診断書(フィクション)
診断書
発行日: 1972年12月20日
発行先:患者本人(家族への開示は患者の希望により禁止)
患者情報
氏名: リリ・ジョンソン
生年月日:1940年6月15日(32歳)
担当医師:マーガレット・ハリス医師(内科・腫瘍学専門医)
診断
主診断:膵臓腺がん、ステージIV
診断確定日:1972年12月15日
診断根拠:
臨床所見:患者は4カ月前より断続的な上腹部痛、黄疸、体重減少(約12ポンド)、倦怠感を訴え。身体検査で軽度の腹部膨満、肝臓触知、黄疸(皮膚・眼球)を確認。
検査結果:
血液検査(1972年11月30日): 総ビリルビン5.2 mg/dL(高値)。
腹部X線およびバリウム造影(1972年12月5日):膵頭部に約4.5cmの腫瘤影、十二指腸の部分的圧迫。
腹部超音波(1972年12月10日、限定的利用):膵臓腫瘤および肝臓に複数結節(転移疑い)。
開腹生検(1972年12月12日):膵頭部の組織から腺がんを確認。肝臓および腹膜リンパ節に転移を確認。
併存疾患:軽度の貧血。喫煙なし、飲酒は社交程度。
予後
推定余命:現在の病期に基づき、生存期間は診断時より約12カ月と推定。
治療計画
現状:根治的治療は不可能。症状緩和を優先。
実施中の治療:
化学療法:1972年12月25日より開始予定。副作用(吐き気、口内炎、骨髄抑制)に注意。
疼痛管理:モルヒネ硫酸塩。上腹部痛のコントロールを目的。
黄疸管理:胆管閉塞による黄疸に対し、経皮的胆道ドレナージを1972年12月28日に予定。
支持療法:
栄養指導:体重減少抑制のため、高カロリー・高タンパク食を推奨。
心理的サポート:患者の希望により、ソーシャルワーカーが個別カウンセリングを提供。家族への非開示を維持し、患者の精神的負担を軽減。
フォローアップ:2週間ごとに外来受診(次回:1973年1月3日)。血液検査、症状評価、治療効果の確認を実施。
患者の意向
家族への非開示:患者(リリ・ジョンソン)は、診断内容(膵臓がん、予後、治療計画)を家族(両親)に開示しないことを明確に希望。1972年12月15日の面談で、ハリス医師と患者が合意し、カルテに記録。診断書は患者本人に直接交付し、家族への提供は禁止。
医師コメント
患者の膵臓腺がんは進行性であり、遠隔転移を伴うため予後は厳しい。治療は生活の質の維持と症状緩和を目的とする。患者の希望により、診断内容は家族に開示せず、患者本人とのみ共有。治療計画や予後について、患者に詳細を説明済み。
署名:
マーガレット・ハリス
腫瘍学主任
日付:1972年12月20日
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます