第12話 王様フェスティバル Part1
【これまでのあらすじ】
ドーナツ・トランペットの望みはただひとつ――王様になること!
ハンバーガー101個でタイムリープする力を手に入れたドーナツ少年。
宿敵リブを学校から追い出したドーナツは、名実共にキー・フォレスタ小の王様になった。やがて、ドーナツは最高のイベントを思いつく。それは――『王様フェスティバル』!
ハンバーガーとタイムリープで、ドーナツはハチャメチャな人生を駆け上る!
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キー・フォレスタ小学校では、年度末に『エンド・オブ・イヤー・パーティ』なるものが開かれる。
いつもは、クラスでスナックやジュースを用意してプレゼント交換、担任の先生にサンキューレターを渡す程度の、クソつまらないパーティだ。俺は、このパーティを『王様フェスティバル』として大々的に盛り上げることを思いついた。
放課後、子分どもを集めると、早速、あれこれと命令した。
「まず、アートクラブの奴らに体育館を飾り立てさせるんだ。そこで、地元のダンスチームの女の子たちを踊らせる。合唱クラブとマジッククラブの連中も欲しいな」
子分の一人がマヌケ面で俺を見た。
「マジッククラブ? あいつら、トランプ積み上げて遊んでるだけですよ」
「それを祭りに変えるのが王の力だ!」
別の子分が、不安そうに貧乏ゆすりをした。
「あの……先生に怒られないかな?」
「怒られる? 怒られる前に歴史を変えるんだよ!」
その歴史を変える方法がタイムリープだとは、口が裂けても言わなかった。
「とにかく、最高に盛り上がったところで、王の登場だ! スクールバンドを従えて、歌とトークで大フィーバー。滅茶苦茶ウケる。間違いない。それだけじゃないぞ」
俺は、目を丸くしている子分どもを見渡すと、ニヤリと笑った。考えただけで、アドレナリンが吹き出してくる。まさに神の祭りだ。
「最高に盛り上がったところで、もう一発、ぶちかます! 俺を信じろ。最高の王様フェスティバルになる!」
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ドーナツ・トランペット バーガーリーパー マサ・イワムラン @masa_iwamuran
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