4:SIGN†OGRE爆◯!
『ROUND36』
結論を先に言えば、キャラメイクは
「ザッ―――そこで、キ
「ここで、『@C @E』して、アレを『@C』したら……」
「ザッ―――
「全力で、倒すぞー!」
4頭身の
「ザザッ―――きゃぁー! ガワイーッ❤」
迎え討つは、『ガトリング・マシーナリー』。点滅する図鑑の
奥行きのある対戦用映像空間の背後、
「ザッ―――あと20秒だぜ!」
「うおおおおおおおっ!」
叫ぶ彼は、大きめな、顔の長い猫に、おいでおいでをしている。
叫ぶ声に、恐れをなし、後ずさる。おいでおいでにつられて、歩み寄る。
その、行ったり来たりは、なんか別のダンスに発展しそうな気配。
「ザッ―――こら
キャラメイクに本来利用できる、基本的なパーツ種別ごとの、位置合わせ機能なんかが、当然のように、
ROUND32にして、初めて両手両足頭と体が、規定の位置に装備できたくらいだ。
ちゃんと、キャラ身体パーツが揃うまでは、毎回、試行錯誤が必要なのだが、揃ってしまえば後は、
データウォッチへ入力してある、連続コマンドをチャットウインドウへ流し込んだら、ROUNDタイムアップまでに、勝敗が付くことを、願うだけ。
ROUND35で、
それでも、今のは惜しかった! ってことで、早速、綿密な手順の最適化を行い、先行入力を、突き合わせ、詰め将棋のように解法を導き出した。
受け取り、装備してアタックするのに、3コマ。
キャッチして直接アタックすると、2コマ。
前者は、攻撃力にして1/10ゲージ。
後者は、攻撃力にして1/14ゲージ。
1攻撃に対して、1入力分の、節約に成功。
単発銃を使用して、7割程度当たる攻撃に対し、直接、単発銃を投げて、ぶち当てた時の攻撃力は低い。だが、ほぼ100%命中する。
命中率を勘定に入れなくても、単純な、攻撃回数だけでも、倒しきるか切らないくらいで、あとは、直接攻撃の方が、総攻撃力が大きくなっていくはず。たぶん。
あとは、
ガチャッ、ぶん、ボゴン!
ガチャッ、ぶん、ボゴン!
ガチャッ、ぶん、ボゴン!
ガチャッ、ぶん、ボゴン!
ガチャッ、ぶん、ボゴン!
ガチャッ、ぶん、ボゴン!
ガチャッ、ぶん、ボゴン!
「ザザッ―――やめてぇ。やめてあげてぇ! コウベちゃんのぉおでこが真っ赤ぁ!」
「ザッ―――姉さん。これゲームだから。しかも、これミニゲームだから、本人関係無いでしょーがっ」
体格の良い海賊男が、細身のメカ猫耳を背後から羽交い締めにした。
「じゃあ、俺のキャラが無事出来たら、真剣勝負っを、1回やるってのはどうですか?」
「ザザッ―――手抜きなしぃー?」
肩の力がゆるんだ風に見える
「ザッ―――それ、いいどすな……いっちょ、稽古でも……つけてあげましょか」
ガチャッ、ぶん、ボゴン!
『
えっ!? 負けた!?
一瞬目を離した隙に、何か、手順違いでも起きたのかと、慌てて、対戦空間へ
『
パッパパパパパパパパーン♪
何か、
一瞬遅れて、
「あっぶねー! 一瞬、また何か、手順ミスったかと思ったー!」
よし! 出来たー! やっりー!
と新しくなった自分の体を、大喜びで、動かしてみる
手のひらをひらひらさせた後、顔をまさぐり、ペチペチと両頬をはたく。
「あ、こりゃ、基本ヘッドか!? あせった!」
腰をひねり、ブーツの踵や、膝の裏や、ふくらはぎの複雑な機構などを注意深く見ていく。猫達のフサフサした色も、どういう仕組みか解らないが、ちゃんと両腕の太めのラインに沿って、グラデーションになるように移植されていた。
「ザッ―――”
「点滅しないし、もう、ちゃんと、俺のボディーになった実感がありますよ?」
腕の部分に、HUD表示がでているのに、気づく。
「あれ? なんか
実際に、腕の中から、内部構造が動く、振動や音が伝わってくる。
作動はしているが、その動力を実際に伝達する、大事な部分が抜けているのだ。
彫りの深い俳優顔の、眉間にしわを寄せていると、
「ザッ―――でもぉ、キャラクタアカウント作成ダイアログがぁ、でないわねぇ」
再び
「そっか、キャラクタアカウント、出来て無えから、
『
ズダッズッダン♪
「ザザッ―――なぁんどすか!? ……キャラメーカーズには、……こんな
慌てる
奥行きのある対戦画面のちょうど中央。最初に出てきたタイトルロゴと、同じフォントで書かれたソレが、爆発する噴煙のように、モコモコと膨らむ。
そして、噴煙が
ついさっき、
「「「「ザザッ―――ワルコフ!?」」」」
「ワルコフ!?」
対戦空間の中の宇宙服は、対戦空間の片奥で、尻を突き上げヘタり込んでいる美少女キャラを見やる。その上に、ピヨピヨと浮かぶ『YOU_LOSE!』。
敗者に用は無いとばかりに、4頭身の
「うわ」
そんな声が漏れるのも仕方がないだろう。
その宇宙服の
とてもとても
ここ、特区、ひいてはVR空間内部でも、例外ではない、
強い疾走感を伴う情熱色。そして―――ホラー映画や、Z指定の
だが、ここにいる、メカ猫耳と、魔女っ娘と、
「ザザッ―――ワ、ワルさぁん!? い、いけませんよぉーお! め、めっですよぉーお!」
コツコツン。
それほど広くはない奥行きを進んでくる宇宙服。
その、腰に
その丸っこくデフォルメされた、南京錠のロゴアイコンは、
「ザザッ―――おい!? ワルコフ!? その、目の前に居んのは、シルシだぜ!? 眼ぇー覚ませーっ!!」
もう眼前に迫る、宇宙服。そのなりは4頭身でも、迫力があった。
コツコツ。
……空中を滑空するように、加速するまま飛び込んでくる、危険な色の、
ゴッガッキュン!
顔面頭突きを喰らい、何の演出も無く消失する、4頭身のサイボーグ。
書きにしか見えない宇宙服に、
「ワル―――――――――」
言い掛けの断末魔を残し、約7頭身のハンサムサイボーグも姿を消した。
『
パッパパパパパパパパーン♪
鳴りやむと同時に、
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