第4話(平和回1:午後)

 さてと。昼食はどうする?

 ...


 公園でランチ?いいね。

 じゃあ、サンドイッチでも...

 あ、あそこにサンドイッチ屋があるね。行ってみよう。


 これがメニューだね。

 ええと...どれがいいかな。


 うちは...これ。"BLC"。

 ...え、BLC知らないの?

 ベーコン、レタス、チーズだよ。


 ...あ、そっちの世界だとチーズがトマトで"BLT"なの?

 少しづつ違うんだな。


 で、結局...どれにするの?

 ..."ハムサンド"か。素朴だね。


 じゃあ、えっと。

 "BLC"を一つと、"ハムサンド"を一つ。

「分かりました、少々お待ちください。」


 ...ねえ、君に聞きたいんだけど。

 君はこれから、どうするつもり?

 この世界には、ごまんとした職業があるし。

 うちはギルドでクエスト受けながらやりくりしてるけど...


 君もギルド...あ、そういえば。

 そもそもギルドに入ってなかったか。

 うちと同じギルドにする?するか。


 まぁ、ギルドっていうのは狩って生計を立てる職業だけど、

 狩るべきもんなんていっぱいあるからな。

 自由に狩ればいいさ。


 ...時には、こうやって自然を感じるのもいいな。

 あ、もう食べきった?

 じゃあ、もうギルド登録する?

 ...えっと、じゃあ一回戻るか。


 やっぱこのバス...めちゃくちゃ揺れるよな。

 うちはそっちの事あんまりわかんないけど、そうじゃない?

 よな。もうすぐ着くぞ。


 さて。ギルドだけど...とりあえず、うちの所に入ってほしいかな。

 うちのところは出入り自由だし、緩い感じだし。

 まだ君も実力はない感じだから、とりあえず...ね?


 ...そういえば、だけど。

 君の心、今どんな感じ?

 ...

 ...普通って感じ?


 それでね。うちのギルドには魔術師がいるんだけど。

 "この世界に適応させる"魔法を持ってるらしくて。

 たぶん、君には"声"が聞こえてないよね。

 だから、一回その魔法を受けてみて...みたいな。


 よし。ここがアジト、だね。

 私の所属しているギルド..."カニスープ団"の本拠地。

 皆おつかれ。知り合い連れてきた。


「お!おつかれっす!ロールハットさん!」

 ありがと。

「今日はどこ行ってたんですか?」

 ああ。ちょっと散歩に。


 ...まあ、こんな感じ。結構"フリーダム"って感じ、するでしょ?

 で。あの、魔術師さん?


「あら、ロールハットさん。今日は何をご所望で?

 また"チョコを大量に生み出して"とかはナシですよ。」

 ああ、違う。そんなこともあったけど。

 

 こちらの方に"あの魔術"をかけてほしくて。

「それも"また"に入りますけど。まあいいでしょう。

 簡単な魔法ですし。」


 じゃあ、ちょっと静かにね...

 あの人、怒らせると怖いから。


「この世界に舞い降りし汝よ...ここに生まれよ!

 "ホーリー・グレア"!」

 

 ”...に驚き、咄嗟に目を閉じた。

 一瞬何が起こったか理解できなかったが、

 しだいに頭が冴える感覚がする。”


 どうだ?なんか変わりあったか?


 ”とりあえずうなずく。何かは変わった感じがする。

 ギルドのシャンデリアが煌煌と輝いて、周囲を照らす。

 一面いっぱいの本棚、座って雑談するギルドの人たち。

 

 私はそれには気が付いていた。だが、

 それを強く感じるようになった気がする。”


 すごいな。さっきの数倍は目を見開いてるんじゃないか?

 ”懐疑的に首を振る。”

 ないか。...いや、あるな。1万賭けてもいい。


「そんなすぐに効果は出ないでしょう。

 まぁ、そのうち理解していくと思いますよ。」


「...そういえば、要件はこれだけですか?」

 まあ、そんな所かな。お元気にね、魔術師のおばさん。

「そちらこそお元気に。」

 

"私たちはギルドのアジトを後にした。"


 さて。次はどこに...

「あ、ロールハットさん!」

 ...あぁ。捕まったぞ、こりゃ。

”ロールハットが、うつむきながら額に手を当てる。”


「あの、申し訳ないんですが。

 今度のクエストが人数不足なので、ご参加いただけると...」

 ...まぁ、いいでしょう。

”彼が手渡された羊皮紙を見ながら、こちらに話しかける。”


 うん...まぁ。結構かかりそうなクエストだね。

 君はどうする?

”ひとつまみの眠気を感じる。”

 家に帰って昼寝?まあ、いいけど...


 じゃあ、行ってくるわ。

 くれぐれも、帰路で変なヤツに絡まれないようにな。

 んじゃ、また。

”私は手を振って、背を向けた。”


~つづく~

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ルーブリック・ワンダー(仮) 仮名氏 @kamei_teapmeasure

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