第2話  出口

熊が出たと通報があり、ズパンと銃の音がした。


カァカァとカラスや雀の鳴き声がこだまして聞こえた。


清流会と言う猟銃をする、熊専門のグループがあってそのグループに声が掛かったのだ。


さつきは「何の騒ぎ?他の場所でも熊が出たのかな?」と周りを眺めていたが、もはや遠くて見えずに銃の音だけが聞こえていた。


他の場所から山に登って来たお客さんが山小屋で避難しながら、山小屋で食事を摂って居たが、非常食のカロリーメイトを食べて居たら、熊がうおおと叫びながら山小屋の扉をバタンバタンと叩いていた。


そこに清流会の人達が、薬の入った霧吹きをして熊を眠らせた。


熊は、捕獲されて山小屋から引きずり下ろされた。


お客さんは「熊に襲われなくて良かった」と肩を撫で下ろした。


そんな矢先、清流会の人達から「もう、この山を出ましょう。鈴を付けて各自、山を出る様にして下さい」と説明があった。


山小屋からさつきと、由季も山から出る決心をして飲み物と食事を持ち、鈴をバックに付けて山を降りて行った。


途中、熊に遭遇することも無く、山を降りて行った時に見えた世界は、広くて広大な街並みや、川、海が小さく見えて綺麗に写って居た。


登山の途中で川から水を貰い、水筒に水を入れた。


冷たくて、汗をかくほどに綺麗で美味しい水が喉を通って行った。


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