やれやれ本物のイクラを食べたことが無いようだ

イクラは、まず、粒が揃っていてオレンジ色をしていること。それも鮮やかな色のものがいいだろう。

イクラには等級があり、3特、2特、特、無印と別れていて、3特が1番良いとされている。

北海道の冷たい海域で育った鮭を水揚げし、すぐにイクラを取り出すことにより生臭くなく、濃厚な味わいを持つ高品質なイクラの生産が可能だ。

時期も9~10月であり、ちょうど今頃がシーズンだ。

「一週間待ってください。見せてやりますよ、本物のイクラ丼ってやつを」

しかし彼は1週間経っても帰ってこなかった。

代わりにクール便で荷物が送られてきた。

荷物と一緒に入っていた新聞には、鮭を密漁していた若い男が、ヒグマと鮭の取り合いになり襲われて失明した事件が書かれていた。

荷物には白くて丸い物体が入っていた。