八人目、九人目:(前)最後はやはり対決で

 自宅の居間にいた悟を、昨日や一昨日と同じ感覚が包む。時刻は三時半。

 気がつくと、悟はまたシャーロットの身体になって、見慣れぬ学校の階段下に腰掛けていた。周囲を見回すと、屋上に上がる手前の階段らしい。どうやらシャルが、入れ替わり直後の悟が困らないように、ひと気のないこの場所を選んでくれたようだ。

 立ち上がろうとして、スカートの膝上にメモが数枚置かれているのを見つけた。

 日本人よりよほど丁寧で上手に思えるシャーロットの字が、悟に今から注意すべき点を伝えてくれる。現在地から昇降口までの位置や、村上美紀たち女子野球部メンバーとの合流場所など、昨夜校舎の地図を見ておいただけでは不安な情報が入念にフォローされ、さらには『シャーロット』に声をかけてきそうな相手やその場合の対処法までも記されていた。

 そして最後には『怪我には気をつけて、無理はしないでね』との添え書き。

「……漫画に出てくる、世話焼きなお母さんみたい」

 実の母親より母親めいていると思いつつ、シャーロットの声で悟は少しぼやく。

 だが、シャルの気遣いはやはりありがたいし、実際に役に立つ。メモをきちんと暗記して、昨夜写真で見た美紀の顔を脳裏で再確認しつつ、悟は階段を降りていった。


 真理乃はおどおどと、指定された集合場所に足を運んだ。美紀の他にもう一人、長い髪にウエーブのかかった、品の良さそうな女子が居合わせていた。

 近寄るより先に美紀が声をかけてくる。

「二人は初顔合わせだね。一年A組の藤田真理乃に、一年D組の森弥生」

「よ、よろしくお願いします」

「同学年ですから、敬語は不要ですわ」

 気品ある容姿にふさわしいお嬢様めいた言葉遣いで、弥生は話しかけてきた。

「ピッチャーとキャッチャーは七人目をゲットするために別行動中って話。で、もう一人二年生がここに来るはずなんだけど……」

 説明しながら美紀が腕時計を見て眉をひそめた時。

「お、遅くナリマーシタ。ごめんなさい!」

 やけに背の高い女子が、珍妙なアクセントの言葉とともに飛び込んで来た。見れば、金髪に青い瞳の外国人。ショートカットがよく似合う、可愛い女の子だ。

 美紀は一瞬怪訝そうな顔をしてその少女を眺めたが、すぐに話し始めた。

「ま、今度からは気をつけておくれ。紹介するよ。あたしのクラスメートでアメリカからの留学生、シャーロット・L・ミラー」

「よ、よろしくお願いシマース」

 留学生は大柄な身体を不器用に折り曲げ、ぺこりと挨拶する。しゃべり方は少々胡散臭いが、性格は悪くなさそうだ。

「さて。梓さんたちをただ待つのも時間のロスですし、練習を始めたいと思うのですが。美紀さん、練習場所に心当たりがあるとのことでしたわね?」

 自己紹介直後の互いに相手の出方を伺うような空気を打ち破って、弥生が口を開いた。

「ああ。正確には真理乃が知ってる」

「え、ええっ?」

 いきなり話題を振られて真理乃がうろたえるところへ、美紀が畳み掛けた。

「この子は理事長の家の親戚でね。あの裏山もよく遊び歩いたって話だ。穴場にも詳しいはずだから、案内してもらっておくれ」

 学校裏手に広がる清水家の敷地を指しながら、美紀は地面に置いていた鞄を手に取る。

 確かに、理事長の家の親戚というのは間違いでもないし、敷地内で部活の練習ができそうなスペースにも心当たりはあるが、そういう話は事前に真理乃本人にも伝えてほしい。こちらは昨日の晩に野球部に入れとだけ指示されたばかりで、グラブもバットも持たないまま、右も左もわからず付き従っている状態なのだから。

「美紀さんご自身は?」

「部員候補にアタックしてくる。練習は経験者の弥生に仕切ってほしいんだが、どう?」

「……それがベストのようですわね。任せてくださいませ」

 テンポよく話をまとめると、美紀は去っていった。そして弥生が真理乃に向き直る。

「では、案内をお願いいたしますわ」

「は……はい……」

 昨日会ったばかりとは言え面識のあった美紀がいなくなり、真理乃は緊張してしまう。誠三郎だった時は人見知りしない質だったのに、これも真理乃の性格設定ゆえか。

 と、弥生が表情を和らげ、にこやかに微笑んで言った。

「硬くなることはありませんわ。チームメイトなんですもの、仲良くやりましょう」

「リラックス、リラックスね、真理乃さん」

 シャーロットも近寄って来て、背中をぽんぽんと叩いてくれる。

 ――二人とも、いい人みたい。

 絵に描いたようなお嬢様に、絵に描いたような外国人。キャラクターの濃さでは美紀をも上回りそうな二人だが、彼女のようなシビアさは感じない。

 優しい言葉をかけてもらったことで、真理乃はとりあえず安心できた。

「は、はい。えっと……練習できそうな場所は、こっちです!」


 林をしばらく奥に進むと、私有地を示す金網のフェンスに突き当たる。だが生い茂る潅木を掻き分けると、そのフェンスが一部破れて内部に入り込めるようになっている。

 そこからほんの少し歩いただけで、開けた場所に出た。雑草は腰くらいまで伸びているが、樹木の類は存在しない。シャーロットが感嘆したように言った。

「広々してマスネ」

 一辺が百五十メートルの正方形くらいのエリア。野球のグラウンドよりは広いだろう。

「元は、キヨミズの女子運動部の合宿所兼グラウンドとして開放されていたっていう話です。十年くらい前に学校の敷地を拡充したから、少し遠いこっちは用済みになって建物とかもほとんど壊されちゃいましたけど」

 林と境を接するところに用具置き場に使われていたプレハブが、ぽつんと一つ。

 ひとまずその中でジャージに着替え、三人は外に出た。

「ど、どうかしら? 森さん」

「弥生で結構ですわ」

 真理乃が振り返れば、弥生は腕組みをして空き地を眺め回している。

「広さは充分ですけれど、この雑草が問題ですわね。整地しないうちはキャッチボールと素振りとランニング……後はせいぜいフライの捕球練習に……」

 しばらく呟き、それから我に返ったように真理乃とシャーロットへ視線を向ける。

「お二人、野球はほとんど未経験ということでしたわね?」

 問われて肯くと、弥生は「用心に持って来ておいてよかったですわ」などと呟きつつ、バッグからグラブをいくつか取り出して、見繕ったものを二人に手渡す。

「なら、今日はこの使い古しで勘弁してくださいな。いずれは自前で手に合ったグラブを持っていただきたいところですけれど」

 真理乃に与えられたのはシャーロットに渡されたものよりも古ぼけたグラブ。『吉田』と名前が入っている。

「吉田さんって、誰デスカ?」

 シャーロットが自分の手にはめたグラブを見ながら弥生に訊ねた。

「友人ですわ。今は野球から一時遠ざかってますの」

 自分は新品みたいなグラブをはめながら質問に答えると、弥生は二人に言った。

「まずはキャッチボールから始めましょう」

 真新しい硬球を手に取ると、一辺が五メートルほどの三角形を三人で形作る。

「投げながら、少しずつ距離を広げて行ってくださいません? お二人の遠投の能力なども測りたいですし」

 そして、弥生は真理乃の胸元に柔らかくボールを投げてきた。

 グラブで捕球し、右手に持ち替えてシャーロットの胸元に投げる。それをシャーロットが捕って、弥生に投げる。弥生は数歩後ろに下がると、また真理乃に投げてくる。真理乃もそれにならって距離を広げてからシャーロットに投げる。

 何球かそんなことを繰り返していると、心地好い感覚が心を包むような気がしてきた。

 相手のボールを受ける。相手にボールを投げる。

 その他愛ない行為が、やけに楽しい。ボールをやり取りするたびに、全身がくすぐったくなるような気分。

 会話のキャッチボールという言葉があるけれど、実際のキャッチボールは下手な言葉を費やすよりもよっぽど気持ちよく相手と会話しているように、真理乃には感じられた。

 と、三角形が一辺二十メートルほどになった頃、どこか場違いな電子音が鳴り響いた。

「すみません、わたくしの携帯ですわね」

 弥生が駆け寄ってバッグから携帯を出す。画面を眺めると、小さく拳を握りしめた。

「どうしたんですか、弥生さん?」

「優さん――キャッチャーをやってる子からの連絡が入りましたの。もう一人部員を獲得できたようですわ」

 そしてたどたどしい手つきでメールを打つと、手を軽く合わせる。

「顔を知ってるわたくしが迎えに行かなければならないので、すみませんけれどお二人でキャッチボールを続けてくださいません?」

「わかりマシタ。イッテラッシャーイ」

「弥生さん、道わかる?」

「ご心配いりませんわ。方向感覚は悪くない方ですから」

 言いながら、弥生は道を引き返して行く。

「……人手が少ないのも大変デスネ」

 シャーロットが真理乃に話しかけてきた。

「そうですね……。わたしなんて、野球はしたことないのに、村上先輩に引っぱってこられたくらいだし」

 思わず愚痴をこぼすと、シャーロットは苦笑した。

「シャルも同じネ。あんまりスポーツとかは好きじゃないんだけど」

「でも、今のキャッチボールはずいぶん楽しそうでしたよ」

「……そうネ。真理乃さん、キャッチボール続けマショ。今度はもっと離れてみて」

「は、はい」

 三十メートルほど離れてやってみる。自分もシャーロットも余裕で投げ合える。

 ではもう少し。まだまだ問題なし。さらに遠ざかって。

 真理乃は自分の新たな身体の持つ能力に驚きつつ、どんどん距離を広げていった。


「弥生さんが迎えに来るって」

「じゃ、出発しよ」

「…………」

 雪絵は前を歩く宇野と小笠原について行きながら、まだ半ば呆然としていた。

 ――なんだ、こいつら。

 最初に見せられたのが、自分が陽介だった時に苦労して覚えた球を落差で大きく上回るフォーク。愕然とした表情を隠す間もなく小笠原に見られてしまい、追い打ちとばかりに宇野が繰り出すカーブやシュートやスライダーを見てしまうと、もはやどんな強がりも言えなくなった。そして駄目を押すように放たれた、ナックル。

 正直、『陽介』の身体であっても打ち砕けそうにない変化球の数々だった。

 またそれをきっちりと捕球する小笠原も、女子とは思えない反応の良さ。少なくともこのバッテリーが男子野球部に挑むのはまったく不自然な話ではないと思われた。

 もしかしたら、この二人はキヨミズの男子野球部を完封してしまうかもしれない。そうなれば本当に女子野球部は甲子園に出場できてしまうかもしれない。大西義塾と試合をすることになって、雪絵が陽介と対戦することさえ可能かもしれない。そこで勝てさえすれば、十日前のあの敗北の雪辱を果たしたことになるかもしれない。

 だが、そんな想像を広げる一方で、雪絵は居心地の悪さに近い感覚も覚えていた。

 ――こいつら、俺よりセンスがあるんだよな。

 請われる形で女子野球部への入部に同意したものの、その期待に応えるほどの働きができる自信を、今の雪絵は持てずにいた。

 この『雪絵』の身体を使いこなせる気がしない。『陽介』の投げる速球にきりきり舞いしたように、男子野球部のピッチャーにも手玉に取られてしまうかもしれない。塁に出ても走塁に失敗するかもしれない。守備で足を引っぱるかもしれない。

 これまで――雪絵と対戦せずに済むようになった中学以降は特に――自信過剰気味に過ごしてきた元陽介の雪絵は、十日前のショックからいまだに回復していなかった。

「あ、弥生ちゃん」

 朝雪絵に話しかけてきた、気取った容姿の女がこちらに寄って来た。森とか言ったか。

「ようこそ、女子野球部へ。歓迎いたしますわ」

 気取った女は物言いまで気取ってる。雪絵は差し出された手におざなりな握手をした。

「弥生ちゃん、今はどうなってるの?」

「美紀さんと新入部員二人と合流いたしましたわ。美紀さんは次の候補の勧誘に向かい、わたくしたち三人は独自の練習場所に行ったところでしたの」

「その二人は、どんな具合かしら?」

 小笠原の質問に、森は小首を傾げる。

「まだ何とも言えませんわね。自前の道具も持ってない素人さん二人ですから。ひとまずはキャッチボールを始めたところで優さんの連絡が入って……」

 茂みの隙間に隠れたフェンスの切れ目から私有地らしき敷地に入りつつ、森はそんなことを言った。

 話す内容を聞いて、雪絵は少しばかり安堵する。

 全員が全員男子顔負けの女ばかりではないようだ。いくら何でも、野球をしたことのない素人なんかは目じゃない。この気取った女にも、きっと勝てるだろう。

「あそこが、藤田真理乃さん提供の練習場所ですわ。もっとも、草むしりして設備も整えないことには、専門的な練習は――」

 後ろを行く三人に目的地らしき開けた場所を手で示しつつ正面に向き直った森が、ぽかんと口を開ける。

 そしてそれは、雪絵も同じだった。

 やけに背の高い外人の女が、右手に握ったボールを投げる。

 はるか、はるか彼方、百メートルはないにせよ、八十メートル以上は向こうにいる人影が、グラブを上げてボールを捕る。そして投げ返す。

 再び八十メートル以上の距離を越え、ボールはノーバウンドでこちら側に戻ってきた。

「あ、オカエリナサーイ」

 イントネーションのおかしい挨拶をしながら、外人女が手を振った。向こう側の人影も雪絵たちに気づいたか駆け寄って来る。

「……強肩自慢のライトとレフトが互いの定位置に立ったままキャッチボールをすることが、たまにありますわね。プロ野球での話ですけれど」

「……私も、それ思い出した」

 森と小笠原のそんな会話を雪絵はぼんやりと聞いていた。


「どうしてあたしを女子野球部に入れようなんて考えるのかな? 帰宅部の女子なら他にいくらでもいるでしょ」

 昇降口を出たところで村上美紀と名乗る二年の女子に捕まった鮎川一美は、とりあえずそう訊いてみた。

「二月の球技大会、ソフトボールの部、二年D組対一年A組の第一打席。あのホームランを目にしたらなかなか忘れられませんよ」

 言われて、あの時の相手チームに三つ編み眼鏡の子がいたことをぼんやり思い出す。

「適当に振り回してたら飛んだだけだって。あれ以外にホームラン打ってないじゃん。凡退もしてたし」

 本気を出したら目立ちすぎると思い、ホームランは一試合一本で自粛していた。

「その凡退は、チームがリードしていた時の話ですよね。追い上げる局面で二度ほど狙い澄ましたようなヒットを放って、同点や逆転の起点になったのを、あたしは覚えてます」

「……ずいぶん記憶力がいいんだねえ」

「数少ない取り柄なもんで」

 お褒めに預かり恐縮、とばかりに美紀は優雅な礼をする。慇懃無礼半歩手前みたいな挙措だが、性根の卑しさは感じられないので、一美はそれほど気分を害したりはしない。

「あなたの打棒が加われば盾と矛が揃ったようなもの。男子野球部にも、きっと勝てる」

「……盾はもう確保してるんだ。ピッチャーのこと? 鉄壁の守備ってこと?」

「前者です」

「ふうん……」

 一度大きく伸びをすると、一美は美紀に提案した。

「その子と勝負させてくれない? 方式は、――」

 一美の説明をじっと聞くと、美紀は問いかけた。

「その意図は?」

「昔入ってたチームが割とレベル高かったんでね。あんまり程度が低いんじゃ、どうにもやる気になれないってこと。もしあたしが七割打てちゃったりしたら、この話はなかったことにして」

「……そうですね。そんなに打たれるようじゃ、梓もまだまだだ」

 決然と肯くと、美紀は携帯を出してどこかにかける。事情説明を簡潔にまとめ、相手の了承をすぐさま取りつけたようだ。通話を切ると一美に向き直った。

「OKはさせましたけど、部員が九人揃ってるわけじゃないんで、形式的には不完全なことになりそうです」

「それはいいよ、あまり微妙なところへは打たないように気をつけるし」

「それと、グラブも持ってない素人が私を含めて数人いるので、今日のところは勘弁してください。勝負は……明日の放課後ということで」

「了解」

「では明日、この時間にこの場所で待ち合わせましょうかね」

 そう言うと美紀は昇降口から校舎へ上がろうとする。思わず一美は訊いた。

「あれ? 部活行くんじゃないの?」

「もう一人、誘いたい人がいるんです。図書室に」


「どうして誘われるのか、その理由がわからない」

 図書室で物理の問題集に取り組んでいた青田啓子は、突然隣に腰掛けて女子野球部に入らないかと言い出した村上美紀と名乗る二年生の女子に、そう訊ねた。

 腹を立てているわけではないが、この三年間、人に言えない秘密を抱えて生きてきたせいか、警戒する相手への声音は自然と冷たく尖る。それに若い子の相手をするのは、やはりしんどい。特に本来異性であった女子の相手となれば、なおさらだ。

「こっちが事故の後遺症で身体弱いのって、けっこう知られていることだと思っていたけれど? 体育だってかなり見学してるし」

 あれから三年、いまだに啓子は『あたし』や『わたし』などの一人称を使えずにいる。その人称は、本来の自分に似合わないし、本来の啓子に対して失礼な気もするから。かと言って『僕』や『俺』を使う度胸もなくて、『こっち』などを代用し続けている。

「先刻承知の上で、誘います」

 美紀は眼鏡を軽く押し上げ、答えた。

「球技大会の時、二年A組のソフトボールチームの指揮を執って優勝した姿を拝見しまして。選手としてよりは、むしろ監督的な能力に期待してるんです」

 美紀に言われて、二ヶ月前のことを思い出す。クラスでは他の競技に力を入れていた関係で、あぶれ者の寄せ集めじみた編成になっていたチーム。そんな中一人だけソフトボールを第一希望にしていた成り行きから久しぶりにキャプテンなんて肩書きを授けられ、少しばかりがんばってみたあの数日間。

 三年前までの本来の自分をいくぶんか取り戻した気になれた、あの数日間。

 美紀の誘いをいつしか魅力的に感じ出し、しかし、啓子は冷静に聞くべきことを聞く。

「それで? 肝心のチームは完成しているの?」

「……まだ七人ですね。あなたが入れば八人目」

「プレイング・マネージャーとしても、一人足りないね。そういうのは九人、せめて八人揃えてから声をかけてほしいものだけど」

「それは、八人いれば考えないでもないって受け止めていいんですかね」

 美紀が目を光らせると、啓子に反論する暇も与えず続けた。

「なら、明日の放課後少しつきあってもらえませんか? うちのエースが四番候補と対戦する名勝負が見られますし、その場で八人目も獲得しますから」

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