第四百四話 『君が作りなよ!』
「ふふ。そうかい?サラと一緒にゲームがしたくて一生懸命作ったんだよ!サラはこのゲームを楽しめてるかな?」
サクラダさんは僕に聞いた。
「それはもう!最強です!」
僕は笑った。
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「最強かぁ。僕と戦ったらどうなるかな?」
サクラダさんは僕に聞いた。
サラとサクラダさんが戦う?
確かにどうなるだろう。想像はつかない。
「えっ?」
僕は聞き返す。
普通の身体能力でサラに勝てる人はいないと思うがことゲームに限っては苦手だから、どうだろう。
「サラと遊びたくて作ったからね!サラが普通のゲームだとおにいちゃん強すぎてずるいって言うからね」
サクラダさんは言う。
確かにサラなら言うだろうな。
「でもそれは、サクラダさんが強いと言う前にゲームのプレイすら難しくてやめちゃいそうな!」
僕が笑う。サラは出会った時からいろいろゲームの操作に困っていた。僕らと会っていなかったら、やめてた可能性も十分にありそうだ。
「そう、そのとおり!ゲームの操作覚えるの嫌いなんだよね!だからこれ作ったんだよ!操作を覚える必要がない!生きてるだけでコントローラーになる!」
サクラダさんは言う。これとはバーチャルウォーカーのことだ、筋電位を読み取ってゲームをプレイできる。装着してしまえぶ普段通りに体を使えばゲームができる。
「たしかに!サラの戦いはほんと神がかってますよ!コマンド操作とかはからきしだけど」
僕が言う。
そうゲームゲームしている部分はもちろん得意ではないが、戦闘などのゲームプレイに関しては勝てる人はいないのではないか。
「たしかに、ヴァーチャルウォーカーになってもUIを操作することには変わりはないわけだからね。それは盲点だったな・・・」
サクラダは空を見ながら呟いた。
それを解決する方法を考えているのかもしれない。
ゲームにはキャラクターを操作するフェイズとUIを操作するフェイズがある。
「音声操作の精度がもっと上がればいいのかもしれない・・・」
僕が言う。
そうすれば、現実世界でやってることとほとんど変わらなくなる。
「それだ!体を動かして、音声だけでゲームできれば、現実を生きているのと変わらないスキルで遊べるね!」
サクラダが楽しそうにしている。
現実の問題をテクノロジーで解決することに興味があるのだろう。
「それができたらすごい」
僕が言う。
「それ、君が作りなよ!」
サクラダさんがケロッと言う。
「え、僕が?プログラムもできないのに?」
僕は驚く。
「興味あるんでしょ、サラがよくジュンもおにいちゃんみたいに頭がいいって言ってるよ!」
サクラダさんが言った。
「うん!言ってる!」
サラが買い物を終えてやってきた!
「たしかにやろうとはおもってますが・・・」
僕は言った。
「じゃ、決まり、うちにバイトにきなよ!」
サクラダはにっこり笑って言った。
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