第七話 召集
翌日早朝、ウェダリアに
”十八歳から四十歳の動ける男は、兵として城に馳せ参じよ”
ミラナ
男たちの
「なんなんだい、この
「どうもジュギフの
「え?王とウェダリア
「さぁ?きっと手が足りないんだろ」
王の
「ミラナ姫がお困りならな。来ないわけにもいかんしな」
「しかし、王も
「どうも、聞くとこによると『
「いや、知らんな。誰なんだ、そいつは?そんなどこの
「おい……
「チッ……あぁ、わかった」
集まってきた男たちは、幸村の顔を知らない。そこに立っている見慣れぬ剣を
(俺のことなど誰も知らぬ。
幸村は、その会話を聞いて思った。
集まってきた男たちは、
幸村が城門近くにいると、マーサが歩いてきた。目の下に隈ができている。あまり寝ていないようだ。
「お疲れのようだが、大丈夫かね?」
幸村は声をかけた。
「あら、幸村さま。そうですね、
マーサは、
(男たちは
幸村は思うと言う。
「
幸村はマーサについて市場へと向かった。
市場に着くと、マーサは
「麦をお願いできる?」
「へい、これはこれはマーサさん。いつもありがとうごぜいやす。ありやすよ。どれくらい必要なんです?」
商人は、肌の色の
「三万人が一年間、食べる量がいるの」
「えっ!もう
「三万人の一年分よ!三日以内に
「それは、やれと言われれば何とかしやすが……ただ、だいぶ
男は
「おいくら?」
「だいたい、これくらいになるかと……」
男は
「高いわね。これくらいに
マーサが算盤の珠を、細い指で弾いた。
少し
「
「わかりやした!すぐ取り掛かりやす!」
商人は、いきいきと動き出した。妻らしき
マーサの通るところは、まるで福の神が舞い降りたように、商人達がうれしそうに動き出した。
「城には、それなりに備蓄品もあるのですが」
マーサは、慌ただしく歩きながら幸村に言った。
「姫さまが、
「なるほど、ミラナどのも
「そうです」
「ふむ。さて、何か城で動きがあるかもしれない。拙者はそろそろ
幸村はマーサに
「幸村!」
城に戻ると、ミラナが声をかけてきた。白の
ミラナもあまり寝ていないのだろうが、気を張っているのだろう。疲れている様子は見せない。
時刻は
「どうですか、男たちの集まりは?」
「
ミラナは
「一度、私から兵集まってくれた皆に
「わかりました」
「皆に
ミラナは
集まった約三千の男たちが、城の中庭に集められた。ミラナは
「皆さん、速やかに
男たちが、ざわめいた。
「今、父とウェダリア騎士団は留守にしています」
ミラナは王の戦死、騎士団の壊滅に
「今、ウェダリアでは軍の実戦経験を持たれる方がおりません。そこで
ミラナは、演台下にいる幸村を見た。幸村、うなずくと
「真田幸村と
パラパラと、申しわけ
「おい……あの若造が指揮をとるのか?」
「みたいだな……
男たちが、ざわつく。
だが、幸村はそれを意に介さず言う。
「なにぶん時間がない。
皆、そのあまりの
「
ミラナは幸村に
幸村は、
ミラナは男たちに向きなおると言った。
「では、街の
幸村の前には、街の世話役である
その世話役の男たちにつづいて、
「ォ…ォ…───!!」
何やら声にならない声をあげた。
その男は───
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