第2話「異世界で理想のオジサマに出会いました!」
私、佐神ミレイ。二十五歳、OL。
幼いころに父を亡くし、母を支えるために“しっかり者”を演じてきた。
周囲からは「頼れるお姉さん」と言われ、年下の男の子たちにモテたこともある。……まぁ、自負してる。
だけど――本当の私は少し違う。
父の面影を追うように、どこか年上の男性に惹かれてしまう。
気づけば枯れ専気味で、心の奥には「いつか素敵なオジサマに甘やかされたい」なんて密かな願望まで持っていた。
そんな自分を隠しつつ、日々を過ごしていたある夜。
残業帰りで疲れきった足取りのまま、「はぁ……もうちょっとで家なのに……」とため息をついた瞬間――。
眩い光に包まれ、気がつくと私は異世界の庭園に落ちていた。
恐怖と驚きで声も出せずにいた私を抱きとめたのは、威厳と落ち着きをたたえた一人の男性。
その腕は温かく、力強かった。
「大丈夫か……?」と低く響く声に、胸の奥がじんわりと熱を帯びる。
見上げた瞬間、私は恋に落ちた。
これほどまでに理想に近い人が存在するなんて。
父のような包容力、夢に描いたオジサマそのもの。
あぁ……これから私はどうなってしまうの――?♡
---
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます