




透き通って、鈴みたいに澄んでいる。


だが、ゾクッとするほど鋭い。




「英雄を迎えた夜に、宴は開かないのですか?」




王が眉をひそめる。


片眉をわずかに上げた。




「…その通りだ、イリリア。」




イリリアが優雅に立ち上がる。


銀の髪が肩にサラリと落ちた。




「私たちは彼らをただ『招いた』んじゃない。」


彼女が言う。




「家族や友達、慣れた生活から引きはがしたんです。」




彼女の視線がホールを見据える。




「最初の夜に与えるべきは恐怖じゃない。」


「温かさです。」




その言葉は、雷鳴のようにズドンと響いた。




学生たちはホッと息をついた。


ミズキは胸に手を当てる。




その目に、ようやく希望の光が宿った。




ナギさえ…わずかに動いた。


宴? 歓迎?




その言葉に、疲れた目が少しだけ輝きを取り戻した。




イリリアが微笑んだ。




「でも、宴に案内する前に…お前たちの能力をチェックするわ。」




学生たちが息をのむ。


「能力!?」




教師たちもピクッと反応して、眉をひそめた。




柱の影にいるナギが、口の端でニヤリと笑う。




「マジかよ…イセカイアニメ一回も見たことねえの?」




その声は小さかったけど、ビシッと鋭い。




イリリアが指をパチンッと鳴らす。


空気が青く光った!




突然——バンッ!——目の前に透明なスクリーンが現れる。




スクリーンに文字が浮かんだ。


名前、年齢、ステータス——


「クラス」「レベル」「スキル」「属性」「ポテンシャル」。




ホールに感情の爆発が響き渡る。




「これ、ゲームじゃん!?」


「マジで!?」




あちこちから叫び声が飛び交う。




イリリア、氷みたいに冷たく:


「これは現実よ。」


「ここでは空想じゃない。」




「これが——力。運命を決めるのは、この力よ。」




ミズキの心臓がドクドクと暴れる。


胸から飛び出しそう。




学生たちは自分のスクリーンを見つめる——


興奮する者、怯える者。




ホールはカオスに飲まれた。




ただ、ナギだけが動かない。


彼のスクリーンがチカッと光る。




クラス:——


スキル:——


説明:データエラー。読み取り不能。




ナギの唇がゾッとするような笑みを浮かべた。




「…これで決まりだ。」


「ここから本当の地獄が始まるぜ。」

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