第三百七十七話 『チュートリアルモード』
「ジュンと奈緒子ちゃんに教えてもらいまくってるからね!一人だったら無理だよ!」
サラが言う。
「あ、それはいい意見だよね。実はそういう風に設計されているんだ!」
僕はサラに言った。
===
「オンラインゲームならではの設計ですね!」
奈緒子が僕の説明に頷いた。
彼女もゲームをやり慣れているので、心当たりがあるのだろう。
「そうそう、スマートフォンのソーシャルゲームだったら、最初に光っていろいろやり方を教えてくれるものが多いんだけど」
僕が説明する。
そう、ソーシャルゲームはかなり丁寧に作られていて、最初に一通りボタンを押すようにチュートリアルが進む。
「オンラインゲームもそうですけど、みんなで同じ場所でやるポータブルゲームが特にそうですね!モンスターをハントするゲームとか!」
奈緒子が楽しそうに説明する。
兄弟とかがいるとなおピンとくるのだろう。
ポータブルゲーム機で通信しながらするゲームに多い。
「そうそう、これってもっと簡単にできないの?できるよ!みたいなコミュニケーションが発生するように設計されてるんだね」
僕が奈緒子に言う。
ゲーム自体がおもしろいのも必要だが、みんなでお話ししながらプレイすることによる面白さが最大化されるように考えられている。
「ちょっと、おふたりさん・・・ちんぷんかんぷんなんですけども?」
サラはにっこり笑っていった。
彼女はほとんどゲームをやらないので、そういう経験がなくピンと来なかったようだ。
「つまりラストオンラインもサラちゃんが私たちに聞いてくれることによってたくさんお話しできるようになってるわけですね!」
奈緒子は言う。
たぶん、UIがわかりにくいことによるゲームをやめてしまう率よりも、会話が少ない方がやめてしまうことが多いと言うデータがあるのだ。ラストオンラインは何十年も続くゲームの最新作、いままでの蓄積があるはずだ。
「なるほどねー、じゃあ弓矢装備してみるね!」
サラはここまでならもうできますよー!
とサクサクとアイテムを選択して装着する。
すると、青い線で世界が表現された。
「あわわわ、なんじゃこりゃ!」
サラが言って僕たちの方を見ている。
今までのリアルな世界から、バーチャルな3D表現の世界に変わった。
「チュートリアルモードだね、初心者がこの場所で最初に弓矢を装着すると出てくるようになっているみたいだ」
僕が説明する。
そう、たぶん狩りは少し特殊なのだ。
それを教えてくれると言うことなのだろう。
「ほうほう、怖くないわけね!」
サラは言った。
彼女はああ見えて怖いものが苦手なのだった。
いきなり世界が変わってびっくりしてしまったらしい。
「これから狩りのチュートリアルを開始します」
アナウンスが鳴り響いた。
===
【おねがい!】
チュートリアルモードが気になったら
・レビューから+クリック三回で【☆☆☆】を★3つでポイント評価
こちらしていただけると、大変嬉しいです!頑張ります!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます