第24話 再会 3

そして、少し3人で歩いて行き、アイリとは別れた。


僕はリリーと共にAクラスの方に行った。


正直気が重い。でもリリーがいるだけマシかな。


そして、Aクラスの目の前まで来てしまった。


ただなかなか入れずにいた。そうやってグダグダしてると。


「どうしたんですか?ほら、さっさと入りますよ」


「ちょ、まだ心の準備が——」


僕はそのまま教室内に入れられてしまった。


開けて入った瞬間、こちらに集まる視線。そして僕の姿を確認すると怯えが混ざった視線を感じた。


あいつには関わらない方がいいと言ったように皆が視線を逸らす。


もう僕はすでに嫌になっていた。やっぱりこうなるのかと。


「もうまったく失礼なんですから。それよりシン様早く席についてしまいましょう」


「あ、ああそうだな」


席は自由だったので窓際の1番後ろの席にすることにした。案の定と言うべきか、僕の周りの席には誰も座って来ようとしなかった。


そのまま僕はリリーと話しながら時間を潰していた。


そうしてると、誰かが近づいてきた。


「おい、魔族の貴様。今すぐその女を解放しろ!」


なんかお約束みたいなやつが絡んできたな。


まあ、そんなの無視。それにリリーも同意なのかそちらには一切目を向けず、僕達は話していた。


「おい、俺のことを無視してんじゃねぇよ!」


さすがにウザかったので、応えてやることにした。


「それで何?」


「貴様ごとき魔族には、その女はもったいない。だから俺が可愛がってやるから、解放しろよ」


はい、やっぱり無視が安定だな。何かリリーもムッとなっていたが、我慢して無視しているようだ。


「だから無視してんじゃねぇ!貴様ごとき魔族が俺を無視できると思うなよ!俺は男爵家の人間なんだからな!」


「はあ、まったく。人のことを魔族って思うなら、お前ら人間の規則で縛ろうとするな。縛りたいんなら、僕のことも人間って認めるんだな」


「なんだと!貴様——」


それから、ピーチクパーチクといろんなことを言っていたが一切無視。何故そこまで絡んでくるのか?たぶん正義感だろうけど。はあ、まったく面倒なやつに絡まれたものだ。


そうやって一方的に絡まれているとついにリリーが我慢の限界に来たようだった。


「さっきから聞いていれば、あなたにシン様の何がわかるのですか!一方的に魔族と決めつけて、意味のわからないことを連発して!私は自分の意志でシン様についているのです!そもそも魔族と決めつけているのもおかしい!シン様はれっきとした人間です!それなのにあなた達全員は外見が魔族っぽいってだけで決めつけて!そんな外見だけで決めつけいいんですか!」


そういうとこちらに視線を向けていた人のほとんどが目を伏せた。


そしてここに空気の読めないやつが約1名。


「そんなことどうでもいいんだよ!お前が俺のものになればな!」


ほんとに面倒なことになった。


でもちょうどいいタイミングで先生が入って来た。


「おーい、お前ら早く席につけ」


今はこれで終わったけど、休み時間の度僕達に絡んできて本当に面倒くさかった。



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