第2話 楼閣に消えた女!
新年のある日の夜明け前に不思議な霊夢で目覚めました。
その夢のお話を綴りました。
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お稽古をしていた時の懐かしい先生が、白いコート姿でホテルのロビーで誰かと立ち話をしています。
待たされていましたが先生が戻って来ないので、一人でホテルを抜け出すことにしました。
ホテルの正面玄関を抜け出して、そこが高台にある大きなホテルということに初めて気付きました。
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ホテルの正面へ通じる道は、歩道と道路に分かれ、左手にカーブする道と直進する道に分かれて下へと延びています。
左手側の赤レンガの歩道横のアスファルトの坂を下り、石段を下り先へ進むと突然ーー 道が途絶えました。
慌てて戻ろうとした瞬間、危険を悟る。
眼下には街並みが広がり遠くに海も見えます。
途絶えた道の不規則性に注意しながら仕方なく急坂を引き返す。
ホテルまでの道になんとか辿り着きほっとする。
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地下のスタッフ専用入口が見えます。
知らない警備員が私に挨拶します。
ふと気付くと、何故か顔パスで専用通路を無事通過しています。
ホテル内に戻りホッと一息。
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ホテル内から地下に降りました。
高台の麓にある裏口から出て見ました。
腕時計の針は二十一時を指しています。
暗い筈なのに薄明かりです。
九州の長崎にいる事に気付きました。
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右手には石段が、左手には砂利の急坂があり下の道路まで伸びています。
突然現れた見知らぬ連れの男性と一緒に、急坂をズルズルと滑べるように降りました。
ホテルの裏側の下の通りに出たようです。
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振り向くと、さっきまで近くにいたカーキ色のトレンチコートの女性がいません。
彼女は、すらりとした体形でやや背の高い魅惑的な若い女性です。
連れが女性の携帯番号を聞いていました。
見知らぬ連れの男が女性に連絡を入れています。
通りの反対側にある楼閣前の歩道に、その女性はいました。
女性は携帯電話を耳にあて振り向きながら木造の楼閣に入りました。
私と連れは急いで、その女性を呼びながら追いかけています。
「待って・・・・・・」
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私たちは、楼閣の外から三階に通じる急な外階段を上がり女性を追いかけました。
女性は私たちを無視するように、楼閣の内階段を更に上へと上がって行きます。
楼閣の四階付近でしょうか?
室内に老女がいることに気付きました。
中にある小部屋から事務員らしき女性の会話が聞こえます。
老女の話をしています。
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「あの人は残念でした」
老女が他界したことを話しています。
しかし、その老女は私の目の前で笑っています・・・・・・?
楼閣に入った若い女性は何処かに消えてーー 他界したはずの老女が私の目の前にいます・・・・・・。
狐につままれた気分で背筋が凍り付きました。
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目覚まし時計が突然けたたましく鳴り目覚めましたがーー 忘れられない夢になりました。
その時のお稽古の先生は既に他界していました。
不思議な夢が霊夢なら夢の続きを見たいと思います。
霊界と無意識が繋がっているのでしょうか・・・・・・。
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