紫の血と冬の女王

作者 へるま

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★★★ Excellent!!!

吸血鬼の話がベースなのに、既存のものとはぜんぜん違うストーリーで新鮮でした。

ダークファンタジーだけれども、一筋の光明が見える最後で、読了後も良い気分でした。

絵物語のように優美な世界観に浸れて幸せでした。
楽しい作品をありがとうございました!

★★★ Excellent!!!

華やかな宮廷劇、重苦しい過去、そして息詰まる急展開。
買います。これを本にして私に買わせてください。
本棚に並べて、何回も読み返して、描かれたシーンをひとつひとつ想像しながら悦に入りたい。にまにましたい。分厚い表紙なでなでしたい。物語を文字ごと愛でる喜びというか。
カクヨムの真っ白い画面じゃなくて紙でずっしりしたのを読みたいです。

★★ Very Good!!

一気に読んでしまいました。
今は、一本の映画を見終わったような心持ちでいます。

復讐劇かと思いきや、実はダークファンタジーで、そこにはロマンスもある。

この作品が多くの人々に読まれず、書籍化、映像化されないのは、本当に惜しい!
私が今まで読んできたカクヨムの作品の中で、間違いなく一番面白かったです。

ただ、一章が長すぎます。
もっと小分けにされていたら、みんな怯まずに読んでくれるのではないかと思います。そこだけが残念なところですね。

★★★ Excellent!!!

公爵令嬢エリザベトを筆頭とした、四大公爵家による青年・ゲオルクへの華麗な復讐劇ーー冒頭の描写は重厚かつ、ぞっとする美しさ。何が真で何が偽なのかと探り探り進む展開のなかで、物語は鮮やかに表情を変えていきます。転がるように、あるいは踊るような展開に読者も巻き込まれながら「ええええ!?」と叫びたくなことまちがいなし。けれど渦中にいるエリザベトとともに、「それがこの世界の真実ならば」と飲み込まざるをえません。その説得力と、勢いと、展開の積み重ねがあります。
是非読んで、この感覚を味わっていただきたいです。
キャラクターがみんな魅力的。お気に入りはリュリュです!

★★★ Excellent!!!

喪った友人ソフィネの復讐に燃えるエリス(エリザベト)は、ある夜、友人の仇としてゲオルクを呼びだす。偽名でカードゲームに興じる《女王》ダーメ、《王子》ブーベ、《王》ケーニヒの諸氏は、おのおのの事情からゲオルクに恨みを抱いている。

冒頭のこのシーンを読んでいるうちに、すっかりと「長編を読み始めた」ことは頭からふきとんでいた。カードゲームのあいまに真相の明かされる推理ものの短編。そうしたふんいきを持った幕開けだ。

じわりじわりと謎に迫るなか、ものがたりはリリカルな推理ものからファンタジーへとおもむきを変える。事件の黒幕は、いったい──? 読み進める手はとまらない。

そうして、クライマックスにて、二度目の変容が起きる。ものがたりの舵はファンタジーからまた、あらたな方向へと切られていく。二転三転するものがたりの真相もさることながら、ゲオルクをはじめとしたキャラクタの魅力も、鮮やかに映える虹のように姿を変え、楽しませてくれる。

このものがたりは、単なる復讐譚にとどまらない。ラストには、明るい大団円が待っている。暗くて辛い話が苦手で、というかたでもだいじょうぶ! どうか一度、読んでみて欲しい。

★★★ Excellent!!!

90年代のコバルト文庫が好きだった人はきっとハマる作品。
復讐に囚われた四つの公爵家が狙うのは、簒奪者ブルーメンタール家の当主ゲオルクの失墜。中でも親友を奪われた公爵令嬢エリザベトの憎しみは深く、狂気さえ漂わせている。けれど物語が進むにつれてエリザベトと読者の予想は裏切られ、驚きの結末を迎える。
退廃的な世界観とキャラクターが丁寧に作り上げられていて、驚くほど完成度が高い。最近の少女小説で、ここまで設定がきちんと練られているものはそうそうないと思う。このまま無料作品の山に埋もれているのは実に惜しいなぁ。