第三百六十九話 『全員生き残って勝とう!』
「まずいな」
もう1体のウォーマシンからスタンから回復していた。
===
「うぉぉぉぉ」
僕は走る。
ウォーマシン2体がサラと奈緒子に襲いかかろうしていた。
二人めのウォーマシンは二人からは見えていない。
「ちょっと、ごめんよ!」
僕は言いながら、奈緒子を抱きかかえるようにガードした。『神の鎧 - ゴッドメイル』により僕はほとんどダメージを受けなかった。
「ジュンさん!」
奈緒子は抱きかかえられながらそうつぶやいた。
いろいろ気になる女の子の感触はあったが、今は緊急事態なので、次の行動に移る。
「奈緒子ちゃん距離をとって!全員生き残って勝とう!」
サラが指示する。
そう、この戦いも終盤。
全員で生き残った上でこの強敵を倒すとサラは決めたようだった。その声に合わせて僕は逃げやすいように奈緒子をかるく押して逃した。
「『スピードエリア』」
奈緒子は再び、味方のスピードがあがる魔法を唱えた。サラは電撃をまとったままなので、とんでもないスピードで動くことができる。彼女は先を見ていた。
「ジュン!私にいい考えがあるよ!」
サラは僕に言う。そしてジェスチャーで指示した。
僕も一つアイデアがあった。
この状況を一気に有利にすすめるアイデアが。
この2つのアイデアで決着をつける!
「くるっとまわってズシャだ!」
僕はつぶやいた。以前サラが言っていた、難しいアイデア、一回転で一気に2体を斬る!だ!その時は無理だと思っていたが、いろいろな状況が代わりできる環境がそろいつつあった。
「『スローダウン』」
奈緒子は更に僕たちの行動をよみ、僕の近くにいるウォーマシンにスピードダウンさせる魔法をかけた。これで彼らは高速で僕から距離を取ることができない。
「ナイス奈緒子ちゃん!」
サラはその様子を見て奈緒子に言った。
その魔法はまさに僕たちの作戦に不可欠なものだった。さっきは通常の動きをされたので僕の剣戟は避けられてしまった。
「おおおおおおお」
僕は最強の剣。SSSランクの武器『 神の剣 -デュランダル 』を大きく振り回した。
そう、そこには奈緒子を倒すために2体のウォーマシンが取り囲んでいたのだ。
つまり、一回の斬撃で二人斬れる距離に近づいてきてくれていたのだ。
「くるっとまわって斬る!」
僕は冷静につぶやきながら、大きく体を回した。
サラが最初に冗談のように言っていた、くるっとまわって2体斬れる状態が奇跡的に生まれていたのだ。
「グオォォォォォ」
2体のウォーマシンが同時に斬られ大きな叫び声を上げた。僕らをひたすらくるしめたウォーマシンをわずか一太刀で2体倒すことに成功したのだった。
「これで終わりじゃないよ」
そう、僕はスキルも発動していたのだ。
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