Nocturne in Z-flat Op.99999 No.5
夜が襲ってくるのです
何もかもが間違い
そして
全て自明
何もかもが道理
何もかもが摂理
そして
恐怖
夜が襲ってきます
戯れに
泣き連ねて散る指先の
万が一の
寄る辺なき痛みの在処
言葉巧みに唾棄すべき
軽微な地獄がさりとて自我で
指切りと辛辣
触れてもいないのに苛立ちだけここに
愚の骨頂である
足掻く
足取りの愉楽に絶後
さりとて自我で
何もかも制約など要らないのにもかかわらず
苦し紛れの和音
慟哭さえも安寧
散る言葉と縫う言葉と
書ききれない驕慢
明日はそっち
戻りきれない走り過ぎた
夜が襲ってきて
真実をあなたはやっと手にする
それが恐怖でしかなくとも
生きる価値がそこにあるのなら
もう終わりにしたくなっても
そんな余力もないくせに
生てきいくがのらたあしい
勘違いをこさろずにみうだす
二律背反
何の意味も無い言葉遊びに
ゆめくいの
なてん馬鹿馬鹿しいことろだう
放っていおても終わはりやがて来る
結局そまのま怠惰でいばれいい
額にかかる髪がうとっおしいだけ
涙なんてわかない
いきていくのがあたらしい
髪をかきあげても
まだそこにあるきがする
ずつとしている
遠くにこぼれる
夜が襲つてくる
もう一度繰り返させようとしている
螺旋が夜を回転させる
もう一度繰り返させようとしている
夜が襲ってきてるんじやない
螺旋だ
螺旋が
なにもかもわかつた
螺旋だ
夜じゃない
螺旋なんだ
望むこと全て間違い
諦めること全て過ち
正解は螺旋
ようやくわかった
ぎちぎちぎちと
ねじ込んで
骨に穴を空けて
はめ込んで
螺旋を
だから
逃げられない
んだ
やっとわかった
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