設定資料 — 連邦軍事学術都市 “AA(アーク・アカデミア)”
連邦軍事学術都市 “AA(アーク・アカデミア)”
■ 1. 学園の概要
◼︎正式名称:連邦軍事学術都市 《アーク・アカデミア》
◼︎所在地:エルディア大陸の中央部沿岸都市圏。造船所・研究所・軍港に隣接。
◼︎目的:帝国のアストラ兵に対抗するための「強化兵」育成を目的とし、軍事教育と学術研究を融合させた教育機関。
学園全体はひとつの都市規模であり、寮・研究施設・決闘アリーナ・マナ塔・演習場などが併設されている。
■ 2. 制服
◼︎男子制服
・基本は黒を基調としたマナ繊維製の詰襟型。
・左胸に学園章を刺繍。肩章部分に所属クラスと階級が記される。
・ズボンはスリムで動きやすく、戦闘用の「アーク・ブーツ」を着用。
◼︎女子制服
・同じく黒基調。上着は詰襟またはセーラー襟の二種類から選択可能。
・スカートは膝下丈だが、演習用にはパンツスタイルも存在する。
・制服は強化兵用の軽装甲として機能し、マナを流すと防御力が向上。
◼︎式典用
・白を基調に金糸で縁取った礼装。マナ塔での儀礼や卒業式に着用。
■ 3. 学園章
◼︎デザイン:
・中央に「双翼の竜」。片翼は銀、片翼は黒。
・その下に「連邦の星」を象徴する七芒星。
・周囲を囲むのは「アークの環」=無限を表す円。
◼︎意味:
・銀竜=理性・学術。黒竜=力・軍事。
・七芒星=連邦七大加盟国を象徴。
・円環=人類の結束と循環するマナの流れ。
■ 4. クラスと階級制度
◼︎学年区分
・通常入学は15歳~18歳。修業年限は3~5年。
・編入・特待・研究枠もあり、年齢層は幅広い。
◼︎クラス分け
学生は入学時に「適性検査」を受け、以下の系統に分けられる。
1. 戦闘科 (フロントライン)
・主に強化兵候補。異能バトル中心。
2. 戦術科 (ストラテジー)
・軍師・指揮官候補。戦略・情報操作を学ぶ。
3. 研究科 (リサーチ)
・マナ工学・生体工学を専攻。軍需技術の開発を担う。
4. 特務科 (スペシャルオペレーション)
・諜報員・暗殺者・潜入工作員育成。裏の存在。
◼︎学生階級
学園は軍と直結しているため、学生にも階級が付与される。
・候補生 (カデット):入学時点の身分。
・伍長生 (ジュニア・リーダー):成績優秀者。小隊指揮権あり。
・少尉生 (オフィサー・カデット):卒業直前。連邦軍への任官が約束される。
※特待生(スコールのような存在)は最初から「伍長生」に相当する権限を与えられることも。
■ 5. 授業内容
◼︎座学
・マナ理論学:エネルギーと情報の二重性を学ぶ。
・戦史学:帝国と連邦の戦争史、星核災害の研究。
・戦術学:兵法、部隊運用、異能同士の組み合わせ。
◼︎実技
・異能訓練:決闘アリーナでの模擬戦。
・武装演習:銃器・白兵武器・マナ兵装の扱いを学ぶ。
・フィールドサバイバル:ジャングルや砂漠での実地訓練。
◼︎特殊科目
・精神干渉耐性訓練:死者の記憶やマナ幻覚に惑わされないための教育。
・協調バトル演習:複数人チームでの戦闘。
・連邦外交論:エルディア連邦の国家間関係を理解する。
■ 6. 学園生活
・寮生活必須。男女別棟。規律は厳格だが、自由時間もある。
・食堂は大陸各国の料理を再現。嶺州料理(和食系)も人気。
・休日は都市部での外出も許可されるが、監視ドローンが随行。
・恋愛は禁止されていないが、公的には「士官候補としての品位保持」が求められる。
■ 7. 評価制度
・成績は「座学・実技・決闘」で評価される。
・特に「決闘成績」は進級や階級昇格に直結する。
・学園全体で「決闘ランキング」が公開され、上位は全校の注目を浴びる。
■まとめ
アーク・アカデミアは単なる学校ではなく、
・軍と直結した士官育成機関
・異能バトルを教育課程に組み込んだ都市国家
・生徒たちが青春と戦争の狭間で生きる舞台
として機能している。
スコールたちの学園生活は、青春ラブコメ的な日常と、軍事訓練としての非情さが常に隣り合わせという特殊な環境に置かれている。
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連邦軍事学術都市 “AA (アーク・アカデミア)” 設定資料
■ 1. 基本概要
◼︎正式名称:エルディア連邦統合軍事学術都市 《アーク・アカデミア》(Ark Academia, 略称AA)
◼︎所在地:エルディア大陸・カレドニア近郊、古代要塞都市跡地を改造した軍事特区
◼︎人口:常住約50万(うち半数が学生・研究員)、軍関係者・監督官含め最大100万人規模
◼︎機能:
・兵士育成(少年兵から士官候補生まで)
・軍事技術研究(マナ科学、機械工学、情報兵器学)
・対アストラ兵対策の中核拠点
・連邦軍高等教育機関の集積地
この都市は「学園都市」であると同時に「軍事要塞」である。外見は近代的な都市計画に基づくが、周囲には城壁と自律防衛システムが巡らされ、常に帝国の諜報と侵攻に備えている。
■ 2. 建設の経緯
SE 1800年代末、帝国がアストラ計画を本格稼働させると、連邦は軍事バランスの崩壊を恐れた。
従来の兵士ではアストラ兵と魔獣に対抗できないため、「人材そのものを強化し、学問と軍事を融合させた拠点」が必要とされた。
その結果、カレドニア近郊の古代要塞跡地に基盤を置き、最新技術と教育機関を集中させた「学術要塞都市」が建設された。これが アーク・アカデミア である。
名称の“Ark(方舟)”は「人類の存続と未来を乗せる船」を意味し、同時に「知識の箱舟」としての理念を象徴している。
■ 3. 都市の全体像
アーク・アカデミアは、エルディア連邦が総力を挙げて建造した「学術兼軍事都市」である。
面積は一国家規模に匹敵し、都市そのものが要塞かつ大学、研究都市として機能している。
都市は同心円状に設計され、中央から外縁へと八つの区画が放射状に広がっている。
その全てを包み込むのが、マナ障壁と機械式防衛塔で構成された「都市防壁システム」である。
■ 4. 八大区画の整理
① 中央核区(コア・ディストリクト/中央学術区)
◼︎象徴建築:《中央塔アルカディア》
・アーク・アカデミアの象徴にして、学術と軍事の統制中枢。
・学園長をはじめ、連邦最高峰の学者・教官が常駐。
◼︎機能
・軍事学校、士官学院、研究所が集中。
・マナ学・軍事史・心理学・遺伝子工学など、幅広い教育課程を統制。
・全学生の教育カリキュラムはここで決定され、学園都市全体に通達される。
◼︎特色
・知と軍の頂点にして、都市の「頭脳」。
・一般学生の立ち入りは制限され、卒業試験や特別講義の場としてのみ解放される。
② 学園区(アカデミック・ゾーン/士官学院区)
◼︎構造
・広大な校舎群。座学棟、戦術指導棟、異能解析ラボ、実験棟が並ぶ。
・決闘アリーナ、模擬戦塔 《エリュシオン・スパイア》もここに属す。
◼︎教育
・士官候補生や強化兵候補への基礎教育。
・異能訓練、軍事理論、倫理教育を兼ね備える。
・「決闘制度」が正式カリキュラムとして運営されているのも、この区画。
◼︎特色
・青春と血が交錯する「学園」の中心舞台。
・だがその裏には軍による監視網が張り巡らされている。
③ 訓練区(トレーニング・ゾーン/兵士訓練区)
◼︎象徴建築:《バトルドーム》
・全天候型ドームに覆われた巨大訓練都市。
◼︎機能
・模擬都市、森林、砂漠、雪原などを再現する多層バイオーム。
・実際の帝国兵器や捕獲した魔獣を用いた「実戦演習」も実施。
・戦闘データは逐一 《イデア・ターミナル》に集約され、研究・育成に還元。
◼︎特色
・「兵士として生き残れるか」が試される苛烈な区画。
・毎年、訓練中に命を落とす学生も少なくない。
④ 工業区(インダストリアル・ゾーン/工業研究区)
◼︎象徴建築:《テクノスフィア》
・マナ機関と機械工学の融合施設群。
◼︎機能
・火薬兵器、義肢、神経補助装置の開発。
・帝国のマナ精製技術に対抗すべく、「機械的拡張」や「生体補助」の研究が中心。
・学生もインターンとして派遣されることがあり、最先端兵装を間近で学べる。
◼︎特色
・技術革新と倫理的ジレンマの最前線。
・試作品が暴走する事故も後を絶たない。
⑤ 研究区(リサーチ・ゾーン/情報管制区)
◼︎象徴建築:《オブシディアン・ネットワーク》
・黒曜石を思わせる巨大情報塔。
◼︎機能
・情報戦拠点。諜報員育成、ハッキング訓練、マナ通信干渉技術の研究。
・ここで育成された人材は「影の兵士」として帝国の後方撹乱やサイバー戦争に従事。
・古代遺跡の情報波形解析も行われる。
◼︎特色
・「都市の頭脳」と中央核区が呼ばれるなら、ここは「都市の影」。
・一般には存在をぼかして宣伝され、学生の大半は立ち入り禁止。
⑥ 商業区 (コマーシャル・ゾーン)
◼︎景観
・同心円状の街並み、中央噴水広場を核とする繁華街。
・結晶ガラスのビル群が光を反射し、夜はマナが流光を走らせる。
◼︎機能
・カフェ、書店、劇場、百貨店などの娯楽施設。
・軍直営の補給局や企業研究店も存在。
・学生と市民、研究者、軍人が交流する都市の縮図。
◼︎特色
・「平和な日常」と「戦争広報」が同居。
・ホログラム広告の合間に「帝国を許すな」というスローガンが流れる。
⑦ 居住区(レジデンシャル・ゾーン/学生居住区)
◼︎象徴建築:《アーク・コロニー》
・学生寮・研究員宿舎・教官住宅を含む複合生活区。
◼︎機能
・学生寮は男女で区画を分け、厳格な規律で管理。
・娯楽施設や図書館、劇場も併設し、都市生活を保証。
・ただし裏には常に監視網があり、自由は表面上に過ぎない。
◼︎特色
・青春を謳歌する場でありながら、都市防衛網に組み込まれた「監視空間」。
⑧ 外縁防衛区(アウトリム/防衛区)
◼︎象徴建築:《アイギスライン》
・都市全体を取り囲む防壁システム。
◼︎機能
・城壁、砲塔、マナ障壁発生装置を完備。
・帝国襲撃を想定し、商業区や居住区の建物をモジュール式で要塞化。
・外縁部には数万人規模の地下避難壕も設置。
◼︎特色
・普段は静かな郊外だが、非常時には「都市全体が戦艦」と化す。
⑨裏の存在:禁忌研究区 (ラボ・ゼロ)
・公式には存在しない区画。
・噂では研究区や工業区の地下に広がり、捕獲したアストラ兵や魔獣因子、竜核細胞を解析しているという。
・公的記録では「存在を否定」されており、都市住民の間でも都市伝説扱い。
・だが一部の学生は、夜な夜な《ラボ・ゼロ》に連れ去られた仲間の噂を囁いている。
■ 5. 都市インフラ
◼︎交通
・三層道路網:上層=軍用/トラム、中層=市民用道路、下層=物流路。
・マナ駆動式車両が主流で、燃料はエーテルリアクター。
・高速移動には「マナリニア(浮遊鉄道)」が使用され、都市全体を環状に繋ぐ。
◼︎エネルギー
・中央核区のマナ塔から供給される。
・各区画にはサブコアが存在し、万一の切断時でも自律稼働可能。
◼︎防衛機構
・街路灯や看板にも防衛回路が組み込まれており、非常時には防壁結界として変形。
・商業区の建物はモジュール式で、数分で「要塞モード」に変貌可能。
・地下シェルターとマナ障壁装置は、数万人規模の避難を前提に設計。
■ 6. 商業区 ― 詳細情景
・景観:同心円状の街並み。中央噴水広場を核に、光の回廊のような通りが放射状に広がる。
・建築:結晶ガラスの壁面は昼は太陽を反射し、夜はマナが流光を放つ。都市全体が生きているように脈動する。
・娯楽と軍事の共存:カフェや劇場のホログラム広告の横で、「帝国の影を許すな」といったスローガンが流れる。
・連邦企業の進出:義肢工学 《ローゼンテック》、魔導書出版 《アストラル出版》など、学生生活に直結する企業が進出。
■ 7. 都市の理念と矛盾
◼︎理念:「学術と軍事の融合」「連邦の未来を担う士官の育成」
◼︎矛盾:
・平和で華やかな表情を持ちながら、常に戦争を前提とした軍事要塞でもある。
・学生たちは青春を謳歌する一方で、卒業後は帝国との最前線に送り込まれる。
・華やかな繁華街の裏で、機密研究や人体実験も進められている。
■ まとめ
アーク・アカデミアは――
・学園であり、都市であり、要塞でもある。
・青春コメディの舞台でありながら、帝国との戦争に直結する最前線でもある。
・華やかな商業区の光景は、その裏に潜む影を際立たせる。
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エルディア連邦・独自兵士育成計画と軍事機関構造
■ 1. 背景と理念
帝国の「アストラ計画」がマナを通じて死者の記憶・魔獣因子を組み込み、人間を超える兵士を創造する「人造進化」の方向性であったのに対し、エルディア連邦は異なる選択を取った。
連邦の理念は、
・人間性を保ちつつ能力を拡張すること
・教育と社会制度によって戦士を育成すること
・技術的補助と遺伝的特性を融合すること
にある。つまり「人間を魔獣化する」のではなく、「人間の可能性を教育・技術で最大化する」方針である。
■ 2. 軍事機関の構造 ― 《連邦戦略局(FSA)》と《AA》
連邦の兵士育成計画を統括するのは、 連邦戦略局(Federal Strategic Agency, FSA) である。
これは軍と学術を一体化させた組織であり、その中核拠点が《アーク・アカデミア》である。
構造は以下の通り:
1. 中央司令部 (カレドニア)
・政治家と軍人による合同統制機関。
・対帝国戦略を決定する。
2. 研究局 (アーク・アカデミア)
・科学者・技術者・教育者が所属。
・マナ工学・遺伝学・心理学の研究を行う。
・強化兵計画の設計局。
3. 育成局 (アーク・アカデミア)
・実際の学生・候補兵を育成。
・前線兵科・戦術兵科・特殊兵科に分かれる。
4. 特殊戦局 (シャドウ・ディビジョン)
・諜報・暗殺・潜入工作を担当。
・強化兵の実戦配備先としても機能。
■ 3. 独自の兵士育成計画 ― 《イデア計画》
エルディア連邦は、帝国のアストラ計画に対抗する形で 《イデア計画(Project IDEA)》 を立案した。
理念:「人間が本来持つ“潜在能力”を科学的に教育・補助する」
特徴は以下:
1. 遺伝的特性の発掘
・エルディア大陸の人類は、古代文明の残滓により「マナ適応率が高い」傾向がある。
・生まれつき「異能 (ギフト)」を持つ個体が一定割合で存在。
・これを体系化して分類・教育する。
2. 教育による開発
・幼少期からマナ感応訓練・心理耐性訓練を施す。
・異能を暴走させずに「戦術スキル」として活用できるよう仕上げる。
3. 技術的補助
・生体補助装置・マナ制御装具を支給。
・遺伝的に弱い者でも「強化外骨格」や「マナ導管義肢」で戦える。
4. 倫理規範
・帝国と違い、死者の記憶や魔獣因子の利用は禁止。
・「人間性を守る」という理念が大前提。
■ 4. 特殊な兵 ― 《強化兵(Enhancer)》の設計
(1) 概要
強化兵(Enhancer)は、アストラ兵に対抗するための連邦版特殊兵士である。
ただし帝国のように「人造進化」でなく、人間の特性+技術の拡張によって設計されている。
(2) クラス分類
1. ギフテッド(Gifted)
・生まれつきマナ感応能力を持つ者。
・稀少だが、感覚拡張・予知的直感・治癒促進などの異能を発揮する。
・教育により能力を安定化。
2. エンハンサー(Enhancer)
・遺伝的には普通の人間だが、科学的強化で能力を底上げした兵。
・生体補助装具・外骨格・マナ注入による身体能力拡張。
・「誰でも兵士になれる」連邦らしい普及型。
3. ハイブリッド(Hybrid)
・ギフテッド+エンハンサーの複合。
・生まれつきの才能を科学的に最大化。
・高リスクだがエース級の戦力。
■ 5. 強化兵の訓練と装備
◼︎1. 訓練
・精神耐性:幻覚・洗脳に耐えるための心理学的訓練。
・異能制御:ギフテッドは能力暴走を防ぐ。
・実戦演習:アーク・アカデミアのバトルドームで、実際に魔獣や模擬アストラ兵と戦う。
◼︎2. 装備
・マナ制御装具(Limiter Gear):異能の暴走防止装置。
・強化外骨格(Frame Gear):筋力・反射神経を増幅。
・マナブレード:アストラ兵の再生能力を無効化する特殊兵装。
■ 6. 連邦独自の人間特性
エルディア大陸は、古代文明の遺跡が多く残るため、住民の一部には「遺伝的マナ適応」が高い者が存在する。
これが ギフテッドの源流である。
異能の例:
・「戦闘直感(予知的反応)」
・「超感覚(広域マナ感知)」
・「再生促進(軽度の治癒力)」
・「物質共鳴(武器や金属を操る)」
これらは帝国の人造的アストラ兵と対照的に、「自然発生的な異能」として扱われる。
■ まとめ
エルディア連邦は、帝国のアストラ計画に対抗して 《イデア計画》 を展開。
・異能者 (ギフテッド)の発掘
・科学的強化兵 (エンハンサー)の育成
・その両方を兼ね備えるハイブリッドの開発
を通じて「人間性を保ちながら強化する」という方向性を打ち出した。
その中核拠点が 《アーク・アカデミア》 であり、ここで育成された兵士は、帝国アストラ兵に唯一対抗可能な存在となる。
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エルディア連邦七大加盟国 ― 世界秩序の片翼
■ Ⅰ. 概要
エルディア連邦は、SE1700年に成立した対帝国防衛同盟を起源とする。
当初は単なる軍事同盟にすぎなかったが、後に「連邦憲章」を制定し、加盟諸国を一体的な軍事・学術・経済の共同体へと発展させた。
現在、連邦の中核を担うのは以下の七大加盟国である。
■ Ⅱ. 七大加盟国一覧
1. リュミナリア公国 ― 光の理と学術の都
◼︎位置:連邦中央部、アーク・アカデミアの直轄領を囲む形で存在。
◼︎特徴:
・連邦の「首都的役割」を担う国家。
・古来より光学マナの研究が盛んで、魔導工学・結晶学の分野で突出する。
できる統治は「大公」と「十二学術院議会」の二重制で行われ、学術的権威が政治を補完する。
◼︎文化:市民の大半が研究者か教育者であり、識字率は世界最高水準。
◼︎役割:連邦の「政治・学術中枢」。
2. ヴァルグレン自治王国 ― 鉄と氷の砦
◼︎位置:北方寒冷地帯、帝国との国境線に近接。
◼︎特徴:
・寒冷地適応の戦士文化を持ち、屈強な歩兵と騎兵を多く輩出。
・地下資源に恵まれ、鉄鉱とエーテル結晶の産出量は連邦随一。
・「自治王」が民会の承認を得て軍政を執る体制。
◼︎文化:北方の厳しい気候により、質実剛健な気風。長歌や戦舞が有名。
◼︎役割:連邦の「軍事防衛の最前線」。
3. カルディナ共和国 ― 海商と自由都市
◼︎位置:西方の群島地帯。嶺州 (れいしゅう)の文化的影響を色濃く受ける。
◼︎特徴:
・港湾都市国家群から発展した「議会共和制」。
・海上交易と造船技術で栄え、連邦に莫大な資金と物資を供給。
・艦隊力を有し、帝国海軍に対抗可能な唯一の勢力。
◼︎文化:多様な民族と商人文化。演劇、歌舞、市場の喧噪に象徴される。
◼︎役割:連邦の「経済・海軍の柱」。
4. ノクス神聖王国 ― 闇の祈りと禁忌の守護者
◼︎位置:連邦東部、古代遺跡が集中する山岳地帯。
◼︎特徴:
・星暦以前からの神殿都市を基盤とする宗教国家。
・「夜と闇」を象徴とする信仰体系を持ち、星核災害の記録を聖典として保持。
・王権は形式的で、実権は神官団が握る。
◼︎文化:沈黙と瞑想を尊ぶ気風。夜祭や星見の儀式が盛ん。
◼︎役割:連邦の「宗教的・歴史的正統性の基盤」。
5. アルドレア合衆侯国 ― 草原と機械の奔流
◼︎位置:連邦南部、広大な草原地帯。
◼︎特徴:
・複数の侯国が合議制で統治する「連合国家」。
・騎馬民族的伝統を持ちつつ、近代では機械工業を発展させた。
・義肢・補助機構の生産拠点であり、帝国に対抗する技術革新を担う。
◼︎文化:遊牧と定住の文化が混在し、祭礼では機械装甲馬による競技が行われる。
◼︎役割:連邦の「工業・技術の推進力」。
6. セレノア自由邦 ― 芸術と陰謀の迷宮
◼︎位置:連邦西部、温暖な丘陵地帯。
◼︎特徴:
・もとは都市国家群の集合体で、現在も「自由都市連盟議会」が最高機関。
・外交に長け、帝国の工作を逆手に取る諜報・暗殺技術で知られる。
・芸術都市としても知られ、劇場・絵画・音楽の都。
◼︎文化:享楽的かつ陰謀的。華やかな祝祭と裏社会が同居する。
◼︎役割:連邦の「外交・情報戦の要」。
7. アズライル砂王国 ― 砂漠と星の守護者
◼︎位置:連邦南西部、大砂漠に広がる王国。
◼︎特徴:
・遊牧民の部族連合を基盤に成立。
・砂漠の地下に眠る「蒼砂マナ鉱脈」を独占し、連邦にエネルギー資源を供給。
・「砂王」と呼ばれる王が強大な権限を握るが、長老会議の承認が必要。
◼︎文化:砂漠の歌と詩を大切にし、星辰を読み解く伝統的天文学が発達。
◼︎役割:連邦の「資源供給と精神的支柱」。
■ Ⅲ. 七大国の役割分担と連邦秩序
エルディア連邦は、この七大加盟国の多様性によって成り立つ。
・リュミナリア → 政治・学術
・ヴァルグレン → 軍事・防衛
・カルディナ → 経済・海軍
・ノクス → 宗教・歴史
・アルドレア → 工業・技術
・セレノア → 外交・情報
・アズライル → 資源・精神
これらが複雑に絡み合いながらも、「帝国への対抗」という一点で結束している。
■ Ⅳ. 考察
七大国はいずれも、星核災害以降の歴史を背負い、その土地の特性と文化を昇華させた国家である。
しかしその多様性は、連邦の強みであると同時に脆さでもある。
帝国の「一枚岩の強権体制」に対し、連邦は「多元的な連合体制」で挑む――その構図こそが、現代史の根幹にある。
■まとめ
エルディア連邦七大加盟国とは、
◼︎光を掲げる学術の都、リュミナリア
◼︎氷雪を砕く鉄の砦、ヴァルグレン
◼︎海を渡る自由商人、カルディナ
◼︎闇と祈りを守る神殿国家、ノクス
◼︎草原に機械を駆る合衆侯国、アルドレア
◼︎芸術と陰謀の迷宮都市、セレノア
◼︎砂漠に星を読む王国、アズライル
これら七国の均衡が、帝国との冷戦構造を支える「片翼」となっている。
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