第四百五話 『私をお嫁さんにしてよ!』

「じゃ、決まり、うちにバイトにきなよ!」

サクラダはにっこり笑って言った。


===

「いいね、決まりね!」

サラがにっこり笑っていう。


「え、決まりなの?」

僕がサラに言う!


「決まりでしょ!」

サクラダが言う。


「すごいです!」

奈緒子もにっこり微笑む。


「基礎研究だから、『ラスト・オンライン』の内部情報知るわけじゃないし、引き続き楽しめると思うよ、僕も全然しらないしね!」

サクラダが言う。

そう、『ラスト・オンライン』を作ったと言っても何百人で作っているゲームで、サクラダさんはシンプルにゲームを楽しめる状態にあるらしかった。


「ジュンはいい武器いっぱいもってるけど、おにいちゃんがずるしたりはできないんでしょ?」

サラが言う。そうそこは確信的な部分だ。僕のくじ運は良すぎる。これが確かに製作者であるサクラダさんがやっているという可能性はゼロではないだろう。


「できないできない!そんなのできないよ!いまやガチャの部分は公正にやらないと、株価とか下がっちゃうからね、そんなのその担当しか触れない仕組みになってるよ!僕がサラのためにジュンくんにいい武器を与えたりとかはまったくできない。だったら僕もいい武器欲しい・・・」

サクラダは猛抗議した。

全然できないらしかった。

そういうズルの上でここまでの成果を出していたとするとちょっとつまらないから嬉しい知らせだった。


「それはそうか・・・」

僕はつぶやく。確率操作やバイトの人がやるゴールドの操作は社会的問題に発展するので、かなりシビアにやっているのだろう。アーカイブ社はかなり大きい会社だ。専用の子会社がある可能性すらある。


「ジュンもさっと天才プログラマーになっておくまんちょーじゃになって、私をお嫁さんにしてよ!」

サラがさらっととんでもないことを言った。

今まで考えたこともない提案をされた!


「「えっ!!」」

僕と奈緒子は驚く。


「さっさと億万長者になって、サラを嫁にもらってもらおう!」

サクラダは笑って言った。

双子の兄的に賛成らしかった。

そんなことある?


「それはこまります!」

奈緒子が珍しく反論する。


「「えっ」」

僕とサラが聞き返す。


「私がお嫁さんになる可能性もあります!」

奈緒子が言う。


えええええ。いきなり二人は何を言っているのか!


「これはこれは・・・」

サクラダはニコニコわらって言った。


「億万長者になったらってことか、いや、そう簡単にならないでしょ!」

僕がつぶやく。


「「億万長者じゃなくてもいい(です)けど!」」

と二人が小さい声で言っていた。


「ああ、ええとぉ、なんだっけ?次は何をやるんだっけ・・・」

僕がパニックになりつつ、みんなに聞いた。


「ああ、そうだった!次はサラのクッキングだよ!」

「私もがんばります!」

サラと奈緒子が言ったサラと奈緒子のクッキングがはじまる。

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