第三百六十二話 『一閃』
「タカヒロ!今よ!」
ララが一番奥にいたウォーマシンにタックルをした。
『一閃』
タカヒロの体が光り、必殺技が放たれた。
===
「これは!」
僕はつぶやく。
SSランクの槍グングニルから放たれたのは光の刃。
通常の射程範囲のはるか先まで光の刃が放たれた。
「槍が伸びた!!」
サラが叫ぶ。
そう、タカヒロの槍が『一閃』により、インパクトの瞬間伸びたのだった。これがSSクラスのスキルの力。
「あたった・・・か?」
タカヒロが言う。
彼からは三体のウォーマシンが一直線上に並んでいるので、三体全員を見ることはできない。とはいえ、彼から一番手前の敵は見えている。なので手前の敵のことではない。
「そうか、『一閃』で一気に三体を倒そうとしたんだね!」
サラが喜ぶ。
高度な技を見るとサラはいつも喜んでいる。
自分もやってみたいと考えているんだろうなと思う。
「そんな高度なことを狙うなんて・・・三体とも高速で動いているんだよ」
僕が言う。
とても僕にはできない芸当だった。三体の頭が一直線にならんだ瞬間に、槍でヘッドショットを狙ったのだ。
「やっぱりグングニルすごいのね。一発で倒しちゃった!」
サラが言う。
そう、SSランクの武器グングニルはほとんどの敵を一撃で倒せてしまう。なおかつヘッドショットをしっかり狙っている。
「グオォォォォォ」
「グオォォォォォ」
手前の2体のウェーマシンは、タカヒロのグングニルの攻撃により、しっかり頭部破壊され、限界までダメージをもらい光って消えていった。
「最後の1体が生きてる・・・か」
タカヒロは言う。
そう、2体が消えたことにより、最後の1体がタカヒロの位置からでも見えるようになっていた。
「最後の瞬間に避けられてしまったわ」
美少女格闘家のララが言う。
彼女はタックルした姿勢のままだ、このタックルにより、タカヒロが一撃で倒せるように工夫したのだった。
「グオォォォォォ」
ウォーマシン。ララにタックルをされて、一直線上に並ばされた最後の1体が咆哮をあげ、ララにとどめを刺し、彼女は戦闘不能になった。
「いくぞ!」
タカヒロは1人になり。
一対一でウォーマシンと対峙する。
ウォーマシンも一体になっている。最初の作戦の振り出しにもどっていた。1人1体倒す。最初と同じノルマになった。
「グオォォォォォ」
ウォーマシンは咆哮をあげながら、走ってタカヒロの元に向かっていく。
距離をとりつつ、一撃を狙うタカヒロ
「ここが勝負どころだね」
タカヒロがつぶやく。
彼はウォーマシンが槍の射程範囲に入るのを冷静に待つ。SSクラスのスキル『一閃』は連発することはできない。
「きた!」
サラが言う。
彼女はこういう間合い管理の理解がめちゃくちゃ得意だ。これは僕らではとうていかなわない、リアルの体術が強い人の能力だ。
「はっ!」
「グオォォォォォ」
タカヒロが槍で攻撃を放った。
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